2020年02月08日10時00分

Gmailなどの複数アカウント切り替えがラクになる「Biscuit」の便利テク

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さまざまなウェブアプリを一元管理できるブラウザーが便利

 PCで作業する際、昔はいろいろなアプリを起動していたが、現在では多数のウェブアプリをブラウザーで開き、切り替えて活用することが多くなっている。メールやカレンダー、SNS、ビジネスチャット、名刺管理サービスなど、個人でも多数のウェブサービスを利用していることだろう。

 しかし、普通のブラウザーは多数のウェブアプリを切り替えて使う用途には向いていない。そこで活躍するのが、ウェブアプリだけをまとめて閲覧できるように設計された専用ブラウザー。いくつか公開されているものがあるのだが、筆者が現在ヘビーユースしているのが「Biscuit」(ビスケット)(https://eatbiscuit.com/ja)。2019年6月にリリースされた、国産のウェブアプリ用無料ブラウザーだ。

 まずは早速インストールしてみよう。右上の「ダウンロード」をクリックしたら、「Biscuit for Windowsをダウンロード(v1.2.3)」をクリック。インストールファイルがダウンロードされず、「GitHub」のページが表示される場合は、Windowsなら「Biscuit-Setup-1.2.3.exe」、Macなら「Biscuit-1.2.3.dmg」をクリックすればいい。

右上の「ダウンロード」をクリック
「Biscuit-Setup-1.2.3.exe」をクリックしてインストールする
「Biscuit」が起動した

アプリをカテゴリー分けできるのが最大のウリ

 初期設定で、「Work」と「Personal」というカテゴリーに、それぞれ「Gmail」と「Drive」が登録されている。「Drive」はGoogle Driveのことだ。そして、これが「Biscuit」最大のウリであり、筆者がもっとも重宝する機能となっている。つまり、ウェブアプリをカテゴリー分けできるうえ、同じサービスの別アカウントのタブを別セッションとして保存できるのだ。

 仕事用とプライベート用のGoogleアカウントでサインインしたページを両方とも表示したまま、切り替えてアクセスできるのは便利このうえない。もちろん、オフィシャルにもアカウントの切り替え機能はあるのだが、省ける手間は省いた方がいい。

 この操作性を通常のブラウザーで再現するなら、アプリを分けるしかない。Edgeはビジネス、Chromeはプライベート、副業はVivaldiといった具合だ。しかし、「Biscuit」があればウェブアプリに関しては、1ウィンドウだけで事足りる。

「Gmail」にサインインする。その後、「Biscuit」にもパスワードを保存しておく
「Gmail」にサインインできた
Personalの「Gmail」に別アカウントでサインインした

 「Work」の「Gmail」を開いている状態で「アプリを追加」をクリックすると、アプリの追加画面が開く。検索フォームに追加したいアプリ名を入力して検索しよう。たとえば「Slack」と入力すると、サインインする前に、サブドメインの情報も求められる。アプリを追加したらサインインし、「Biscuit」にパスワードを保存したら準備完了だ。

 「Personal」にウェブアプリを追加したいなら、「追加したいグループ」のプルダウンメニューから指定すればいい。

「アプリを追加」をクリックし、追加情報などを入力したら「アプリを追加」をクリックする
アカウント情報を入力してサインインする
「Slack」を追加できた
「追加するグループ」のプルダウンメニューから「Personal」に追加することもできる

仕事やプライベートだけでなく
副業や趣味のサークルといったカテゴライズも可能

 「Work」や「Personal」といった右クリックメニューからグループは削除したり、名前を変更したりできる。右クリックメニューから「アプリを追加」を開くと、プルダウンメニューから追加するグループを選ぶ必要がなくなる。

 グループを新規に追加することもできる。左下の「グループを追加」をクリックして、グループ名を入力。その後、ウェブアプリを登録すればいい。

 仕事とプライベートという切り口だけでなく、副業している企業やサークル、プロジェクト、趣味でグループを分けてもいい。今後、個人が利用するウェブアプリは増加の一途をたどるはず。このグループ機能は手放せなくなることうけあいだ。

グループ名の右クリックメニューから「グループ名変更」をクリックする
グループ名を変更できた。新規グループを作成するなら「グループを追加」をクリックする
グループ名を入力する
新しいグループを作成できた

 ウェブアプリごとの画面は、一般的なタブブラウザーとして利用できる。つまり、そのウェブアプリから別の画面を開くと、グループ内に項目が追加されたり、別ウインドウが開くのではなく、「Biscuit」内で新規タブが追加されて表示されるのだ。ユーザーが右クリックメニューから「新しいタブで開く」をクリックしてもOK。

 タブの右クリックメニューから「右側のタブを閉じる」や「他のタブをすべて閉じる」といった項目を利用できるので、タブをたくさん開いても手軽に整理できる。URLとタイトルをコピーしたり、表示領域のみの画面キャプチャーを取得することも可能。ブログに投稿する際に手間が省ける。

リンクの右クリックメニューから「新しいタブで開く」をクリックする
同じウェブアプリの中に、複数のタブが表示されて切り替えられるようになった
タブの右クリックメニューからタブ操作ができる
共有メニューからURLなどをコピーしたり、画面キャプチャを撮ったりできる

 多数のアプリが登録されているが、「Biscuit」はウェブアプリのURLを直接登録できるのがすごい。たとえば、企業内のビジネスコミュニケーションに活用されているLINE WORKSは用意されていないが、URLを貼り付けることできちんと動作するのだ。

「アプリを追加」を開き、「URLを入力してアプリを追加」をクリックする
用意されていないウェブアプリを登録できた

 すでに紹介したとおり、項目ごとのセッションは独立しており、だからこそ同じサービスの複数アカウントを切り替えて利用できる。しかし、そのグループでは同じセッションを共有したいと言うこともあるだろう。

 一例を挙げると、あるグループで利用するGmailとGoogleカレンダー、Google DriveはひとつのGoogleアカウントに紐付いているというケース。そんな時は、グループの右クリックメニューから「共有セッションを有効にする」をクリックすればいい。

 グループ内のウェブアプリすべてでログアウトされ、再度サインインの操作が必要になるが、その後はセッションが共有されるようになる。

グループの右クリックメニューからセッションの共有を有効にできる

細かいニーズに応える使い方も可能だ

 とてもニッチになるが、筆者のメイン活用法も紹介したい。何らかの理由で、同じサービスで多数のダミーアカウントを操作する時に超絶便利に活用できるのだ。ウェブアプリ名のグループを作り、ユーザー名ごとに項目を追加し、それぞれでサインインすれば、多人数の挙動を1ウィンドウで操作できるようになる。

 筆者は、中小企業がビジネス向けサービスを使い倒す方法といった記事を書く際、ダミーのユーザーでダミーの投稿をしまくることがある。複数ユーザーでの利用を前提としている場合は、もちろん複数アカウントを使わなければならない。これが以前はとても面倒だったのだ。複数のブラウザーで切り分けていたが、ウィンドウは別だし、操作性も異なる。そもそも、安心して使える定番のブラウザーは6~7種類しかない。そんな時、「Biscuit」があれば救われる。筆者と同じようにウェブアプリで複数アカウントの挙動を確認したいライターやブロガー、開発者などは要チェックだ。

kintoneやLINE WORKSの記事を書くために「Biscuit」を活用している

 ウェブアプリ以外の一般的なウェブページの閲覧は、もちろん普通のブラウザーを利用すればいい。ウェブアプリは「Biscuit」にまとめれば、快適に活用できるようになる。無料なので、まずはお試しでインストールしてみることをオススメする。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。

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