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見た目は地味だけど:

スチーム式の加湿器をオススメしたい理由

2020年01月01日 15時00分更新

象印のスチーム式加湿器「EE-RP50」。

 1ヵ月ほど前から、象印のスチーム式加湿器「EE-RP50」を使っています。人生初のスチーム式の加湿器です。加湿器にはハイブリッド式や気化式など、さまざまなタイプがあります。「スチーム式にはあまりなじみがない」という方も少なからずいますよね。

 ここ5年ほど加湿器を使わず、濡れタオルや部屋干しでやり過ごしてきたのですが、この製品を1ヵ月間使ってみて、本製品はもちろん、スチーム式の加湿器そのものをオススメしたくなりました。今回はEE-RP50を例に取り、スチーム式加湿器の魅力を書いてきたいと思います。

手入れが簡単で「加湿器病」になりにくい

 加湿器を使っているものの、手入れが面倒という方も多いのではないでしょうか。私は5年ほど前に加湿器のフィルター掃除を怠り、フィルター全体にカビを繁殖させしてしまった経験があります。これがトラウマになり、約5年も加湿器を避けるようになってしまいました。

「湯沸かし音セーブモード」を3秒長押しすると、クエン酸洗浄モードが起動。

 スチーム式の1番のメリットは、手入れが圧倒的に簡単なこと。初めに挙げたように、さまざまなタイプの加湿器がありますが、スチーム式のラクさは抜きんでています。

 このタイプの加湿器は、お湯を沸かすことで、空気中に蒸気を送り出すというイメージを持つと良いでしょう。フィルターが不要なので、1〜2ヵ月に1度タンクにクエン酸を混ぜたぬるま湯を注ぎ、クエン酸洗浄モードを起動するだけで十分です。

 加湿器は手入れを怠ると、カビや雑菌を吸い込み、いわゆる「加湿器病(過敏性肺臓炎)」に冒される危険性があります。せきや発熱などの風邪に似た症状だけではなく、アレルギー体質の人は呼吸困難に陥る可能性もあると言われています。

 とくに、熱を加えずに超音波の振動で水分を放出する超音波式は、もっとも危険性が高いとか。調べれば調べるほど怖くなる病気ですが、この点スチーム式はもっとも安全性が高いと言えます。

象印には湯沸かし音を抑えてくれるモードも

1番右下にあるのが「湯沸かし音セーブモード」。

 実際にスチーム式を使ってみると、湯沸かし時に洗濯機や食洗機のような「ガタガタ」といった音ではなく、炊飯器や餅つき機のような「スー」や「ボコボコ」といった音が発生します。お湯を沸かしているわけですから、ふつふつとうるさくても仕方ないでしょう。

 EE-RP50をはじめ象印の加湿器は、水の温度をゆっくり上げることで、湯沸かし音を抑える「湯沸かし音セーブモード」を採用しています。このモードを使うと、湯沸かし音もそれほど気になりません。私が調べた限りでは、象印以外のスチーム式には同じような機能は見当たりませんでした。ポットで有名な安心感と言い、やっぱり象印は良いですね。

吹き出し口から熱い湯気が出るなどの欠点も

温かい湯気が出る様子。

 ただし、スチーム式は吹き出し口から熱い湯気が出るという欠点も。加湿器病の危険性は低いとはいえ、湯気のせいで、子どもがやけどなどの大げがをしてしまったら元も子もありません。子どもの年齢や使用環境などを考慮してから、導入を検討した方が良いでしょう。

 また、電気代が高いことも事前に把握しておきたいポイントです。EE-RP50の消費電力は湯沸かし時が985W、加湿時は410W。湯沸かしを30分、加湿を7時間半の稼働を30日間続けるとしたら、約2889.73円になります。たとえば、パナソニックの気化式「FE-KXS07-W」はお急ぎで8時間の稼働を30日間続けても、約124.8円。驚くほど違います。

 ※1kWhあたり27円で計算。

 安全性の高さと手入れの簡単さを考えると、スチーム式の加湿器は際だって優れています。メリットとデメリットを天秤にかけ、私はスチーム式を選択しました。加湿器を導入したい人は、スチーム式も選択肢の1つとして入れてみてはいかがでしょうか。

 EE-RP50の容量は3.0L。加湿能力は480mL/時間。適用床面積の目安は木造和室が13平方メートル(8畳)、集合住宅およびプレハブ洋室は22平方メートル(13畳)。加湿時間は強連続が6時間、弱連続は24時間。サイズは幅24×奥行き26×高さ31.5。重量は2.4kg。

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