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子どもも大人も使いやすい! 「秋葉原式プログラマーキーボード for kids」を親子で使ってみた

2019年12月28日 11時00分更新

 仕事柄、長文を打つことが多いので、パソコンのキーボードとの相性はとても大切にしている。ノートPCを買う際も、必ず店頭で実機をチェックし、文章を打ってみないことには始まらない。キーの大きさだけでなく、ストロークの深さ、細かい配置なども気になってしまう。

 今回使ってみたのは、TSUKUMOで9月から発売されているキーボード「秋葉原式プログラマーキーボード for kids」だ。108キー配列のメンブレンキーボードで、接続はUSB。同じく、USBの有線マウスが付属する。最大の特徴は、各キーにかな表記がなく、英字や記号にカタカナでフリガナがふられている点だ。

秋葉原式プログラマーキーボード for kids/2480円(税抜)

使ってみて感じた4つのポイント

 名前からわかるとおり子供用ではあるが、サイズ等は一般的な108キー配列のキーボードなので、大人が使ってもまったく問題ない。むしろオススメしたいと感じた。以下に、使ってみて個人的に気に入った点を紹介していく。

●その1 お茶をこぼしても安心の排水機能
 筆者は非常にそそっかしく、キーボードやPCに飲み物をこぼしたことも一度や二度ではない。実は、先日もノートPCにお茶をこぼしてしまった。その際、あわててキートップを外してしまったため、キーボードの調子がすこぶる悪い。サポートに問い合わせたところ、修理に数万円ほどかかるとのことで、現在はだましだまし使っている状態だ。

 外出先ではやや使い勝手は悪くなったものの、自宅では外付けキーボードを取り付けられるのでまったく問題ない。そんなわけで、キーボード内部に液体がたまらない排水仕様になっている点は、筆者にとっては非常に重要だ。もちろん、こぼさないよう気をつけることに越したことはないが。

●その2 キーストロークがほどよく打ちやすい

キーストロークは深いが、タッチは軽い

 キータッチについては、個人で非常に好みが分かれるところだが、深さや操作音は非常に気に入っている。当たり前だが、ノートPCのぺたぺたした感触でなく、けっこう深く押せ、ほどよい弾力がある。ノートPCのキーボードに慣れてしまうと、最初は弾力あるタッチにとまどうかしれないが、数日打っていくうちに、すぐに慣れてきた。

 ただ、キーボードを打つ音はそれなりにするので、自宅であれば問題なさそうだが、静かな空間で使いたい人や、キーボードのカタカタ音が気になるという人には向いていない。

キーのサイズは、一般的な108配列のキーボードと同様

●その3 価格も2000円台とリーズナブル
 キーボードにいくらかけるかというのも個人差があるが、マウスつきで2000円台というのはかなり買いやすい。気に入ったキーボードは長~く使いたい派なので、安価であれば故障したり汚れてしまったりした時や、キーがはずれたときの予備用に2~3個まとめ買いが可能だ。その分、素材としてはそんなに高級感はなく、ざらざらした素材は好みが分かれそうだ。

同梱のマウスは小ぶりで、手の小さい筆者にはベストサイズ。子供に使いやすいサイズだ

●その4 フリガナの刻印が意外と便利
 使ってみて感じたのだが、最初は不要だと思っていた記号のフリガナが意外に便利だ。そんなに使用頻度は高くないものの、あまり使わない記号のフリガナもきちんと刻印されているので、「あれ。あのキーどこだっけ」と探す際にすぐ見つけられるのはうれしい。

英字キーは、白地に黒文字で書かれているので見やすい。こどでもわかるよう、カタカナのフリガナがついている

かな打ちには試練のキーボード

 とまあ、キーボードとしては扱いやすく、早速原稿執筆用に活用していたのだが、筆者にとって非常に困る点がひとつあった。それが、「ひらがな表記無し」という点だ!

 実は、筆者は今や絶滅寸前かもしれない「かな打ち」のため、かなが表記されていないキーボードは、これまで使ったこともなかったし、絶対使えないと思っていた。しかしよくよく考えたら、ほぼブラインドタッチで打っているので、かな表記がなくてもほぼ問題ないはずだ。実際に打ってみると、まだこのキーボードに慣れ切っていないため、少しタイピングにとまどうところはあったが、ほぼ問題なく文章を入力することができた。

 むしろ、筆者はアルファベットの位置の方が苦手なので、これを機に、ローマ字打ちももっと速く正確に打てるように練習してみるのもよさそうだ。

今回の原稿も、このキーボードを使って書いてみた

 もうひとつ気になったのが、「Insert」の位置だ。原稿を書いていると、比較的「BackSpace」を使うことが多いのだが、「Insert」のすぐ横にあるため、つい「Insert」を押してしまうことが多々あった。おそらく、これも慣れればミスは少なくなりそうだが、最初のうちは気にになった。

キッズも使ってみた!

 キッズキーボードということで、本物のキッズに使ってもらうことにした。我が家の息子は、11歳の小学5年生。プログラミングも大好きで、学校でも自宅でも使うのはノートPCがメインだ。まだブラインドタッチまではほど遠いが、けっこう正しいポジションで、タイピング練習に励んでいる。

 「これいいね!」というのが第一声だった。気に入った点を聞いてみると、「キーボードが大きくて打ちやすいし、指ですごく打ったという気分になれる」とのこと。

USB接続ですぐ認識してくれるので、子供にも使いやすく、キーボード練習にも向いている

 やはり子供の手でも、キーボードは大きい方が打ちやすいことは間違いない。小学校ではローマ字打ちを教えているので、キーの表記も気にせず、早速タイピング練習サイトで文字入力に挑戦していた。

英語のライティングや検定試験にも有効

 プログラマーキーボードということで、プログラミングに向いているのかなと思ったが、ここではたと気付いた。小学生がやるのは、ほぼビジュアルプログラミングなので、あまりキーボードの出番がないのだ。

 ビジュアルプログラミングとは、一般のプログラミング言語と異なり、テキストでコードを打つのではなく、ブロック型になった命令を並べてプログラムをつくっていくもの。マウスでの操作が主流で、コード自体を入力する必要はない。

 とはいえ、この先テキストのプログラミング言語に挑戦するのであれば、活用しそうだし、これから本格的に始まる英語でも重宝する。特に英語では、一人一台のコンピュータを使って解答するCBT形式が増えてきた。これまで紙のテストだった英検も、2018年夏からCBTを導入したこともあり、今後はキーボードで英文をすらすら書けるスキルも必要になってきそうだ。

傾斜は2段階。個人的には、少し傾斜がついている方が打ちやすい

 ちなみに、このキーボードを監修したのは、天才プログラマの異名をもつ、清水亮氏だ。清水氏は、ヤングプログラマー向けを目指す子供向けのプログラミング教室を設立したこともあり、このキーボードを使って、子供達がプログラミングを楽しんでほしいという願いが感じられた。

 そんなプログラマをめざす子供はもちろん、これからのCBTに備えての練習用キーボードとして、さらにキーボードに慣れたい大人にとっても、非常に手軽に使える1台だ。

(提供:TSUKUMO)

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