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ナベコのグルメログ:サントリーの「ジャパニーズクラフトウォッカ」

「米」でつくった日本ウォッカ「HAKU」は、ほんのり甘くておもしろい!

2019年05月10日 17時00分更新

ウォッカというと海外の強~いスピリッツ

ナベコ

 ごきげんよう。今回はウォッカの話。

 ウォッカ。

 みなさん、ウォッカについてどんなイメージがありますか? 名探偵コナンの黒ずくめの一味というのもありますが、今回はあくまでアルコールで。

 ウォッカは、ロシア生まれのスピリッツ。一般的には、大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモといった穀物を蒸溜してつくります。本場ロシアではウォッカをストレートであおるそうですが、アルコール度数は40度以上もあったりするので、うかつにガブガブ飲むとキケンというのは覚えておいてくださいね。

 日本だとストレートというより、「スクリュードライバー」「ソルティードッグ」「モスコ・ミュール」といったカクテルで飲まれる機会が多いはず。また、バーは別にいかないという人でも、ウォッカはサワーや缶チューハイの原料にもよく使われるので、意識せずに飲んでいるかもしれません。

 ブランドで言うと「スミノフ」や「ズブロッカ」が有名です。これらも海外製であるように、ウォッカは海外の文化や雰囲気をまとった異国のお酒というイメージが主体ではないでしょうか。例えば、日本の「和」のイメージとはかけ離れています。

 そんなジャンルのお酒ですが、サントリースピリッツは今年4月に「ジャパニーズクラフトウォッカ」なる製品を出しました。

ジャパニーズクラフトウォッカとは?

ナベコ
サントリー「HAKU」。ウォッカです。

 ジャパニーズクラフトウォッカ「HAKU」。

 700ml容量、3200円前後で、4月23日から酒類扱い店舗などで販売されています。

 アルコール度数40%。

ナベコ

 サントリースピリッツとビームサントリーの共同開発商品。原料に国産米を100%使用。異なる3種の蒸溜器で原料酒をつくりわけ、独自の竹炭濾過技術で仕上げたとのこと。

 日本のモノづくりの精神を反映させたというウォッカ。

ナベコ
原材料はお米。

 一番の特徴は原材料に米を使用している点。

 最初に書いたように、ウォッカは一般的には、大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモなどを使うところ、「HAKU」が採用したのは、日本人の主食でもあるお米。

 白米を米麹で発酵させて醪(もろみ)をつくり、ポットスチルで蒸溜し、米スピリッツを製造。こうしてできたスピリッツをさらに2つの工程を通じて蒸溜し、香りをつけ、味の奥行きを出すなどして、原料酒を丁寧につくりわけたそう。原料酒はサントリーの大阪工場でブレンドし、竹炭濾過を施してつくり上げたとのこと。

ナベコ
一般的には白樺の炭で濾過するところ、本製品は竹炭を使用。

 竹炭濾過も独自のもので、ウォッカは一般的には白樺の炭で濾過してつくります。濾過の工程で竹炭を使用することで、味わいのクリアさや、柔らかい風合いがより出せるとか。

ナベコ
原料の「白米」、「純白」のニュアンスで命名。

 パッケージにも「和」のニュアンスがちりばめられています。

 純白の和紙にかかれた「白」の漢字筆書は、白米の味わいを表現したそう。書を手掛けたのは「響ラベル」も手がける書家の荻野丹雪氏。

 また、ボトルの曲線状のカットは清流のきらめきを表現。日本の伝統美と現代性との融合がテーマだとか。

 ネーミングの由来は「白米」の白。それと、汚れない輝きというニュアンスの「純白」から。サントリーさんが様々な想いを込めて命名したというのがわかります。

米由来の優しい味わい

 米を原料にしたことで、米由来のほんのりとした甘さ、柔らかな香りが楽しめるとか。

 さっそく飲んでみましたよ! 私は強いお酒も好きなので、ここは、ストレートで!

ナベコ
炭酸割やカクテルで楽しむこともできますが、まずはストレートで飲んでみました。

 ウォッカらしいピリリとしたアルコールの香りの中に、ほんのり日本酒と共通する米の香りが感じられました。注意して確かめないとわからないくらいですが、確かに、米の柔らかみがある香り。

 口あたりはウォッカとしてはまるみがあって、やわやわした甘さが後味にもほんのり残りました。

 ちょびっと、甘い。心なしか、優しい。

 アルコール度数が高いので(40度!)、ストレートでいくとやっぱり強いお酒だなあと感じましたが、確かにウォッカとしては口あたりがスムースで飲みやすい印象です。私は気をつけて飲んでいたつもりでしたが、それでも気が付いたら小さい杯をあけてしまいました。うっ、飲みやすくてキケン。……ちょっぴり足に来ました。

 なるほど、ウォッカというと「ツーン」としたアルコールの香りや、製品によっては特有のエグミが感じられましたが、米由来の「HAKU」は比較的にまろみがある風合い。日本人の舌には馴染みやすいでしょう。また、今回私はストレートでいただきましたが、カクテルに利用すると、同じレシピでもまた違ってくるでしょう。

 例えば、同じく日本の「お茶」「梅」あたりと合わせてウォッカのカクテルにすると……。なんて、想像をめぐらしてみました。そのあたりはバーテンダーさんにぜひカクテルで試してもらいたいな、とか。

 まだ発売されたばかりなので、どのような飲まれ方が主流になるかは未知数がありますが、ウォッカで珍しく「和の心」を掲げた製品。魅惑的ではないでしょうか!


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