週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

SXSW 2019レポート:「The New Japan Islands」

落合陽一が「新しい日本」をSXSWでディレクション

2019年03月11日 17時30分更新

土偶と逆さ富士と建設重機が迎えるSXSW 2019での「The New Japan Islands」エントランス

 米国テキサス州オースティンで開催されているSXSW 2019にて、9日から11日までの期間に設営される日本館「The New Japan Islands」。日本の経産省、企業、アーティストから学術関係者や文化人までが一体となって、未来ビジョンと未来の風景を模索し、発信するプロジェクトであり。日本独自の文化や世界観をもとに、新たな原風景を創出していく海外に向けた独自視点によるビジョン発信の行なわれている。「The New Japan Islands」本格活動となったイベント初日におけるMedia Dayの模様と会場の様子を一部お届けする。

メディア向けに公開されたセッションの様子

 The New Japan Islands統括ディレクターを務めるのは、メディアアーティストの落合陽一氏。

 「コンセプトは、日本ならではの旅籠屋を持ってくること」(落合氏)

 西洋における公共空間と異なる、プライベートな空間との間に位置する日本ならではのセミパブリックスペースをオースティンの街中に持ち込むのが狙いだという。

 日本館に訪れた来場者は、靴を抜いて、畳に上がる。特定の展示が整理・区分けされ、配置されているのではなく、雑多な印象を受ける会場。そこにいる人と話をしてもいいし、懐かしいゲームで遊んでもいい。またステージで開催されているセッションを聞いていいし、カラオケをしてもいいのだという。それらすべてが空間内でゆるく共有される。

 昭和の子供がかつて遊んでいたような床の間や居間といった展示群は、SXSWに持ち込まれた異空間。「そのような日本を持ってきて、いかに共有するかがコンセプト。ぜひリラックスして楽しんでほしい」と落合氏は述べていた。

 会場は、ノスタルジックな昭和時代の日本が今風にアップデートされ、さらに東洋的な自然と調和する価値観を、ポップカルチャーとも融合させた形で表現されていた。海外に誤解されたような日本の見え方をも逆手に、さまざまな解釈が施されたインスタレーションのような空間となっていた。


こちらのコンセプト動画の通りになっているカオスな空間

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう