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ゴルフボール大のAnker製30W ACアダプタをiPhoneやMacで使う

2019年02月24日 12時00分更新

 青色LEDの材料としても知られる窒化ガリウム(GaN)。小型ACアダプタへの応用の可能性は以前から知られていたが、ここに来て、実際の製品が各社から登場している。

「Anker PowerPort Atom PD 1」

既存の同クラスのACアダプタと比べて
2回りほど小さく、重量も半分

 スマホ向け周辺機器でおなじみのAnkerが送り出す「Anker PowerPort Atom PD 1」(3499円)もその1つ。USB PDに対応した小型ACアダプタで、手の平サイズでありながら最大30Wと、スマホやタブレットの急速充電はもちろん、30Wでの充電に対応したノートPCであれば利用可能だ。大きなノートPC用ACアダプタを持ち運ぶ必要がなくなれば、旅行や出張にも便利。というわけで、早速実機を入手した。

まさに手の平サイズ

iPhoneに付属するACアダプタよりはさすがに大きい

プラグは折りたたみタイプではない

個人的にはこのようなタップとセットで持ち歩くのであまり問題にはならない

 本製品の最大の魅力はやはりその本体サイズ。35×41×55mm(プラグ部分を除くと、実測で35×41×36mm)で、メーカーは「ゴルフボールサイズ」と表現している。13インチMacBook Pro(2017)ユーザーの本稿担当が旅行時などに持っていくのは、12インチMacBook用の「29W USB-C電源アダプタ」(現在は30Wタイプに更新)だが、実測値で54×54×23mmなので、ほぼ同じワット数で2回り以上コンパクト。重量も約53g(同じく実測値で約108g)とこちらも大きな差がある。

真ん中はMacBook用の29W、右は13インチMacBook Pro用の61WのACアダプタ

これまで持ち歩いていたアップルの29W ACアダプタよりもずっとコンパクト

 出力側の仕様も5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.5Aとあるので、幅広い機器で利用できそうだ。

4つの電圧に対応している

 というわけで、iPhone XS、Pixel 3 XL、13インチMacBook Pro(2017)で試してみた結果が以下のとおり。いずれも相応に高速で充電できそうだ。充電中の温度も若干温かくなった程度で、触れないような熱さではない。

iPhone XSで使っているところ。16~17W程度。急速充電と言える

続いてPixel 3 XL。50%程度充電されていた状態でテストしたせいか10W程度

13インチMacBook Proではスペックに近い26~28W程度

 ちなみに13インチMacBook Proに付属しているのは、61WのACアダプタなので、本稿担当がこれまで使っていたMacBook用の29Wタイプも含めて、出力不足で正しい使い方ではないということになる。ただ、起動して使っている状態では厳しいが、スリープ中であれば時間はかかるものの数時間の間に充電できる。

同じ13インチMacBook Proを付属の61WのACアダプタで充電したところ。やはりスペックどおりに55~58W程度。負荷をかけた状態で充電したり、本来の速度を期待するなら、30WのACアダプタでは明らかに不足している

 USB PDでの充電に対応したノートPCでも、たとえば「45W以上の入力がないと充電されない」といった仕様の製品もあるため、すべての環境で利用できるとは限らないが、寝ている間に充電できればよくて、荷物を少しでも減らしたい旅行時には有効。目的が合致するなら、このコンパクトさはかなり魅力的と言えるだろう。

これが本稿担当の旅行時の装備。USB-LANアダプタは古いビジネスホテル用に念のため。モバイルバッテリーがないのは、スマホを2台持つ方が早いという理由。ACアダプタをUSB-Cと通常のUSBの両方に対応したものではなく2つにしているのは、どちらかが壊れたときに備えるため。MacBook Proは5V/2.4A=12Wでも超ゆっくりなら充電できるので、寝ている間であればある程度は回復するという計算もできる


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