2018年11月16日09時00分

RPAの失速感を打開したいKofax、12ヶ月の無償トライアル提供へ

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 2018年11月15日、RPAソフトウェアを提供するKofaxはRPAとAIプラットフォームを統合した最新の「Kofax IA」を発表。また、Kofax RPAの12ヶ月無償トライアルの提供を発表し、高い期待に対する失望感の漂うRPA市場の現状を一気に打破するとアピールした。

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米Kofax 最高戦略責任者(CSO)であるクリス・ハフ氏

RPAからデジタルワークフォース管理のツールへ

 エンタープライズの業務自動化をソフトウェアで実現するKofaxは1985年に米国カリフォルニアで創業され、同社のKofax RPAはグローバルで2万以上の顧客を抱えている。日本では5月に富士通とグローバルの販売パートナー契約を結んでいるほか、三菱UFJ銀行での導入が発表。大手銀行での採用事例も近日公開される予定だという。

 今回発表されたのは「Kofax インテリジェント・オートメーション(Kofax IA)」と呼ばれるコンポーネントの統合化だ。これまで提供してきたKofax RPAでは、非構造化データの構造化を機械学習で実現する「コグニティブキャプチャ」やWebサイトやアプリケーションからデータを取得し、反復する手作業のタスクを自動化する「RPA」、ルーチンのワークフローや例外事項の処理など人とマシンで分離しているプロセスを統合化する「オーケストレーション」の機能が提供されている。

 Kofax IAではこれらに加え、業務プロセスの管理や実施分析を実現する「データ分析」、マルチチャネルのやりとりをバッチ・オンデマンド・インタラクティブなどさまざまな形で実現する「コミュニケーション」、バイオメトリクスや手書き署名などによる「デジタル署名」などの機能を追加し、統合されたプラットフォームとして提供する。AIプラットフォームとの接続もあらかじめ組み込まれているほか、ソフトウェア開発ライフサイクルとの連携も実現している。

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6つの機能が統合化されたKofax インテリジェント・オートメーション

 発表会に登壇した米Kofax 最高戦略責任者(CSO)であるクリス・ハフ氏は、「従来の産業革命は働く場所(ワークプレイス)の改善に重点が置かれていたが、第4次産業革命では働き手(ワークフォース)が中心になる。われわれはデジタルのワークキャパシティを作り、人間を支える」と指摘する。もちろん、RPAやAIの台頭により、既存の雇用が喪失されるが、高付加価値な雇用がまったく新たに創出される。ハフ氏は「世界経済フォーラムでは2022年までに7500万件の雇用が喪失するが、1億3300万件の新しい仕事が創出されると発表されている」と説明。AIプラットフォームと連携するKofax IAを「デジタルワークフォース管理に特化した世界初のプラットフォーム」とアピールした。

 Kofax IAへの統合や機能強化は2019年度内に適宜進められ、第1四半期にはIAクライアント、第2四半期にIAプラットフォームの初期リリースが行なわれ、あわせてAIサービスとの接続も開始。第3四半期にはクラウド対応も進め、コンテナでの動作も可能になる。

顧客の課題の半分はデスクトップ型RPAでは解決できない

 今回はKofax RPA完全版の12ヶ月間の無償トライアル提供も発表された。最新リリースでは文書のデジタル処理を提供する「コグニティブ・ドキュメント・オートメーション」が追加された。非構造化文書や紙文書の処理に際し、すでにOCRにAIが組み込まれているため、高い精度での構造化が実現できるという。また、人間とアプリケーションのやりとりをモニタリングし、自動化や処理順序の定義を支援する「プロセス・ディスカブリー」、ソフトウェアやWeb更新によるボットの不具合を緩和したり、ロボットのバージョン管理を実現する「ライフサイクルマネジメント」の機能も追加されるという。

 Kofax Japan セールスディレクター 河上 勝氏は、2年前にRPAブームが起こってから、多くの企業がPoCを進めたものの、投資対効果や機能不足、導入における混乱などからRPAは失望期にさしかかっていると指摘する。「現状はロボットを基幹システムにつなぎたくないという抵抗感もあり、RPAの利用はまだまだ限定的。しかし、これはツールの限界であって、RPAの限界ではない」と河上氏は語る。実際、RPAの失望期を超え、適応領域や製品の長所・短所を見極めた顧客はすでに現れており、全社導入を見据えている企業も多いとのこと。2020年以降は、高度なロボットが導入され、バックオフィスの自動化や基幹システムへの対応が進むと考えられるという。

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Kofax Japan セールスディレクター 河上 勝氏

 現在、市場では安価なデスクトップ型RPAが多く出回っているが、河上氏は顧客の持っている課題の半分以上はデスクトップ型RPAでは解決できないと指摘。その上で、「プログラミングなしで、設定だけで完成できるRPAはKofax RPAだけ。日本で多い現場ユーザーが自らロボットを作成するというケースにも向いている」と説明する。

 Kofax RPAでは、仮想デスクトップに対応するほか、ディスプレイロックやパスワードの隠ぺい、複雑な分岐・ループ・エラー処理などロボット作成に必要な機能も充実。また、スケジューリングやロボットサーバーの障害対応、高いパフォーマンスなど実行・管理機能など、他社と比べても明らかに優れているという。その上で、今回のKofax RPAの無償トライアルで、ユーザーにはじっくりRPAに触れてもらい、正しい製品選定に結びつけてほしいと説明する。

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