週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

実売2万5000円程度、aptXに対応

デノンが「AH-C820W」を発表、人気の最上位イヤホンをワイヤレス化

2018年10月26日 11時00分更新

AH-C820W

 デノンはワイヤレスイヤホンの新モデル「AH-C820W」を発表した。店頭での販売価格は2万5000円程度になる見込み。発売は12月中旬を予定している。

 これまでスポーツタイプの機種をいくつかリリースしてきたデノンだが、音質重視のインイヤー型Bluetoothイヤホンはこの「AH-C820W」が初。

イヤホン部はAH-C820とまったく同じといっていい。

 型番から分かるように、同社の人気機種「AH-C820」がベースだ。これをネックバンド型のワイヤレスイヤホンにした製品。クアルコム製のBluetoothチップセット(型番非公開)を使用しつつ、デノンならではの音質チューニングを施した。豊かな低域の再現など、AH-C820の音調はそのままに、装着感がよく、多機能な製品に仕上げている。

対向配置のデュアルドライバーで深い低域を再現

 AH-C820は2016年8月に発表された同社の最上位イヤホン。直径11.5mmのドライバーを向かい合わせに配置して、倍のエネルギーを得る(ダブル・エアーコンプレッション・ドライバー)。小さな容積でも深い低域の再現ができる点が特徴だこれは、過去のトールボーイ・スピーカーで培った、PPDD(Push Pull Dual Drive)という技術で得たノウハウを活用したもの。

 2つのドライバーには、独立した純度の高い銅製(OFC)ケーブルを接続する。GNDが独立しており、相互干渉が少ないため、スピーカーでいうバイワイヤリング接続に近い効果が得られるという(デュアル・ダイレクトケーブル)。

 ハウジングはアルミ合金とABSのハイブリッド素材とし、共振を最小限にした。ドライバーをスムーズに動かすためのポート(空気孔)は前方と後方の2ヵ所に配置する(デュアル・アコースティック・オプティマイザー)。イヤーチップはComply製の低反発メモリーフォーム(TX-500)のほか、形状の異なる5種類のシリコンチップが付属する。このあたりは、AH-C820から引き継いだ技術だ。

 ネックバンド型を選んだ理由は、金属を使った重めのハウジングでも負担なく装着できるようにするため。また、バッテリーや回路を置くスペースに余裕があるため、アンプの高出力化がしやすいという利点もある。

装着時の負担が少ないネックバンド式

 Bluetoothコーデックは、SBCやAACのほか、aptX、aptX Low Latencyが利用できる。また充電にも使うMicro-USB端子でPCと接続すれば、48kHz/16bit対応のUSB DACにもなる。旅先などで、パソコンを使いながら音楽を聴きたいというニーズが高く、そこに配慮した。

 ネックバンド部はABS樹脂とアルミ合金を組み合わせたもの。適度な太さがあって安定しやすく、かといって邪魔にならない。樹脂部の表面もマットな質感で滑りにくくフィット感がある。内側に置いたボタンは大きく、押しやすいものにした。また、イヤホンを使わない際には、ネックバンドの左右やイヤホン同士をマグネットで留められるため、邪魔にならない。

 マイクを内蔵しており、通話も可能。着信時やペアリング時などにはぶるっと震えるため、イヤホンを装着していない場合でも分かりやすい。

 本体重量は72gで、約10時間の再生に対応(充電時間は2時間)。後発ながら必要な機能を吟味して取り入れた機種となった。

 音質に関しては、12月の発売に向け現在調整中とのことだが、実機に関しては、10月27日の「秋のヘッドホン祭 2018」の会場で一足先に体験できる。場所は中野サンプラザ7Fの研修室7。13:30から一般来場者も対象とした説明会、14:30からフリー試聴が可能。興味がある人は脚を運んでみてほしい。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう