2018年10月01日09時00分

最新のG SuiteやGoogleフォームはここまで仕事を楽にできる

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 2018年9月20・21日に開催された「Google Cloud Next'18」では、G Suiteをはじめするビジネスクラウドの最新機能を紹介するセッションが行なわれた。多彩なデータソースやマクロ機能をサポートしたGoogleスプレッドシート、機械学習も導入されているGoogleフォーム、そしてローコード・ノーコードツールであるApp Makerなどデモを交えて紹介された。

コネクタ提供、マクロ機能やワークフローなど進化する「G Suite」

 「G Suiteでビジネスプロセス改革-GoogleフォームやApp Makerの活用術」というタイトルでセッションを行なったのはGoogle Cloud カスタマーエンジニアの深堀まど佳氏。まず紹介されたのは、Googleのビジネスアプリケーションを統合した「G Suite」だ。

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Google Cloud カスタマーエンジニアの深堀まど佳氏

 ご存じG Suiteには、コミュニケーションツールにあたるGmailやGoogleカレンダー、ハングアウトChat/Meet、オフィスツールのGoogleドキュメントやスプレッドシート、スライドのほか、ファイルを管理するGoogleドライブなどが含まれており、PCやスマホからシームレスに利用できる。

 G Suiteには新機能も次々と追加されている。たとえば、「BigQueryコネクター for スプレッドシート」(β版)を使えば、CSV形式に変換せずともBigQueryのデータを直接スプレッドシートに読み込むことができる。また、「データコネクター for Salesforce」も用意されており、Salesforceのデータをスプレッドシートに直接読み込み、両者からリアルタイムに変更できるという。複数のデータソースを行ったり来たりせず、スプレッドシートにレポートを統合できるのは大きなメリットだ。

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スプレッドシートにはBigQueryとのコネクタが用意される

 さらにマクロを自動記録し、繰り返し作業を自動化する機能も搭載されている。「マクロを記録」というボタンで作業を記録し、フォントをフォーマットを調整したり、ピボットテーブルを作成したり、メールを一斉送信したりといった定型作業の自動化・省力化が実現する。

 意外と知られていない最新機能も紹介された。たとえば、スプレッドシートで作ったグラフをスライドにコピー&ペーストすると、両者が自動的にリンクされる。「ソースのデータが変更されても、『更新』ボタンで最新データに更新できる。改めてコピペする必要がない」と深堀氏はアピールする。今後のロードマップとしては、Googleドライブ内のファイルのドキュメント承認ワークフローが搭載される予定。ますます便利になりそうだ。

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スプレッドシートのグラフをスライドにコピペすると自動的にリンクされる

機械学習も導入されているGoogleフォーム

 単純業務にはG Suiteが向いているが、定型業務にはGoogleフォームが向いている。深堀氏はいくつかの具体的な使い方を披露した。

 たとえば、人材のリクルーティング業務であれば、募集中の職種に興味のある情報を効率的に収集できるほか、職務経歴書や履歴書のファイルを直接添付して送付してもらうことも可能になっている。最新のアップデートでは、テーマのカスタマイズオプションが追加され、企業のブランディングに合わせたアンケートやフィードバックフォームを利用できるという。アンケートの集計や複数回答のグラフ作成も自動的に行なえるので、業務時間を大幅に短縮できるという。

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人材リクルーティング業務でのGoogleフォームの利用例

 深堀氏は、新入社員のエントリフォームを例にGoogleフォームのデモを披露した。たとえば、ファイル添付に関してはデフォルトでGoogleドライブに自動登録するようになっており、ファイル形式や個数、サイズなども指定できる。さらに機械学習の機能が搭載されており、フォーム設計時に「E-Mail」と入力すると、メールアドレスの収集設定がオススメされたり、年号を入れると数字のみ入力できるようになるといったインテリジェンスな処理が実現する。「飲食店の衛生チェックをタブレットで電子化したり、動画を埋め込んでeラーニングで理解度をチェックしたりといった利用例も多いです」と深堀氏は語る。

 Googleフォームも進化しており、今年の秋にはロックモードがサポートされ、Chromebookにおいてテストが終了しないと、別画面に遷移できないように設定できる。入力やフィードバックに特化するChromeのキオスクモードにも対応。さらにアドオンも数多く用意されているので、フォームを送ったら通知を出したり、上長に承認依頼を出すといった処理も可能になっている。

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アドオンも数多く用意されている

Google御謹製のノーコード・ローコードツール「App Maker」

 さて、最後は独自の業務プロセスへの対応。ここにはGoogle社内の「20%プロジェクト」から生まれた開発ツール「App Maker」が有効だ。App MakerはGUIのユーザーインターフェイス作成エディタと最小限のAppScriptコードで社内のWebアプリを開発できるいわゆる「ノーコード・ローコード」ツール。「Google社内でもすでに100を超えるアプリが運用されている」と深掘氏は語る。

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Googleのノーコード・ローコードツール「App Maker」

 まずは事例の紹介。たとえば、カナダの金融機関は外貨売買の社内プロセス管理をExcel+メールからApp Makerのアプリに移行。申請者や承認者が画面や機能を変更できるほか、承認期限を過ぎているものを一覧管理できるという。また、ローンの審査管理も提供しており、申請状況から最適な製品を確認したり、顧客の面談スケジュールの管理、ローンの上限値の確認まで可能になっているという。

 次にToDo管理のアプリを作るApp Makerのデモに移る。App Makerを開くと、左側に「DATA」「PAGES」「SCRIPTS」メニューが表示され、ウィザードから簡単なアプリを作ることができる。ToDo管理であれば、Excelのシートをインポートすれば、Cloud SQLにデータが自動的に格納され、「DATA」メニューから入力される値のチェックやエラーメッセージなどを設定できる。

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App Makerのデモ

 また、ユーザ画面を作成する「PAGE」にはレスポンシブ対応の部品をドラッグ&ドロップしたり、ページネーションや入力フォーム設計も容易に行なえる。アプリが完成したら、デプロイを行なえばURLが発行されるので、これをイントラに貼れば利用可能だという(現時点では社内向けのみ)。「今後はモバイルアプリに特化した強化が行なわれる予定で、ビューポイントやブレイクポイントの指定も可能になる」(深掘氏)とのこと。App MakerはG Suite BusinessとEnterpriseのユーザーであれば、管理者が有効にすれば利用できるという。

 汎用的な定型業務から組織独自の業務まで幅広くカバーするGoogle Cloudのビジネスクラウドだが、ここまで進化しているとは思わなかったというのが正直な感想。「さまざまな日々の業務において、なるべく無駄な時間や待ち時間をなくし、コラボレーションを促進してもらいたい」と深堀氏は語る。

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