週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

超強力なカメラ搭載にアルミフレームになった「Xperia Z1」

2018年09月27日 10時00分更新

 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 2013年のフラッグシップモデル「Xperia Z SO-02E」からさらに進化したモデルとして同年10月「Xperia Z1 SO-01F」がドコモから発売されました。

 またauからも「Xperia Z1 SOL23」として、2キャリアから同時のタイミングで登場したモデルでもあります。

 デザインのベースはXperia Zと同じオムニバランスデザインを踏襲。フラットでかつ均等のとれたスクウェアな形状のまま、手に持った質感がより向上しました。

 アルミ板から削り出した継ぎ目のないメタルフレームは、メタルフレームそのものをアンテナ化することで、デザイン性と機能性を両立。金属の縁や四隅には傷などが目立ちにくいマット調の加工、フラットな側面はツヤのある仕上げという質感のコントラスト、フレームや四隅は丸みを帯びて手になじみなすい形になっていました。

 Xperia Zのフレームの部分は樹脂製だったこともあり、使っているうちに塗装がはがれてしまうこともありましたが、Xperia Z1はアルミ製フレームになったのでそういった心配もなくなりました。

 本体サイズは約74×144×8.5mm、重さは171g。Xperia Zと比べると本体がひと回り大きくなったものの、バッテリー容量は3000mAhと1.3倍まで大きくなりました。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、パープルの3色がラインナップ。

 本体はIPX5/IPX8の防水性能・IP5Xの防塵性能をもったまま、イヤホンジャックのカバーがなくなりました。microUSBやmicroSDカードスロットのみカバーがあるものの、閉じた状態で見ると外観はキレイなボディーラインを描いています。

 また、ディスプレーの上にある通知ランプは横長バーの形状になり、しっかりと視認できる光を放ちます。本体下面にステレオスピーカーも搭載され、再生音も大きく聞き取りやすくなっています。

 ディスプレーは5型フルHD(1080×1920ドット)の高精細なパネルを採用。「トリルミナス ディスプレイ for mobile」の恩恵により、鮮やかな色彩を表現できることに加えて、高画質エンジンの「X-Reality for mobile」が搭載され、インターネット動画などが低画質の場合でも輪郭や画素の劣化を復元して本来の質感やディテール感のある動画を再現できるようになりました。

 そのほかXperia Z1(ドコモ版)には、フルセグを搭載してTV番組のほか、ドコモ独自の「NOTTV」を楽しむこともできました(現在NOTTVはサービス終了しています)。

 もっとも進化したポイントはカメラ性能です。背面にあるメインカメラは、コンパクトデジタルカメラに一般に使われているサイズの1/2.3型、2070万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」が初めて搭載されました。

 高精細な写真の撮影できる画像処理エンジン「BIONZ for mobile」や、F2.0の明るく広角撮影ができる「Gレンズ」までも備わり、うす暗いところでの画質が向上し、それまでのスマートフォンからは考えられないほどカメラの性能が上がったのです。

 「プレミアムおまかせオート」を利用すれば、2070万画素の情報を800万画素に凝縮することで、「うす暗いところでもキレイに明るく」、「被写体ブレ、手ブレを減らして」、「3倍ズームでもキレイに」写真を撮れるといった、カメラ初心者でも気軽にハイクオリティーな撮影ができる機能も備えていました。

 ソフトウェア面でもXperia専用のカメラアプリ群が増えてきたというのもトピックのひとつ。

 「タイムシフト連射」ではシャッターを押すと前後1秒間に30枚、合計61枚もの写真を高速連写、前後の時系列に残った連続写真からお気に入りの画像(2M)を確実に残せます。

 「AR effect」では、AR機能を使ってカメラごしのXperiaの画面に木が生えたり、恐竜が現れたり、海の中で魚が泳いだりといったエフェクトとともに写真撮影。インカメラでは、自分の頭にキノコの帽子がくっついたりと、同じテーマでも背面カメラと正面カメラで使い方が違って遊べます。

 「Info-eye」は、撮影したワインや本の文字を読み込んで関連情報を出してくれるというもので、たとえばワインを撮影するとワインの銘柄とか生産地が出てきたり、書籍を読み込むとタイトルから著者、内容にいたるまでが出てきます。特定の情報に限られるものの、近未来的なカメラの使い方に期待がふくらむアプリを搭載していました。

 そのほか、音楽を楽しむための「WALKMANアプリ」や、対応機器にかざすだけで音楽再生から映像やデータの転送までができるNFC、「スモールアプリ」、「POBOX」といったXperiaならではの機能も充実。

 ソニーからはレンズ単体でXperiaとドッキングするサイバーショット(デジタルスチルカメラ)や、ワイヤレススピーカー、液晶テレビ、バックアップ用ハードディスクなどが登場し、Xperiaと連携する機器を積極的にリリースした時期でもありました。

 Xperia Z1と比べると、外観上厚みが増していたりベゼルが太く見えたりといった部分もありながらも、静止画や動画をより高画質に見られるディスプレーや、音質の良くなったステレオスピーカー、デジタルスチールカメラクラスまで向上したカメラなど、大きく性能がアップしたモデルだったのです。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事