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【作例多数】iPhone XS Maxを3日使ってわかった良かったこと カメラも詳しくチェック

2018年09月24日 12時00分更新

 iPhone XS Maxを使い始めて3日が経ちました。ワタシが購入したのはSIMフリーの256GBモデルで、税抜14万1800円、税込15万3144円。正直に言ってすんげー高いとは思います。

 まだ3日しか使っていないので、すべての機能を試したわけではないですが、すんごく気に入った点、いかがなものかと首をかしげた点などいくつかありますので、中間報告的なレビューをお届けします。

やっぱり大画面が一番のメリット

 iPhone XS Maxのサイズですが、ワタシ的には大正解でした。6.5インチなら特に拡大縮小しなくても漫画を読めますし、ウェブ記事を長時間読んでいても苦になりません。これまで使っていた5.8インチの搭載するiPhone Xでは“読む”という行為がややしんどく、2台持ちしている大画面Androidスマホを使いがちだったのですが、iPhone XS Maxならほぼすべての用途をカバーできます。

週刊アスキーで連載していた「花のアンドロイド学園」。フキダシの文字が小さめなのですが問題なく読めます

 画面が大きいぶん、文字をたくさん、大きく表示できるというのは当然予想していましたが、写真、動画を撮影する際にピントが合っているのか大画面で確認できるのがすっごく便利ですね。どんなに高価なカメラでも、iPhone XS Maxほど大きな背面ディスプレーは搭載していませんから。

ピントをしっかり確認し、失敗写真をなくせるという点において非常に大きなアドバンテージです

iPhone XからiPhone XS Maxに機種変しても
速度差は体感できない

 7nmプロセスで製造されたスマホ初のSoC「A12 Bionic」は「A11 Bionic」に比べて、性能コアが最大15%、グラフィックス性能が最大50%、機械学習の処理が最大9倍高速化していると謳われていますが、体感速度の向上はほとんど体感できませんでした。

 総合ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」を実行してみると、iPhone XS Maxのトータルスコアが320013、iPhone Xが194604とかなりの開きがありますが、iOS 12の巧みなチューニングにより性能差は表面化しませんね。

左がiPhone XS Max、右がiPhone Xで実行したAnTuTu Benchmarkのスコア。数値的には大きな差が開いていますが、その差は体感できません。島村ジョー(009)とジェット・リンク(002)のどちらが速い? 的なレベルに達しているのかもしれません

合計9時間15分ものあいだ継ぎ足し充電なしに利用できた!

 A12 Bionicの処理性能以上の売りが低消費電力化。A12 Bionicが搭載する日常処理を担当する「効率コア」は消費電力が最大50%少なくなっています。またiPhone XS MaxはiPhone史上最大容量の3174mAhのバッテリーを搭載しているとのことで、iPhone Xよりも最大1.5時間長いバッテリー駆動時間がうたわわれています。

 まだ3日しか使っていないのに結論を出すのは早すぎますが、カメラの作例を撮影するため1日使っていても、画面オンで5時間49分、画面オフで3時間26分、合計9時間15分ものあいだ一度も継ぎ足し充電することなく利用できました。「イングレス」や「Pokemon GO」などの位置ゲーを遊んでいればぐんぐんバッテリー残量が減るでしょうが、一般的な使い方であればモバイルバッテリーを使う必要はなさそうです。

iOS 12はバッテリーの利用状況を細かく確認できるようになりました。バッテリーを極端に浪費しているアプリを一目で確認できるのも便利です

スマホカメラのなかで最高の画質ではない……現時点では

 iPhone XS Maxはカメラ画質も進化点として大きくアピールされています。画素数は変わっていませんがイメージセンサーのサイズが大きくなっており、取り込む光の量が50%増えています。また機械学習がより積極的に活用されており、1回のシャッターで複数の画像を取り込み合成して明暗どちらの部分も写し出す「スマートHDR」撮影や、交換式レンズカメラのボケ表現を学習させたポートレート撮影が可能です。

 実際いろんなシチュエーションで撮影してみるとダイナミックレンジの広さはiPhone XS MaxはiPhone Xに比べて明らかに向上しています。今回撮影した例で言えば、窓をバックにしたポートレート撮影では逆光が抑えられていたり、窓の外の景色がくっきり写し出されていたり、LED照明の強い光が適度な明るさに調整されていたりと、なにも考えなくても好ましい写真に仕上がります。

 しかし、現在のスマホカメラのなかで最高の画質かというと、そのようなことはないと思います。たとえばセルフィーは「Meitu T9」のほうが明らかに肌は滑らかで、目の輝きも美しいです。夜景は見たままの明るさで撮影できる「HUAWEI P20 Pro」に軍配が上がります。Meitu T9とHUAWEI P20 Proが過剰なまでに個性的な画作りをしているのは事実ですが、エンターテインメント性に寄ったカメラモードも用意してもいいのではないでしょうか。

 なお下にiPhone XS MaxとiPhone Xで撮影した作例を掲載していますが、いくつかの被写体、状況ではMeitu T9、HUAWEI P20 Proの写真も“刺客”的な意味合いで追加しています。

※:ファイルサイズにご注意ください。

iPhone X、焦点距離:6mm (35mm換算焦点距離:52mm)、シャッタースピード:0.008s(1/120)、f/2.4、ISO感度:20、露出モード:Program (auto)、測光方式:Pattern ※モデル:弓月ひろみ

iPhone XS Max、焦点距離:6mm (35mm換算焦点距離:52mm)、シャッタースピード:0.008s(1/122)、f/2.4、ISO感度:20、露出モード:Program (auto)、測光方式:Pattern ※モデル:弓月ひろみ

コメント:iPhone Xのほうがやや赤みが強く出ていますが、全体的には大きな差はありません。

iPhone X、焦点距離:2.87mm (35mm換算焦点距離:32mm)、シャッタースピード:0.059s(1/17)、f/2.2、ISO感度:320、露出モード:Program (auto)、測光方式:Pattern ※モデル:Ayano

iPhone XS Max、焦点距離:2.87mm (35mm換算焦点距離:32mm)、シャッタースピード:0.040s(1/25)、f/2.2、ISO感度:400、露出モード:Program (auto)、測光方式: Pattern ※モデル:Ayano

Meitu T9、焦点距離:4.36mm (35mm換算焦点距離:25mm)、シャッタースピード:0.040s (1/25)、f/1.8、ISO感度:320、測光方式:Center weight ※モデル:Ayano

コメント:iPhone XよりiPhone XS Maxのほうが明らかに肌は滑らか。しかし、Meitu T9の解像感、肌の滑らかさ、輝く目の光は次元が違います。

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