週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ふだん使いできるスマートスピーカー「LF-S50G」:Xperia周辺機器

2018年09月09日 10時00分更新

 2018年前後から「Googleアシスタント」「LINE Clova」「Amazon Echo」などの登場で徐々に盛り上がりつつあるスマートスピーカー。「スマートスピーカーでいったい何が変わるのか」という期待値と、実際に自宅で実現できることの可能性のギャップが怖く、なかなか導入に踏み切れないという方もいるはず。

 今回はGoogleアシスタントを利用でき、かつBluetoothスピーカーとしても使える活用幅が広いソニーのスマートスピーカー「LF-S50G」をご紹介いたします。カラバリはホワイト、ブラック、ブルーの3色。

 本体サイズは直径約110mm×高さ約162mmで円柱型のデザイン。重量は約750gです。「Amazon Echo」と比べるとひとまわり大きく、外装のファブリック素材が全体を覆っているさまは「Google Home Mini」と似た雰囲気があります。

 電源は、付属する専用の15VのACアダプターから確保。バッテリーを内蔵していないため、必ず電源が必要です。物理的なボタンとしては、電源コネクターの両サイドにある「Bluetooth」ボタンと「マイクオフ」ボタン。本体底面に「DIMMER」ボタンと「HOLD」ボタンがあるのみです。

 LF-S50Gのアドバンテージと言えるのは、高音質なスピーカーを備えていること。円柱形のデザインを生かし対向配置した2ウェイスピーカーシステムを採用、音声が部屋の全方向にバランスよく広がる360度サウンドが特徴です。

 内部を覗いてみると、スピーカーユニットを上向きに設置したフルレンジスピーカーと下向きの大振幅サブウーファーが、それぞれお互いに向き合った状態で配置されているのがわかります。そして、真ん中にある円すい形のものが「2ステージディフューザー」。上下のスピーカーユニットから出てきた音が、この円すいに反射して360度全方位に向かって音が拡散する仕組みです。

 たしかに、この方法なら部屋のどこに置いていても、自分が部屋の中を歩き回っていてもバランスよく聞こえます。ディフューザーの中央に入っている太い柱のようなものは、高い剛性を保ってディフューザー自体が不要な共振しないように抑える役割を果たし、澄んだボーカルと力強い低域を両立させる構造となっているようです。

 上の部分にある空間にはバスレフダクトが入っています。バスレフダクトの一部にダンプ材を詰めることで、この小さな本体サイズでもしっかりした低域のボリューム感を出し、音の自然な伸びやかさも両立させています。実質的なサブウーファーの容積を確保して駆動力も強化することで、低域が貧弱にならず全方位で包まれる音を楽しめるスピーカーになっています。

 さて、Googleアシスタントを搭載したスピーカーとはいえ、初回セットアップの際はスマートフォンが必要になります。そこで、まずXperiaに「Google Home」アプリをインストールしておきます。Google Homeアプリを起動、利用するアカウントを決めると、セットアップしようとするLF-S50Gを捕捉します。

 あとはオフィスやリビング、客室などどんな部屋で使うのかを決め、スピーカーにわかりやすい名前を付け、Wi-Fiの設定、現在地の住所を設定するだけ。ウィザードに従って設定を進めていくと、比較的かんたんにセットアップが完了します。

 Googleアシスタントは、ご存知のとおり「OK Google」もしくは「ねぇGoogle」とスピーカーに話しかけるとアシスタントが起動します。そこから声で指示すると「Google Play Music」「Spotify」といった音楽サービスや、「radiko.jp(ラジコ)」など楽しんだり、「天気」「交通情報」「ニュース」を問いかけてその情報を話して教えてくれます。

 Android TVを搭載しているテレビ(ブラビアなど)と連携しておくと、「YouTubeで◯◯の動画を再生」といった指示で動画をテレビで再生、ボリュームを声でコントロールしたり、停止したりといったこともできます。

 「Works with Google アシスタント」対応オーディオ機器であれば、たとえば離れた場所にあるワイヤレススピーカーから音楽を流すといったこともできます。ただし、まったく問題がないかというと、そうではありません。

 話した言葉を必ずし理解してくれるわけではなく、度々「すみませんわかりません。」と返答が返ってくることがあります。慣れればこれも減らせるのですが、何度もトライしているあいだに「リモコンを使ったほうが早いのでは」と思うこともしばしば。音声コントロールという体験のためには、まず自分からお作法を覚えなければいけないことが多いのが現状です。

 LF-S50Gには、本体に触れずに操作ができる「ジェスチャーコントロール」機能もあります。本体の天面に手のひらを前から後ろに動かすと「音楽の再生/一時停止」、手のひらを左右に動かすと「曲送り/曲戻し」、天板の上で指をくるくる回すと「音量調節」といった操作が可能です。

 本体には時計表示もあり、わざわざスマートスピーカーに「今何時?」と話しかけるまでもなく、時刻をひと目で確認できます。本体はJIS防水保護等級IPX3の防滴性能をもち、キッチンなど水しぶきのかかる場所でも利用可能。本体を水拭きもできるというのも、ふだん使いには便利です。

 そして、LF-S50Gならではと言える機能が、Bluetooth接続のワイヤレススピーカーとしても使えること。スピーカーなので当たり前のように思えますが、実は多くのスマートスピーカーはアシスタント機能に特化した製品が多く、それ以外の使い方ができないものがほとんどです。

 スマートスピーカーはできることが限られているところも窮屈さを感じる部分。LF-S50Gは、ごく当たり前にスマートフォンとワイヤレス接続して、そのままスマートフォンに貯め込んだ音楽やゲーム、動画などの音声を再生できるので、利用シーンがそのぶん増えることになります。

 もちろん、NFCも搭載しているので、NFCを搭載したXperiaであればワンタッチでペアリング。その後の接続や切断、再接続といった切り替えもワンタッチで、最大で8台までの機器をペアリングすることができるマルチペアリングにも対応しています。

 アシスタント機能も使え、かつXperiaとも接続できるうえ360度部屋中に音が広がるワイヤレススピーカーとしても使えるLF-S50Gは、自宅で活躍するシーンが一挙に増えそうです。


■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この特集の記事