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ファーウェイCOOがMateBook X Proに見る未来とは

2018年02月28日 12時30分更新

 25日に華々しくノートPCの新モデル「MateBook X Pro」を発表したファーウェイ。モバイルや通信の祭典に、LTE非搭載のノートPCを投入した理由とは? ファーウェイ COO Wan Biao氏がインタビューで答えた。

ファーウェイ COO Wan Biao氏

 スマホやインフラでファーウェイは有名だが、激戦区であるノートPCの市場にも果敢に切り込んできた。ファーウェイは総合的メーカーへの野望があるのだろうか?

Wan Biao氏(以下、同)「そういうつもりではないのですが、人、クルマ、家庭を中心として、あらゆるシーン、あらゆる環境に合わせて切り替えて使えるモノを目指して作っています。中でもMateBookシリーズはビジネスシーンで使ってほしいという提案です。今後は多様化されたスマート端末をリリースしていきたいと思っています」

 とはいえ、スマホや通信インフラのメーカーなのに、前モデルから言われていたモバイル通信機能が今回も入らなかった。

「最大の理由は市場のニーズです。家庭ではWi-Fiを使い、屋外ではスマホのテザリングなどで回線を確保する人が多いのです。したがってLTEを搭載するほどの理由付けがないため、今回も見送りました。また、MateBook X Proに関してはデザイン面で極限まで薄く、軽くというのがコンセプトなのでモバイル通信の機能を載せるとデザインが損なわれてしまうこともありますから」

今年のファーウェイブースは5Gが主役

 LTEと同じく残念なのが、ローンチ国にに日本が入っていないこと。日本以外の国での評判を聞いた。

「おかげさまでグローバルではクチコミで好評を得ています。様々な国で販路の拡大を検討しているのです。現在、デジタルデバイスは他社との差別化を図るのが難しい状況ではありますが、消費者に受け入れてもらえるような製品づくりを今後も続けていきます」

 ほかの製品ではSnapdragonを搭載したノートPCも登場しているが、ファーウェイで採用する予定は?

タブレット「HUAWEI MediaPad M5 Pro」で使用できるスタイラス「Mペン」。筆圧検知で線の強弱を再現できる

「今のところ、特にありません。今後はクラウドをベースにしたソリューションを提供していく予定です。ノートPCとスマホ間をひとつのアカウントでデータのやりとりができるようになります。そう、WindowsとAndroidのデータをやりとりできるのです。今まで、この両OSのデータを相互にやり取りできることはありませんでした。また、スマホで培った技術を活かした狭額縁は、本体サイズの縮小化とディスプレーの拡大を両立させました。このように独自の技術が詰まっていますが、ノートPC業界では我々はまだ新参者。着実に製品作りをして、販路拡大もしっかりやっていくつもりです」

あらゆるシーンで使えるようなデバイスを、とWan氏。その言葉を表わしていたのが、ブースでのこのような展示

HUAWEI MediaPad M5はPCの用に使えるモードがある

超狭額縁デザインとタッチ対応になったディスプレーがウリの「MateBook X Pro」

MateBook X Proの最大の特徴がコレ。インカメラは普段しまわれているが、必要になったときにファンクションキーを推押すとカメラが出てくるというギミック


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