週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

京葉ストリートで弁当業態をオープン

JR東京駅構内に塚田農場と格之進がデビュー

2017年12月13日 19時30分更新

京葉ストリートに、塚田農場と格之進の弁当店がオープン

 みなさま、アスキーの吉田ヒロでございます。普段は週刊アスキーの副編集長として毎週雑誌を作っていますが、校了繁忙期の木金曜を除き、直接誘われた取材はジャンルを問わずになるべく行くというのがモットーです。今回は、JR東京駅の京葉ストリートの一部がリニューアルされて、新しく2店舗、リニューアル1店舗がオープンしたので取材してきました。

JR東京駅の八重洲南口改札内にある京葉ストリート

 京葉ストリートは、レストランやカフェ、書店、アパレルなどが集まった商業施設で、JR東京駅の八重洲南口改札内にあります。運営元のJR東日本リテールネットの担当者に聞いたところ、京葉ストリートは新幹線の自由席が割り当てられている1~5号車(のぞみ号は1~3号車、ひかり号は1~5号車)のホーム位置に近い新幹線の南乗り換え口が目の前にあるため、出張や旅行の乗客がよく通る道とのこと。もちろん、エスカレーターでさらに地下に降りると京葉線のホームなので、東京ディズニーランドや幕張メッセに行く乗客の通路でもあります。そういった立地なので、惣菜や弁当、スイーツなどを販売する店舗がひしめいています。今回、新オープンしたのは「TSUKADA FARM TOKYO」と「格之進TSB」。リニュ-アルオープンしたのは「おむすび百千(ももち)」です。

 TSUKADA FARM TOKYOでは、京葉ストリート店限定として「生産者と一緒に作った幕の内弁当」(1580円)、「塚田だまだし巻きと北海道黒牛の牛カツ弁当(1180円)、「北海道産黒牛の葱たっぷり牛すき弁当」(1280円)が販売されます。

写真左から、生産者と一緒に作った幕の内弁当(1580円)、塚田だまだし巻きと北海道黒牛の牛カツ弁当(1180円)、北海道産黒牛の葱たっぷり牛すき弁当(1280円)

 そのほか、エキュート品川サウス、エキュート上野の系列店で人気の「絶品塚だまタルタルチキン南蛮弁当」(800円)、「宮崎名物チキン南蛮と炭火焼き弁当」(1080円)もあります。京葉ストリート店の前田千尋店長によると、一番人気はチキン南蛮弁当とのこと。取材時は水曜日の13時ごろでしたが結構な人だかりで、限定メニューである「生産者と一緒に作った幕の内弁当」は早々に売れ切れていました。弁当は1日に3回ほど店舗に配送されるとのことなので、売り切れの商品も時間が経てば復活します。

一番人気はやはり「宮崎名物チキン南蛮と炭火焼き弁当」(1080円)

写真左が京葉ストリート店の前田千尋店長。以前は、鹿児島業態の塚田農場の五反田西口店で名物店長でした。いつも笑顔なのは変わらず

 ちなみに同店は、塚田農場や四十八漁場などの居酒屋を全国展開している株式会社エー・ピーカンパニーの子会社である株式会社塚田農場プラスが運営しています。京葉ストリート店はエキュート品川サウス、エキュート上野に続く都内3店舗目となりますが、従来の店名の「塚田農場 OBENTO&DELI」ではなく、TSUKADA FARM TOKYOという新名称となっています。同社の森尾太一社長によると、品川店と上野店は居酒屋業態の塚田農場に寄せた店舗デザインだったが、国内外から多くの人が集まる東京駅では店名を英語表記として店舗もデザインも変え、塚田農場を知らない顧客も取り込みたいとのことでした。ユニフォームも従来店の塚田農場インスパイアデザインではなく、キャップにデニム地のシャツ、エプロンというカジュアルな装いです。また、ほかの店舗とは異なりスタッフがカウンター越しではなく客の近くで丁寧に商品説明しているのが印象的でした。

 もちろん塚田農場系列なんで、肝心の弁当は生産者とガッチリ組んだ内容となっています。前述の幕の内弁当には、塚田農場でおなじみの「加藤えのき」を使ったえのきトマトソースや、フルーティーな日本酒として人気の「醸し人九平次」の酒粕で西京漬けにした鮭(鈴木さんのふっくら銀王)など、楽しいおかずが満載です。

塚田農場プラスの森尾太一社長

 格之進TSBは、「段違い肉膳」(2929円)、「肉万両」(2160円)、「段違いハンバーグ」(1404円)、「肉畑弁当」(1080円)の4種類をラインアップ。「段違い肉膳」はお値段が結構張りますが、もはや弁当とは思えないクオリティーでした。弁当の容器は三重になっており、熟成肉特製そぼろ丼、黒酢煮込み熟成肉丼、熟成肉焼肉丼の3つが積み重なっています。1人でガッツリ食べるのもありですが、小腹が空いたときに複数人でシェアしても十分に楽しめるでしょう。京葉ストリート店の矢野貴之店長によると、イチオシかつ一番人気なのは「段違いハンバーグ」だそうです。こちらは構内にあるキッチンで調理しているそうで、品薄になった弁当は随時追加で製造しているとのこと。

写真左から、肉万両(2160円)、段違い肉膳(2929円)

写真左から、段違いハンバーグ(1404円)、肉畑弁当(1080円)

 ちなみに同店は、岩手県と東京都で熟成肉を提供する肉料理店を展開する「格之進」でおなじみの株式会社門崎の弁当店。同社としては弁当業態は初の取り組みとなりますが、これまで会議用弁当などを手がけてきた実績が生かされているそうです。同社の千葉祐士社長によると、肉料理店の格之進と同様に岩手県地元食材にこだわったメニューとのこと。

 生産者にこだわるとどうしても弁当の価格は上がってしまう。デフレの影響もあって安い食材を使った安い料理が浸透している現在、国内の生産者が持続可能な農業を続けつつ消費者に安心安全なものを提供するという食の背景をこの弁当を通して伝えたいとのことでした。なお、段違いハンバーグなどに入っているハンバーグは、格之進の店舗と同じ工程で作られていますが、冷めてもおいしく食べられるようにソースは弁当用にアレンジしているとのこと。

株式会社門崎(格之進)の千葉祐士社長。取材中も岩手の生産者に対する想いをひしひしと感じました

格之進TSBの店舗。近くにあるキッチンで仕込みを終えた食材を使って弁当を製造しているそうです

格之進TSBの一番人気は「段違いハンバーグ」

 おむすび百千は、2016年2月から京葉ストリートに出店していたおむすびを扱う店舗。今回は上記2店舗の新オープンに合わせて新メニューを追加してリニューアルとなりました。新しく登場したのは「牛沢米沢牛(ぎゅうたくよねざわぎゅう)」(290円)。百千のおむすびはすべて特Aランクの長野県飯山産みゆき「幻の米」が使われているそうです。

写真左から、牛沢米沢牛(ぎゅうたくよねざわぎゅう、290円)、えび天むす(290円)

おむすび百千の店舗

 東京駅構内のコンビニでは低価格の弁当もそろっており、オープンした2店の弁当の売れ行きが気になるところです。しかし、JR東日本リテールネットの担当者によると、同じく京葉ストリート内にある弁当店「銘店弁当 膳まい」では、観光客や新幹線の乗客に2365円の「叙々苑 特製焼肉弁当」がバカ売れしているとのこと。日常から離れたせっかくの旅行なので、弁当も非日常を味わいたいという人が多いんでしょう。今回のTSUKADA FARM TOKYOと格之進TSBの参入によって、京葉ストリートでも高価格帯の弁当がさらに充実したことになりますね。

お詫びと訂正:高級弁当の売れ行きについて記載した部分に事実とは異なる内容がありました。お詫びして訂正いたします(12月14日15時15分)。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう