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AV担当ハシモトがオススメ

USB DAC機能を持ち高音質、2万円台から買えるハイレゾウォークマンは注目だ

2017年11月22日 19時00分更新

 この冬、編集部が注目しているデジタル製品。私がおススメするのはソニーのハイレゾウォークマン「NW-A40」シリーズだ。メモリー容量が16GBのモデルの実売価格は2万3000円前後と国内大手ブランドの製品としては、リーズナブルになっている。

 192kHz/32bitまでのWAVやAIFF、384kHz/24bitまでのFLACに加え、DSD(11.2MHzまで、PCM変換)やAPE、MQAといったファイルの再生も可能。

 ちなみに、APEは音楽ソフト「Monkey's Audio」の可逆圧縮フォーマットで、MQAは高音質・低容量が特徴のハイレゾフォーマットだ。

 MP3などの非ハイレゾ音源についても、アップコンバートでハイレゾクオリティーで再生する「DSEE HX」を搭載しており、ハイレゾ音楽プレーヤーとしては十分な仕様だろう。

ソニーのオーディオ技術の積み重ねが凝縮

 心臓部には同社独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載。S-Master HXが登場したのは2013年。そこから名称こそ変わっていないが、年々改良が加えられて音質は大幅に進化。着実に技術が積み上げられている。

 アンプだけでなく、周辺回路や基板、シャシー、はんだ、ビスに至るまで同社に蓄積された音質技術を凝縮している。

本体正面は全面ディスプレー。タッチパネルとなっている

本体正面は全面ディスプレー。タッチパネルとなっている

側面には再生操作ボタンを搭載。ポケットなどに入れたまま画面を見ないで操作できる

側面には再生操作ボタンを搭載。ポケットなどに入れたまま画面を見ないで操作できる

反対側の側面にはmicroSDカードスロットを搭載。本体メモリーが足りなくなったら増設が可能だ

反対側の側面にはmicroSDカードスロットを搭載。本体メモリーが足りなくなったら増設が可能だ

 たとえば、従来機ではmicroSDカードスロットを避けるために基板の回路経路を迂回させていたが、A40では最短距離でつなぐためにスロットの下を回路が通るように改良。定位感の向上やボーカルの歪みを改善している。

本体背面。NFCに対応しておりBluetoothペアリングも楽チン

本体背面。NFCに対応しておりBluetoothペアリングも楽チン

 Bluetoothも利用でき、コーデックとして同社の「LDAC」に加えて「aptX HD」にも対応。どちらも高音質コーデックであり、ワイヤレスでも音質にこだわりたいユーザーはBluetoothヘッドフォンの選択肢が広がる。

 なお、NW-A40シリーズには(有線)イヤフォン付属モデルが用意されている。この付属イヤフォンを使うことでデジタルノイズキャンセリング機能も利用できる。

 機能としては語学学習用のモードやFMラジオの利用が可能。ラジオはFM補完放送に対応しており、難受信地域ではAMラジオも聞くことができる。

USB DACとしても使える!

 個人的に大いに惹かれるのがUSB DAC機能だ。

 ウォークマンをPCのUSB端子に接続すると、PCのオーディオデバイスとして機能。ハイレゾ対応のUSB DACとして使用できる。つまり、PCの音源もウォークマン音質で聴くことができるのだ。

WMポートに付属USBケーブルを差して、PCなどと接続する

 スピーカーを接続することもできるが、さすがにウォークマンはヘッドフォン接続を前提としているため、ヘッドフォンアンプとして使うのがベターだろう。

 どちらにせよ、従来のウォークマンにはなかった機能であり、音楽好きのユーザーは家でも外でも職場でもウォークマンが手放せなくなる。

2万円台で買えるのはお買い得だが
重要なのは音の好み

 2万円台で買えるハイレゾ音楽プレーヤーは決して最安レベルではない。しかし、音質と機能と価格のバランスはかなりいいと思う。

 音質についてはハイレゾらしい精細感がありつつ、すっきりとした雑味のない音だと思うが、こればかりは人によって好き嫌いが分かれると思う。

 興味があれば、ぜひ店頭などに足を運んで実際に音を確認してみてほしい。

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