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置くだけ個室授乳室がつくる新ビジネス 神奈川発ベンチャー5社

2017年10月25日 07時00分更新

文● ガチ鈴木/ASCII STARTUP

 神奈川県を盛り上げる! ベンチャー企業支援プログラム“Kanagawa Startup Acceleration Program (KSAP)”がスタートし、2017年9月5日に横浜ランドマークタワーのドッグヤードガーデンにあるコワーキング施設BUKATSUDOでキックオフイベントが開催された。

 参加するベンチャー企業の成長を通じて、さらに若手経営者を増やし、県内の経済を盛り上げるエコシステムを形成することが目的に進められるプログラム。この日は、アクセラレーションプログラムに参加する5社がお披露目というカタチで、メンターとして参加する神奈川県とゆかりのある大手企業や専門家、投資家の前で自社事業を紹介した。メンターらのハンズオン支援により、事業成長を目指していく。

置くだけで設置できる個室授乳室を販売、展開

 Trimは、個室設置型の授乳室『mamaro』を製造販売する横浜市内のベンチャー企業だ。授乳室とおむつ交換台の場所を検索できるアプリ『Baby map』も提供しており、子育て支援のサービスを展開している。

Trim 長谷川裕介 代表取締役CEO

 mamaroは、工事が必要なく、商業施設やテナント、イベント会場などの空きスペースにあとから設置できる授乳室とおむつ交換台の個室ボックス。ポイントはディスプレーが装備されており、親向けの広告や商業施設の情報を流すことが可能。将来的には、医療連携や設置した商業施設のクーポンや商品の取り置きなども展開していく。

全国のクラフトビールを新鮮にどこもで飲めるビール容器

 メイクラフトは、使用後に回収の必要がない、資源ごみにできる生ビール容器『MAYKEG』を製造、販売する企業だ。流通に課題をもつ全国中小規模のクラフトビールメーカーに安価に供給することで、日本全国どこでも地域の特産のクラフトビールを楽しめるようにする。

宅配ビジネス仕様にEVバイクの弱点を克服

 E・ミニモは、小型EV(電動スクーター)を開発する企業。出前などの宅配車両のEV化を使命と開発をスタートした。荷物を積載して急坂を上れない、スピードが出ないなどの弱点を克服するため、宅配車両に必要案スペックを調べ上げ、その達成を目標に開発を進めた。荷物を積んだ状態で70キロを出せるまでになり、さらに情報通信技術を盛り込もうとしている。市場が拡大するアジアを狙い、海外展開を仕掛けている。

格安介護リフォームのフランチャイズ

 ユニバーサルスペースは、介護リフォーム専門にしたフランチャイズ事業を展開する企業だ。専門にすることでノウハウを積み、1ヵ所5000円などの明瞭な価格設定で「早い、安心、安い」をキーワードにサービスを構築。現在は、より簡単に見積もりが取れるシステムを開発している。

省電力、省情報量のカメラセンサー

 SEtechは、物体に動きのあるときだけに作動して画像を記録するセンサーデバイスカメラを開発。ヘルスケア領域など日々データを取る必要はあるが、1日の中で撮影機会が少ないケースなどのデバイス開発に活用できるとしている。

 5社を採択したアクセラレーションプログラムのほか、神奈川県は“かながわ・スタートアップハブ”として、プラットフォームを形成。5社以外にも14社の企業に対して講座を展開するほか、2017年7月、8月には県内4ヵ所で先輩企業家を呼んでの企業啓発イベントを開催した。起業家と支援家がコミュニケーションを取れる場としていき、神奈川県の経済を盛り上げていく。

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