2017年05月31日09時00分

海外出張に備え短期集中で英語学習!最新教育工学が話題の「ENGLISH COMPANY」を体験してみた

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 スタートアップの各種サービスを実際に体験して記事としてお届けする「柳谷智宣の「スタートアップDive!」。柳谷氏による各種スタートアップ事業の体験レポをASCII STARTUPで展開中だが、今回は特別編として、米国海外出張をターゲットに英語ベンチャーでの集中特訓をASCII STARTUP北島が行なってみた。SXSW出張3ヵ月前からの英語特訓でどれだけ成果が出たのか、その体験レポートをお届けする。

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実際にSXSW出張が決まったところから始まった今回の企画。トレーナーを務めていただいた恵学社の田畑翔子さんに感謝!

英語学習のパーソナルジム
“StudyHacker ENGLISH COMPANY”とは?

 今回体験するスタートアップのサービスは、教育系ベンチャー企業の恵学社が運営する英語のパーソナルトレーニングジム“StudyHacker ENGLISH COMPANY”。「3ヵ月でTOEIC800点オーバーが続出」というわかりやすい指標が売りで、マンツーマンでのトレーニングに第2言語習得という学術的要素を盛り込んだ教育工学的な学びがポイントだ。ASCIIの代表インタビュー記事でも大きな反響があった。

恵学社

 TOEIC高得点続出となると、実際の内容が気になるところだが、その内容はいたってシンプル。パーソナルトレーナーによる英語スタジオでの週2回の90分集中トレーニングと自宅学習が基本で、その教育内容だけでなく進捗のマネジメントも行なってくれる。毎日の継続学習を作り上げるための環境作りもセットとなる形だ。

 費用としては入会金5万4000円で、さらに月額16万2000円がかかる3ヵ月集中プログラム。展開スタジオは四谷、恵比寿、有楽町、品川、神田、新宿、四条烏丸(京都)、梅田(大阪)。サービスとしてはBtoCの一般向けで、料金も決して安いわけではないが、短期集中特訓での実績から申込者が絶えない状況にある。

SXSW出張を英語学習のターゲットに

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SXSWは、英語力がなくてもイベント自体は楽しめる。が、ビジネス的な部分や成果を考えると、多少の英語力はほしいところ

 ここからは、10年ぶり以上の本格的な「勉強」を行なってみた30代中盤サラリーマンの体験レポとなるが、その前に、なぜ英語学習をするのか、その背景を解説する。具体的な学習内容や結果が気になる人は読み飛ばしてもOKだ。

 そもそも今回の英語学習体験のきっかけは、毎年3月にアメリカのオースティンで開催される大規模イベント「サウス・バイ・サウスウエスト」(SXSW)への出張取材にある。スタートアップやIT系企業なども多数参加する「SXSW Interactive」は、世界中から数万人規模が集まり、セッションや展示会、街中でのミートアップで盛り上がる一大イベントだ。

 IT関連イベントなら海外出張は慣れているのでは? と思う人も多いだろうが、じつはSXSWはほかと異なり、IT関連のメディア記者やライターは少なめ。日本人が増えたといっても企業関係者がほとんどで、メディアらしいメディアは大手テレビ局の映像関連くらい。その背景には、「面白いもの・新しいものを参加者自らが探す」という同イベント独自の部分にある。

 通常のIT系イベントと異なり、SXSWでは1000以上のセッション、2000を数えるトレードショーブース、さらにオースティンの街全体で行なわれる細かいイベントまで数えると、あまりにも膨大過ぎてイベントの中心といったものが見えず、全体を把握できない。実際、SXSW主催側としてもイベントの中心はなく、自分でそれを見つけてほしいというスタンスだ。

 つまりスタートアップやITに関連した一大イベント……ではあるのだが、面白いセッションやイベントは自分で見つけるか人から情報を得なければならず、メインとなるキーノート的なポジションとなるセッションでも必ず当たりというわけではない。そのお祭り感も含めイベントとしてはかなり面白いのだが、取材で明確な”成果”が必要な場合は難易度が比較的高いというわけだ。(なお近年は、日本企業の出展も増えているため、そちらを目的とした取材は今後増える可能性もある)

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汎用人工知能でおなじみ「シンギュラリティ」の提唱者、レイ・カーツワイルのセッション「Ray and Amy Kurzweil on Collaboration and the Future」! 楽しみに参加したものの、内容はカーツワイル親子の歓談がメインで、拍子抜けした人も多いのでは……

「何のために英語を学ぶ?」
TOEIC分析から個人ごとの学習内容を調整

 さて、肝心の筆者の英語力だが、中高の6年間からセンター試験まで英語を学んだのみで、海外での長期在住経験もない。つまり、リスニングやスピーキングにはまったく自信がない状態だ。社会人になってからも、10年以上英語の必要性がほとんどない部署にいたため、ASCII編集部に来てからやっと英語学習を意識したレベル。まさに格好の英語ジムの体験対象となっている。

 SXSWは3月開催のため、今回の学習期間は11月中旬から~2月中旬までの直前期間で設定。初回の打ち合わせ前に必要なのが、「何のために英語を学ぶのか」という目標と現状のTOEICスコアの確認だ。TOEICはリーディングとリスニングでわかりやすく基礎的な英語理解度がわかるため、事前に受けておくことが必要となる。

 そもそも英語力に自信があるわけではなかったので、今回の目標はSXSWでの展示会やミートアップでの取材などのコミュニケーションとした。「英語セッションがいきなりわかるようになる!」という目標もあったが、こちらは専門的な内容についての語彙理解というハードルが必須なため、追加目標レベルとなった。

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TOEICの公式スコア証明書。予習ゼロの素の状態で受けた結果がこちら

 事前に受けていたTOEICでのスコアは580点。こちらをもとに面談を実施する。目的となる海外での英語コミュニケーションを行なうには、スキルバランスとして全体的に不足しているため、基礎となるリーディング・リスニングをまずは鍛え、スピーキングでのアウトプットは時間があれば……という設定となった。筆者の場合、リスニングは細かい音の聞き取りを重視して、リーディングはスピード意識する方針となるが、これもスコアのバランスによって個人ごとに変わってくるという。

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田畑翔子トレーナー

 今回指導をしてもらったのは、田畑トレーナーと渡辺トレーナー。ENGLISH COMPANYでは必ず2人のトレーナーが付いて、継続的に学習のモニタリングをしてくれる。

 初回トレーニングでは、学習に必要な音声データ一式と、教材となる単語教科書やTOEICの演習問題が支給される。

 重要なポイントとなるのが宿題だ。毎日必ず継続的に行なう課題として与えられたのは、筆者の場合「単語学習」と「シャドーイング」の2つ。対面でのトレーニングセッションでは、音読や、聞き取った音を紙に書き起こす「ディクテーション」などのトレーニングを行なう。それぞれをなぜ学ぶのか、どのような効果があるのかもしっかり背景も含め教えてもらえた。

 たとえば上記の各学習内容について理論の背景から簡単にひも解くと、英語のベースとなる語彙力を鍛え、音読でリーディングスピードの向上をはかり、ディクテーションやシャドーイング(音声を聞いたあとで数秒遅れで復唱する訓練)で英語の音を聞き取れるようにし、さらにその意味をすばやく理解できるようにするのだという。日本人の英語学習者は、英語の知識はあっても瞬間的に使う訓練を受けていないことが多い。実際に言語を使うためには耳や口、脳の「トレーニング」が重要だ。それぞれについては、トレーニングのコツを積極的に聞いて、あとは各分野について時間を取っていくだけだ。

 これらの細かいテクニックやトレーニングを駆使して90日間通して継続しつつ、週1回は数値での定着確認のためにTOEICの演習テストも行なっていく。なお、実際の学習が進んでくると、上記以外に個人に向けた抜けや弱点をカバーするための課題が出される。筆者の場合は、文法理解で曖昧なところがあったため、後半ではガッツリ文法強化の配分となった。

パーソナルトレーナーでなければ解決できないポイントがある!

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 週2回の実際の対面授業では、自主学習であるシャドーイングの準備も兼ねつつ、英文を頭から素早く読んでいくための「速読リーディング」というトレーニングを行なった。またディクテーションでは実際の発音を矯正しつつ、日本人になじみの薄い「音声変化」をルールとして習得していく。個人的にはここが一番感心したポイントだ。

 「英語ネイティブの英語」に対する適切な「発音の聞き取り」や具体的な「音声変化の処理」に対する学習は、1人だけでは習得が難しい。そもそも既存の教育での英語教師には求められていなかったスキルであり、義務教育でも学んでいない人がほとんどと思われる。またネイティブの教師であればよいというわけでもなく、音声変化の処理は当たり前のため見過ごされがちだという。英語でのコミュニケーションを重視した一部の学校では、海外の音声変化についての教科書を取り寄せて学ぶところもあるようだが、これはまれなケースだろう。

 そういうわけで、英語音声へのこれまでなかった感覚の増強に加えて、英単語を覚えていくこともわかりやすい成長が見えることもあり、10年ぶり以上に本格的に取り組む英語の勉強は正直楽しいところもあった。1コマ90分のなかで成長実感があるのが驚きで、先の予定も含めて気楽に思えた。

 だが、スタートから1週間が経過してわかった本当の課題は、仕事の繁忙期への対応と、ちょうど重なっていたプライベートな問題だった。

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