2017年05月26日07時00分

「クレイジーな地図サービス」Strolyがつくる古くて新しい位置情報の価値

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目指すは全世界の古地図オープンデータ収集

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 古来より価値の損なわれていない人類の発明の1つとも言える地図。精密・正確さをもった地図ITサービスは数あるが、既存の縮尺なども関係ない地図も含めて、ビジュアルコンテンツにでき、さらにCGMの要素も持ったサービスとして、ストローリーはかなり独特なポジションにある。

 旧名アプリである「ちずぶらり」で培った、日本各地のつながりでのエリアブランド発信といった法人企画の相性はより高まる見込みだ。どんな地図であっても位置情報をつけて実際に歩けるという実用の点で、既存の地図コンテンツの価値は一気に変わってくる。

 正確な地図の効率性はもちろんだが、手書き地図の魅力は防災や教育の側面で力も発揮できる。避難経路と古地図とのかかわりであれば、東日本大震災での重い教訓も忘れられるものではない。古くからの土地に眠った魅力を引き出すきっかけにもなりうる。

 位置情報のCGMという点で、現在では見えない価値もストローリーはまだまだはらんでいそうだ。

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 ストローリーは2017年中に本格始動となる。ベータ版が夏以降に始まり、年末には本格的なオープンを目指す。

 昨今のCGMのマネタイズを視野に入れると、データの利活用は必須だ。ストローリーも当然データの収集は行なっている。また規模を大きくスケールするには海外展開も必要だ。

 「じつは地図上での滞在時間はとても長い。だからこそユーザーに対して、そのなかで良いお店の情報も入れ、新しい形のマネタイズを考えていこうと思っている。大事になるのはコンテンツ。ただやみくもに集めるのではなくクオリティーの高いものを集めている。そのために『地図カフェ』などのイベント開催しているし、東京では上野公園や神田祭などといった大きなイベントにも、サービスを提供している」(高橋氏)

 また、現在世界中にオープンデータ化された古地図は約500万枚あるそうだ。AIやインターフェイスの改良、工夫などで、それらをすべて自動的にデジタル化していき、海外進出の足がかりにしていきたいと高橋氏は言う。

 「先日、World Wide Web(WWW)を考案したティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)氏に会った。彼はオープンデータ・インスティチュート(ODI:The Open Data Institute)のファウンダーでもあるが、我々はそのなかのインターナショナル・ノードの一員でもある。いま35ヵ国くらいにあるが、そのネットワークを使って世界に広げていきたい」

 まずはグローバルサイトを作っていくというところから始めるとのことだが、ゆくゆくは数多くの地図を収用しているBritish Library (大英図書館) などとの連携も視野に入れている。

 まだまだ先は長いが、ストローリーが世界中の観光地を席巻するのは時間の問題ではなかろうか。というのも、GoogleやAppleが早々にマップサービスを始めた。そういう事実からみても、地図コンテンツは非常に強力なもの。その実用性に、日本ならではのイラストや表現力のすばらしさがプラスされるとなれば、コンテンツ力は強靱なものになり、世界中で受け入れられるだろう、いやきっと受け入れられるに違いない。

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●株式会社Stroly
2005年1月14日に旧社名株式会社ATR Creativeとして設立。オンライン地図プラットフォームStroly(ストローリー/旧名称:ちずぶらり)の企画・開発・運用を行なう。京都府のけいはんなオープンイノベーションセンターが本拠。
政策金融公庫からの調達のほか、2017年5月16日には大和企業投資株式会社、京銀リース・キャピタル株式会社、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社、中信ベンチャーキャピタル株式会社が運営するファンドを引受先とした約1.4億円の第三者割当増資による資金調達を発表。
スタッフ数は2017年5月時点で10名。現在フロントエンドエンジニアを募集中。

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