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いまやリフトも非接触ICカードで利用する時代!?

スキー場でも「ピッ」! 志賀高原の非接触ICカードサービスに未来を感じた

2017年03月13日 12時00分更新

志賀高原は、19ヵ所のスキー場、52基のリフトとゴンドラで構成される、非常に巨大なスノーリゾートエリアだ

 日本国内のスキー・スノボ人口は、1990年代をピークに減少を続けており、現在はピーク時の5割未満にまで減っているという。それにともない、過去隆盛を誇っていた有名スノーリゾートが閉鎖される例も多くなっている。

 近年では、海外からスキー・スノボ客を誘致するなどして、人気を回復しているスノーリゾートもあるが、国内では若年層のウィンタースポーツ離れなどもあって、まだまだウィンタースポーツ環境はかなり厳しい状況にあるようだ。筆者も、1990年代に何度かスキーを楽しんだことがあるものの、それ以降は全く機会がなく、25年近くスキーから離れていた。

 そういった中、現在のスノーリゾートでは、非接触ICカードを利用したサービスが進みつつあり、以前よりも便利に利用できるようになっているとのこと。非接触決済サービスを追いかけている筆者としては、これは見逃せないと考え、実際に体験してくることにした。

志賀高原での非接触決済の普及はまだまだ

 今回訪れたのは、長野県北部の志賀高原だ。志賀高原は、多くのスキー場が集まって、巨大なスノーリゾートエリアを構成しているという点が、ほかのスノーリゾートと大きく異なる特徴となっている。

 構成するスキー場は実に19ヵ所、そして、設置されているリフトやゴンドラは52基にのぼるという、ほかに類を見ない巨大なスノーリゾートエリアとなっている。また、古くから開発が始まった歴史あるスノーリゾートのひとつでもあり、日本のスキー場で初めてリフトが設置されたのも、ここ志賀高原だ。

 そんな歴史のある志賀高原のスノーリゾートだが、実際に訪れて感じたのは、非接触決済サービスへの対応がまだほとんど進んでいないという点だ。

 近隣のホテルやレストラン、売店でも、非接触決済サービスに対応するところはまだまだ少ないようで、今回実際に泊まったホテルやレストラン、山小屋などでは、非接触決済サービスはおろか、クレジットカードも使えないといった状況だった。そのため、志賀高原エリアでスキーやスノボを楽しむ場合には、現金を必ず持っておく必要がある。

 そういった中でも、非接触決済サービスに対応しているところもわずかながら存在していた。それが、志賀高原エリアのリフトやゴンドラを利用する場合に必要となるリフト券の販売窓口だ。

 志賀高原エリアのリフト券販売窓口では、従来よりクレジットカードが利用可能となっていたが、2016〜2017シーズンより、交通系ICカードを利用した非接触決済に対応。SuicaやPASMO、ICOCAなど、全国相互利用サービスに対応する交通系ICカードを利用してリフト券が購入できるようになっている。

 志賀高原索道協会の事務局長、山本裕幸さんによると、ちょうど今シーズンにクレジットカード決済端末を入れ替えることになっていたそうで、その時に同時に電子マネーに対応してはどうかという提案があり、導入することにしたのだという。

志賀高原エリアでは、2016〜2017シーズンより交通系ICカードを利用した非接触決済に対応した

 それによって、志賀高原索道協会に加盟するリフト・ゴンドラ運営会社のリフト券販売窓口で、交通系ICカードでの決済が可能になったというわけだ。

リフト券販売窓口でのリフト券購入に交通系ICカードが利用できる

窓口には、おなじみのICカードリーダーが設置されている

 実際に、リフト券販売窓口で確認してみたところ、おなじみの非接触ICカードリーダーが設置されていて、交通系ICカードでの決済が可能だった。ただし、今回チェックした窓口には、交通系ICカードのロゴは張り出されておらず、外から見ただけでは実際に使えるかどうか判別できない状況だった。

 今後ロゴが張り出されるなどの対策が取られることになると思うが、利用できるのは間違いないので、志賀高原エリアでリフト券を購入する場合に、交通系ICカードで決済したい場合には、窓口でその旨を伝えてみてもらいたい。

カードタッチはもちろん、おサイフケータイ対応スマホでもリフト券を購入できる

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