週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

気軽にMacを買ってしまいそうになるヤバいプログラム

「Macアップグレードプログラム」がビックカメラでしか実現できない理由

2017年03月01日 10時00分更新

 みなさん、こんにちは。ASCII(週刊アスキー+ASCII.jp)編集部の吉田ヒロでございます。さて突然ですが、ビックカメラが「Macアップグレードプログラム」というサービスを始めたのをご存じでしょうか。これはMacの本体価格の35%を下取り金額(据置金額)として差し引いて、金利なしの24回払いで購入できるプログラム。ざっくりいうとMacが35%引きで買えます。24回払いのあと、つまり2年経過したときに据置金額を支払って完全に自分のものにするか、ビックカメラに下取りに出すか、ビックカメラで新しいMacに買い替えるかを選べます。なお、このプログラムを利用して下取りや買い替えをすると、Macの買い取り金額が10%アップするサービスもついています。

ビックカメラのウェブサイトには「Macアップグレードサービス」のページが用意されています。ここで、各モデルの月々の支払い額を確認できます

 ASCII.jpでの記事を読んだ方も多いかと思いますが、このサービスの反響についてさっそくビックカメラに取材してきました。訪れたのは東京・有楽町にあるビックカメラ有楽町店。

 ビックカメラといえば、店内にアップル製品だけを集めたコーナー「Apple Shop」を設けているほか、アップルの正規サービスプロバイダー事業も手がけていることで知られていますね。有楽町店は、1Fと5FにApple Shopがあり、専任のスタッフによる購入サポートが受けられるようになっています。

ビックカメラ有楽町店の1FにあるApple Shop

1FのApple Shopの隣は、ど派手な黄色のカラーリングが目印の格安スマホコーナーがあります。Apple Shopとともに異彩を放っていました

 家電量販店の1Fスペースは、インバウンド向けの商品とスマホで埋め尽くされていることが多い中、Apple Shopは隣の格安スマホ販売エリアに負けないほど目立つ存在です。1Fは、ふらっと立ち寄る人が多く、5Fはじっくり購入を検討したい人が多い傾向だそうです。

ビックカメラ有楽町店の5FにあるApple Shop

 「Macアップグレードプログラム」については5FのApple Shopのエリアに大きなパネルを掲示するなど、かなり前面に押し出していました。担当者に話を聞いたところ、すでにアップグレードプログラムを利用してMacを購入した人が多数いるとのことでした。実際にワタクシが取材していたときも、12インチのMacBookをこのプログラムを利用して購入していった方がいました。

 ビックカメラのAS事業部の小林広紀事業部長に「Macアップグレードプログラム」について詳しく話を聞いたところ、「開始1週間で2月末までの成約目標を軽々超えた」とのことでした。また、このプログラムはビックカメラからアップルに打診したそうです。小林氏によると「このプログラムを他社が真似するには難しいでしょう」とのこと。

ビックカメラのAS事業部 小林広紀事業部長

 前述のようにビックカメラは、Apple ShopでのMacの販売、正規サービスプロバイダー事業でのMacの修理、そしてグループ会社のソフマップでのMacの下取りが可能です。Apple Shopは多くの家電量販店で見かけますが、正規サービスプロバイダーの大手といえばビックカメラとカメラのキタムラぐらい。

 Macの下取りについても、秋葉原などに中古ショップはあるものの、全国規模となるとやはりソフマップぐらいしかありません。「販売、修理、下取りのノウハウが蓄積されたビックカメラだからこそ実現したプログラム」と小林氏。確かに競合他社が同じことを全国規模でやろうとすると、販売、修理はなんとかなっても、下取りは結局ソフマップになってしまうでしょう。

 現在アップルのオンラインストアでは分割払いの金利0%キャンペーンを実施しており、税込み19万3104円のTouch Bar付き13インチMacBook Pro(2016)を24回の分割払いにすると月々の支払い額は8046円になります。0%キャンペーンを利用しない場合は、そのぶん金利もかかってきます。

 一方、「Macアップグレードプログラム」を使った場合は、初回のみ9092円で2回目以降は月々6900円の支払いです。通常の分割払いと1054円しか変わりませんが、24回払いだと支払い総額は2万3000円ほど安いです。しかも、この支払い額の中には税込みで2万5704円する「AppleCare Protection Plan」も含まれており、アップルの保証期間が通常の1年から3年になります。さらに、ビックカメラのサポートサービスも付帯します。そして、このプログラムを利用した場合の分割手数料はずっと0%。24回払いが終了したときに、25回目に据置金額として6万7000円支払うか、下取りに出すか、新しいMacに買い替えるかを選べます。

Touch Bar付き13インチMacBook Proの下位モデルなら月々の支払いは6900円(初回は9092円)

 下取り金額について小林氏は、「キズやへこみなどがなく2年間キレイに使った場合、35%に設定されている据置金額よりも高値で下取りに出せることが多い」とのこと。ちなみに税込み19万3104円の13インチMacBook Proを今すぐソフトマップで下取りに出した場合、最高査定額は現金なら10万4000円、ソフマップポイントなら11万4400円ぶん。もちろん2年後だと最高査定額も落ちていると思われますが、アップグレートプログラムを利用すれば査定額が10%アップになるので、ちょっと夢がありますね。

Touch Bar付きの13インチMacBook Proを今すぐソフマップに出せば最高査定金額は10万4000円

 このプログラムを利用すれば、買えるなら誰もが欲しいTouch Bar付きの15インチMacBook Proの最上位モデルであっても、初回支払いが1万612円、2回目以降が1万300円と手の届く範囲です。

15インチMacBook Proの最上位モデルの月々の支払いは1万300円(初回は1万612円)

 さらに、入門機である12インチMacBookの下位モデルあれば、初回支払いが6292円、2回目以降の支払いが5500円です。プロセッサーの世代が古いですがコスパ最強の13インチMacBook Airの下位モデルなら、初回支払いが5592円、2回目以降の支払いが4600円と思わず買ってしまうレベル。

入門機の12インチMacBookの下位モデルなら月々の支払いは5500円(初回のみ6292円)

 同性能のWindowsマシンに比べるとコスパは悪いものの、ワタクシのようにどうしてもMacを使いたいというユーザーは多いはず。そういう人は要注意です。ビックカメラにふらっと立ち寄ってしまうと、気がついたらMacアップグレードプログラムを利用して新機種を買っているかもしれません。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう