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「やきとりスタンダード 中野北口店」

酉年は鶏を食う!中野120円焼き鳥プロの技でめちゃウマ

2017年01月11日 17時00分更新

酉年なので焼き鳥だ!!

 ごきげんよう、アスキーの酒好き記者ナベコです。さて、2017年は酉(とり)年です。無性に鶏を食べたい気持ちになってきませんか?

酉年を迎えるにあたって食べてきました。

安いけど清潔で入りやすい「やきとりスタンダード」中野店

 やってきたのは東京・中野の「やきとりスタンダード」という、焼き鳥を売りにした飲食店。焼き鳥の値段は1本120円から、と大衆的な設定です。チェーン店ではありますが都内には数店舗しかないので珍しいですよ。

中野駅北口から徒歩5分程度。居酒屋が並ぶ通りにあります。大きな看板が目印。

「やきとりスタンダード」という店名は、焼き鳥店の新規準という意味だそうです。

 焼き鳥が安い居酒屋というのはよくありますが、赤提灯のお店のように猥雑な感じはなく、メニュー看板もあって初めてでも入りやすいです。

大衆的な雰囲気だけど小ぎれいです。

 店内に入ってみると、木目のテーブルや柱が適度に大衆的で、それでいて照明が明るく小ぎれいでした。女性グループやデートで利用している風の男女もいましたよ。カウンターもあるので、ひとりでも気軽に入れそうです。

名物の「白レバー」

白レバー(150円)×3本。焼き鳥の注文は2本から。

 名物は「白レバー」(150円)。白レバーとは鶏の脂肪肝で、希少部位であると同時に脂が多いため焼き上げが非常に難しいそうです。おいしく焼き上げるにはきちんと修行した料理人の技術が必要だとか。

 食べると柔らか~くて、絶品。身はふわっ、ぷりっ。噛むとふしゅっと脂の旨みが広がります。タレか塩かを選べて、私が選んだのは塩。あんばいもちょうどよく、濃厚な味わいが引き出されていました。これは日本酒が進みそうですよ。

スタンダードな「もも」も美味

もも(120円)×3本です。

 定番の「もも」(120円)はどうでしょうか? スタンダードなのでお店の真価がわかります。

 身が柔らか、ジューシーでした。焼きすぎて硬くなっていたり、反対にぐにゃぐにゃになっていたりせず、鶏の良い弾力を楽しめました。

 おいしいですなぁ!

 やきとりスタンダードは「1本1本串刺しや焼き方にこだわっている」というのを売りにしています。焼き鳥は大衆的なお店ではとことん安いし、歴史ある割烹だと少し高かったりと、値段の幅が広いです。
 その中で、120円という手軽な価格でしっかりおいしいというのは、うれしいこと。

中身半熟の「うずら」絶対食べたほうがいい

うずら(120円)は、玉子嫌いじゃないのであれば、食べておかないと後悔します。

 驚いたのは「うずら」(120円)。私はもともとうずらの玉子の串焼きが好きなのですが、ちょっと意外なことにうずらの黄身が半熟だったのです。

中身がトロットロで半熟。

 口に頬りこむとトロ~っと黄身が広がって至福!

 串焼きなのに半熟って、玉子好きにたまりません。いったいどうやって串を刺して焼いているのでしょうか。味に感心するばかりで聞けなかったので、次回に訪れたらうずらの秘密を尋ねてみることにします。

どうやって串刺したのだろう……? びっくりでした!

「カンカン」の梅がおいしい

うめカンカン。

 特徴的なお酒は「カンカン」。マグでグビグビ飲めるチューハイのことです。

 何も入れないスタンダードな「カンカン」(280円)や「うめカンカン」(350円)、「レモンカンカン」(350円)などがあります。いくつか飲みましたが、特にうめカンカンは梅の酸味と甘みで酒が進みました。梅のさっぱりした味は焼き鳥にも合いますよ!

焼き鳥には実は秘密が……

 店員さんに教えてもらって驚きましたが、実は焼き鳥には1本ごとにちょっとした工夫があります。串をよく見てみると……刺さっている身の大きさが均一ではないのです。

身の大きさが均一ではない!

え? これってわざと? そうなんです。

 「最初に口に入る串の先端は、身を小さくして塩味も濃くすることで、味わいを強く感じてもらえるようにしています。次は大きめの身で食べごたえを感じてもらい、素材本来の味を感じられるよう、手もとにいくほど徐々に塩味をまろやかにしていっています」

 な、なんと。1本の串の中で身の大きさや塩を振るバランスを変えているというのです。それができるのも修行した料理人の技術があってのもの。

修行した料理人さんが、1本ずつ適した焼き方、あんばいで焼き上げています。

 「焼き鳥は串から外さず丸々1本食べてもらっておいしいように焼いています」とのことでした。

 なるほどーーー!

 焼き鳥の串にここまでの工夫があるとは恥ずかしながら今まで知りませんでした。この話をきいたら、大人数の会食でありがちな串を外して食べる行為がもったいなく感じましたよ。

 もちろん、焼き鳥の焼き方は「これが正しい」というのがあるわけではないので、全国津々浦々の焼き鳥店はお店ごとにおいしく食べてもらう工夫をしているそうです。焼き鳥は奥が深い。チェーンのお店でそんな発見があるのは意外でした。

養鶏場も手掛ける塚田農場の系列

 実はやきとりスタンダードは「塚田農場」を展開するエー・ピーカンパニーのお店。塚田農場では看板メニューである鶏料理に自社の養鶏場で生産した地鶏を使用しているほど、鶏に重点を置いています。

 鶏を扱うノウハウがある会社だからこそ、こだわりの焼き鳥を提供するという姿勢なのですね。

塚田農場系列だから鶏料理がおいしい

「月見つくね」(190円)に使われている玉子は塚田農場のこだわりの「塚だま」だそう。弾力あるので箸で持ち上げられますよ。

からあげ(中 390円)も身が大きくておいしかったです。

 やきとりスタンダードで扱っている鶏は自社で生産した地鶏とは異なるそう。地鶏は当然おいしい。ですが、調理法にこだわればそうではない鶏もかなりおいしくなる。そんなことを示して焼き鳥のスタンダードを再定義しよう。そんな思いが、お店のテーマとのこと。 

一品料理も美味! ポテサラが絶品

たくポテ(320円)はたくあんが入っているので、食感が楽しいです。かすかにカレー味。

ししとう(120円)はピリ辛でお酒が進みます。

 焼き鳥が中心なのでメニューは絞られていますが、鶏料理以外も「たくポテ」(320円)など酒が進むつまみがあります。

 塚田農場というと、浴衣を着た店員さんのフレンドリーな接客スタイルや、来店頻度によってお客さんの役職が昇格するというユニークなシステムが思い浮かぶかもしれません。やきとりスタンダードは大衆的な酒場の雰囲気で塚田農場とは別ものですが、ドリンクが空いていたら次を聞いてくれたり接客のきめ細やかさは塚田らしく、さすがと思いました。

 予算は2000円~3000円程度で、激安……とまではいきませんが塚田農場よりはずっと単価が安くなるでしょう。

ひとりでも気軽に飲めそう

女性客も多いということ!私も気持ちよく飲めました。口に食べこぼしが付いている……

 やきとりスタンダードは首都圏では中野のほか、田町、横浜西口、稲毛駅前、稲田堤、綱島など計6店舗。繁華街というより住宅街に近いエリアに分布しているようですよ。

お詫びと訂正:田町店の情報に間違いがありました。お詫びして訂正いたします(1月12日)

やきとりスタンダード 中野北口店
住所:東京都 中野区 中野5-60-13 KMビル2F
営業時間:17時~24時
定休日:なし

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ナベコ

寅年生まれ、肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になったので写経を体験したい。Facebookやってます!

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