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新機能分子の開発や教育現場での活用に期待

東京大学、空間にある物理量を3Dプリント可能なデータに変換する技術を開発

2016年11月30日 14時12分更新

(左)Winmostarで出力したフラーレンの電子雲シミュレーション結果。(右)3Dプリンターで形成したフラーレン(C60)の電子雲を描写した分子模模型

 東京大学物性研究所とクロスアビリティは11月30日、空間に分布する物理量を3Dプリンターで出力可能なドットデータに変換するプログラムを開発したと発表した。またクロスアビリティは同日から、同技術を適用した分子模型の制作の受注を開始した。

 同技術を用いると、3Dプリンターで空間に分布する物理量(密度、温度、電場、磁場、流速、強度など)を透明樹脂の中に形状制御された微少粒子で描写ができる。分子の構造であれば、ドット化したデータをインクジェット型3Dプリンターに入力することで、透明な樹脂の中に電子雲を描写した分子模型の制作が可能となった。これにより、分子中の電子状態の理解が深まり、新機能分子の開発や教育などに役立つことが期待できる。また雲、銀河、建物や車の周囲の気流などをドットで描写することも可能。

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