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ウルトラお宝秘話「『レッドマン バルタン星人』の台本見たことあります?」

2016年11月29日 19時00分更新

ウルトラマン放送開始50年記念、お宝グッズ満載豪華本『ウルトラマン トレジャーズ』刊行記念! 総合プロデューサー佐藤利明さんが本書にまつわるウルトラ濃い話を語ります。お宝の裏側に秘められたエピソードは「ドヒャー」の連続です!!

 娯楽映画研究家・佐藤利明です。『ウルトラマン トレジャーズ』に収蔵するお宝、アートブック、トレジャーブックの中から厳選してピックアップしています。

「ウルトラQ」第13話「ガラダマ」台本を完全復刻

 今回紹介するお宝は、みなさんビックリしちゃダメですよ? 「ウルトラQ」「ウルトラマン」を円谷プロ企画・文芸部として支えた脚本家、金城哲夫さんが書いたシナリオから厳選して第13話「ガラダマ」! 「ウルトラQ」でガラモンが最初に出る回、ありますよね。その台本です。浅葱色の表紙でね、唐沢なをきさんがむかし古書店で見つけて大変だったという話をサイトで見ましたが、その脚本を完全復刻、当時の雰囲気で復刻しています。金城さんが書いたイメージにイマジネーションが湧きますよ。

 ガラダマといえば特技監督。円谷英二さん監修ですが、特技監督は的場徹さんです。大映でいくつもの特撮映画を撮っていた方。その的場さんが円谷プロに入って撮った「ガラダマ」の特技絵コンテ、青焼きも入ります。当時青焼きでとっていたコピーを完全に再現。特撮カットの撮影前、美術さん、照明さん、撮影さん、それぞれがこの絵コンテをもとに準備して、現場でカメラアングルまで決めて撮っていたわけです。

 金城哲夫さんの脚本と的場組の特技絵コンテ。これを合わせ技で読むと、クランクイン前の「ウルトラQ」スタッフの気持ちが分かる。そして本編も一緒にご覧いただくと、なお郷愁もわいてこようというものですよ。アートブックには「ガラダマ」の紹介文が入っていますし、珍しい写真もいろいろ入っていますよ。

「レッドマン バルタン星人」台本も完全復刻

 そして「ウルトラQ」といえば「ウルトラマン」。トレジャーブックは必ず対になるよう構成していますので、続きましてはウルトラマン第2話「侵略者を撃て」。これが撮影クランクイン第1作でした。昭和41年3月にクランクインしたころはイデ隊員が「オバQ」の歌を歌った石川進さんだったんですがなんとその台本を復刻しました。見てください、「ウルトラQ空想特撮シリーズ レッドマン バルタン星人」。レッドマン名義なんです、まだ。

 ウルトラマンになる前にこの台本が作られ、そのままクランクインして、飯島敏宏監督が「千束北男」という名義で台本を書いています。そしてウルトラ史上最高の宇宙人の1人と言ってしまいましょうか、バルタン星人を登場させています。

 特技監督はやはり的場徹さんです。的場さんの特技絵コンテ、バルタン星人登場シーンの撮影時に準備した絵コンテも完全再現。青焼きのちょっと見づらい感じも含めて再現しました。“宇宙忍者”と呼ばれたバルタン星人が分身の術を使う場面。ぼくらはできあがった作品を見ていますが、撮影前にスタッフみんながイメージしたのは、この特技絵コンテだったのです。

 いろんなウルトラ研究本の中で台本や絵コンテの表紙は紹介されましたが、中身は実物大で見られませんでした。でもそれ、見たいですよね。

 ですからこの『ウルトラマントレジャーズ』は、目で見て、手で触り、時代に思いを馳せられるようにしたかった。みなさんのお宅に「ウルトラQ」「ウルトラマン」のミュージアムがボックスとともに来ると思っていただけると、完成作品だけでは測り知れないスタッフの努力や思いが伝わるんじゃないかと。飯島(敏宏)組のときに高野宏一さんの書き込みがあったりして……これもまた、『ウルトラマン トレジャーズ』を味わう楽しみの1つです。

ウルトラマン トレジャーズ

●発行発売:エフェットホールディング株式会社
●企画編集:Team Treasures
●仕様:B4変型 ※ハードカバー付
    180P、写真約500枚、収蔵レプリカお宝資料50点(予定)
●価格:1万7000円(税別)
●全面協力:円谷プロダクション、M1号 他
●発売予定日:2016年12月8日
●予約受付期間:2016年9月9日12時〜2016年11月30日
●URL http://ascii-store.jp/p/2016090600001/?aid=expedition8

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(使用期限は2016年11月30日まで)
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