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iPhone 7のイヤフォン端子消滅、電力問題はどう解決すべきか

2016年10月08日 12時00分更新

 iPhone 7でイヤフォン端子消滅。付属イヤフォン「EarPods」はLightningコネクター仕様となり、従来型イヤフォンは付属の「Lightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」で使ってね。じゃなければBluetoothか、内蔵ステレオスピーカーで聴きなさい。とまあ、そういうことになりました。

 イヤフォン端子消滅については、大量のリーク情報のおかげで心の準備もできていたわけですが、給電用として採用がウワサされていたSmart Connectorは途中から雲行きが怪しくなり、結局不採用に。その結果、イヤフォンをLightningにつなぐと、モバイルバッテリーやACアダプターが使えない。すると電力消費の大きなアプリを使うのは厳しい。

そういうアプリの代表として、Apple謹製の素晴らしい「GarageBand」を挙げておきます

 もっとも典型的なところで、ハードなポケモンGOのトレーナーさんには、モバイルバッテリーが必須のはずですが、その際、Lightningイヤフォンは使えないわけです。Ingressなんかはいまだ起動時に「ヘッドフォンの使用を推奨します」という表示が出ます。

 さあ、どうしましょう。この従来型イヤフォン端子消滅による電力問題をいかに解決すべきか。それを前向きに考えようというのが今回のお題です。

 いまのところ、その対策品として最も優れていて、かついますぐ買えるKORGの「plugKEY」から話を始めましょう。

音楽制作用機材を流用する

 plugKEYは、Lightning接続のオーディオ/MIDIインターフェイスで、3.5mmステレオミニのヘッドフォン端子、給電用のmicroUSB端子が付いています。つまりモバイルバッテリーで電源を供給しながら、従来型のイヤフォンで音楽が聴ける。iPhone 7の電力問題、これで解決です。

 ヘッドフォン端子にはボリュームノブまであり、ツマミを回して音量を調整するという、最近のモバイル機器にない感覚もオツです。オーディオの最高解像度はiPhone側の仕様に準じた48kHz/24bit。出力にも余裕があって、リスニング用にもいい感じ。

 しかし、plugKEYは、今回のiPhone 7の仕様に合わせて開発されたものではありません。ではなんのための仕様なのかと言えば、ソフトウェアシンセは電力消費が大きいから。

 iOS向けにシンセ音源などのソフトはいくつも出ていて、Lightningにアダプターを介してMIDIインターフェースをつなぐと、キーボードからの入力も可能になります。が、Lightning端子を塞いでしまう。だからACアダプターが使えないので、あっという間にバッテリーが底をつく。というように、もともとiOSの音楽ソフト周りには、iPhone 7と同様の電力問題が存在していたわけです。

改めて言うまでもなく素晴らしいアプリですが電力消費の大きい「KORG Gadget」

 その解決策として登場したのがplugKEYというわけです。オーディオ出力としてL/Rの標準フォーン端子もあり、6ピンDINのMIDI IN端子もある。ここにMIDIキーボードをつないえソフトウェアシンセを鳴らし、手元のヘッドフォンで音をモニターしつつ、同じ信号をミキサーに送るというもの。

 つまり、iOS機器をシンセ化する音楽用の機材ですが、それを音楽を聴いて楽しむために使っても間違いではありません。色はブラックとホワイトの2色。樹脂製の本体表面はシボ加工が施されていて、持った感じも悪くありません。当然ながらMFI認定商品であり、コルグもiPhone 7で使えることを公式動画でアピールしています。また我々もモバイルバッテリーでの動作を確認しました。

幅60×奥行き74×高さ23mm、重さ69g

 ただ、お高い。税込価格1万800円で、どこの販売店も横並び。音楽をやらない方には、MIDIや標準ジャックはいかにも余計。とはいえ、この際、ついでに楽器アプリをダウンロードして、音を作って遊ぶのはいかがでしょう?

 そう申し上げたいですが、無理という方は、次をご確認ください。

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