2016年08月16日18時00分

20万円のモーキャプが、“アニメの現場を変えるさま”を体験

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複雑な動きを実現するのは、なかなか困難

――もっと複雑な動きを表現したいということはありませんか?

石ダテ監督 NEURONは体にセンサーを括り付けて動かすものですから、大きく動くと、センサー自体がずれてしまうことがあります。だから激しい動きの検出にはあまり適していないんです。あとスタジオの制約もあります。広くはないスペースに3人のキャストが立って、BGMまで生演奏しているので、スペースがそんなに使えません。

なりあがーるず

 そういう事情もあって、キャストの動きについては特に演出を入れず、声優さんたちが自主的に動くようにしてもらっています。動きが魅力的なアニメを作りたいなら、手描きでやればいいと思っていますし、アニメなら、人間ができない動きだってさせられるわけですから。一方でなりあ☆がーるずは、声優本人が動きをつけながらしゃべるというのが一番の魅力なので、その方向で作っています。

――撮影の様子を見ていたら、声優の方が話すのと同時にキャラクターの口が動いていました。ここはモーションキャプチャーではできない部分ですよね。

石ダテ監督 KiLAに音声を認識させて、キャラクターの口を動かしてます。各キャラクターの表情はコントローラで操作します。1キャラに対して1人ずつ、コントローラを持つ表情担当のエンジニアが付いています。

 人形浄瑠璃みたいに1体の人形を動かすのに何人もの人がいて、人形を動かす人、口を動かす人というように呼吸を合わせて動かしているというとイメージがわきやすいかもしれません。

――ほかにシステム的にこういうことができたらいいなと思うようなことはありますか?

石ダテ監督 舞台背景までモデリングすると、制作に膨大な時間がかかるので、後ろに描き割りを出して、その前で3人のキャラクターがしゃべる方法で撮影をしています。カメラ位置によっては、パースとかサイズ感がずれてしまうので、そういうところをなんとかしたいなとは思います。

なりあがーるず

 でも、簡易的なスタジオでアニメを作るというのがなりあ☆がーるずのコンセプトなので、現状はこのシステムが持っている武器を最大限に活かした作り方をしています。

深夜販売で購入したGTX 1080をSLI構成で使っています

――キャラ3体をリアルタイムでの処理することになりますが、プログラムを動かすPCにはどのくらいのスペックが必要でしょうか?

cort 撮影に使っているのは、かなりいいスペックのPCになりますね。市販で買えるパソコンとしては、現状では最上級スペックになるのではないでしょうか。もっと低いスペックでも動作させられるのですが、アニメの現場なのでギリギリのスペックではなく、バッファを持たせるという意味で、余裕のあるスペックは選んでいます。

――CPUはCore i7とかですかね。

cort ええ。CPUはもちろんCore i7で最上位の6700Kを使っています。グラフィックスカードは、モーションキャプチャー用のPCにはGeForce GTX 980。カメラを操作しているPCにはGeForce GTX 1080を2枚差ししています。

――GTX 1080のSLIですか!! 出たばっかりじゃないですか。

cort KiLAを開発したほえたんが発売日の深夜0時に秋葉原に行って、ゲットしてきたものです(笑)。これらのPCでモーションキャプチャーした3人の動きをKiLAに吸い上げ、キャラクターの動きとしてリアルタイムに反映します。

©なりあ☆がーるず製作委員会

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