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ベンチャーマインドから得たリコーの共創シナリオ

2016年06月20日 06時30分更新

 大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。

リコー 最終回(全3回)

 これまで2回にわたり、リコーのベンチャー支援に向けた取り組みの経緯や現在の支援施策、そして支援のための組織体制などについて紹介してきた。最終回の今回は、これまでのベンチャー支援でリコーが得たものや最近の新たな展開、そしてこれから目指す方向性について、リコー 本社事業所 新規事業開発本部 オープンイノベーション推進室の澤田智裕副事業プロデューサーに話を訊いた。

ベンチャーマインドを養うべく、コワーキングスペースへのスタッフ常駐も

 リコーは2014年3月から2015年6月まで、サムライインキュベートが東京の天王洲アイルに運営するコワーキングスペース“Samurai Startup Island”にスタッフを常駐。コワーキングスペースで業務を行なう中で、スタートアップ企業と関係を築きながら、スタートアップ企業のプロセスやスピード感を感じることで起業家としてのマインドを養うことを目指した。

 また同社と協同してスタートアップ支援のイベントも開催。ベンチャー企業と協力して活動できるようなスキル、コンテンツを養うことで、自然とスタートアップ業界の情報を得られる体制へと変えていった。

 2015年8月には、神奈川県海老名市に“RICOH Future House(リコー フューチャーハウス)”をオープン。起業家育成に関する活動も展開中だ。フューチャーハウスには、カフェ、レストラン、イベントセミナースペース、子どもたちのための体験施設、コワーキングスペース、オフィスラウンジを用意した4階建ての大型共創施設だ。新たなモノ、コトをつくり出していくためにつくられた。

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