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結婚式やイベントで写真を見せるならコレ!2万円台のお手頃『おもいでばこ』

2016年05月08日 10時00分更新

おもいでばこ

 写真や動画の一元管理が可能で、テレビに直接接続して大画面で写真や動画を閲覧できる「誰でも使えるNAS」として、その地位を確固たるものとしているバッファローの『おもいでばこ』。

 テレビに繋いでリモコンでカンタンに操作できる――そんなおもいでばこの利点を、より手軽に使えるデジタルサイネージ(ディスプレーを使った広告)に特化させたのが、今回紹介する『おもいでばこ サイネージセット(PD-1000-F64B)』だ。

おもいでばこ
↑バッファローの『おもいでばこ』。前面にはUSB端子とSDメモリーカードスロットを備える。操作は付属のリモコンで行なう。
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↑背面にはLAN端子やHDMI端子、バックアップ用HDDを接続するUSB端子などを備える。

 サイネージというと店舗での利用を思い浮かべる人が多いかと思うが、実は結婚式の2次会やイベントなどでも便利に活用できる。PCを会場のモニターに直接つなげたり、DVDに映像を焼いて流すよりも効率的な面が多い。

 従来のおもいでばこと比べるとパッケージの違いは特になく、シールで『サイネージセット 64GB』と記載されているだけ。従来版は1TBや2TBのHDDを内蔵しているが、おもいでばこ サイネージセットでは64GBのフラッシュメモリーを採用。また、ディスプレー裏やラックに設置できるマウントキットを同梱している。

おもいでばこ
↑パッケージは、従来製品と同じだが、上面に『サイネージセット 64GB』とシールが貼られている。

 マウントキットを利用するには、まず底面にあるゴムを足を取り外す必要がある。ゴム足は両面テープで接着されており剥がしづらく、一度剥がすとゴム足が使えなくなる可能性もあるので、マウントキットを利用して装着すると決意してから剥がしたほうがよさそうだ。

おもいでばこ
↑サイネージセット用に同梱しているマウントキット。ゴム足を剥がして装着する必要がある。

 ブラケットはプラスチック製で、フック状になっていて本体にカチっと取り付けられる。ネジは4種類同梱されており、VESAマウントにも対応。おもいでばこをVESAマウント部分に接続してしまうとディスプレー用アームなどは使えなくなるので、どちらも使いたい場合、おもいでばこ本体を壁などにネジ止めしたり、粘着テープなどを使って固定するのもいいだろう。

おもいでばこ
↑プラスチックのマウントは、VESAマウントにピッタリ装着できるよう穴が開いており、ネジも2本用意されている。
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↑ディスプレー背面に取り付けたイメージ。この状態でケーブル類を装着する。

 HDMIケーブルも同梱しており、電源アダプターとケーブルを接続すればすぐに利用可能になる。最初に起動すると、まずは日時の設定が始まる。

おもいでばこ
↑最初に起動したときの画面。リモコンでカンタンに操作できる。

 日時の設定が終わるとホーム画面が開くが、このあたりの操作感は通常のおもいでばことまったく同じだ。内蔵する『おもいでばこソフトウェア』のバージョンは1.30。今年3月にアップデートされたもので、リコーの全天球カメラ『THETA』で撮影したファイルが閲覧できるようになっている。加えて、サイネージ向けの独自機能も盛り込んでいる。

おもいでばこ
↑起動直後のホーム画面。まずは設定画面へ移動してWi-Fiの設定などをする。

 サイネージ向けの機能としては、ディスプレーを縦に設置した場合、設定で表示する画像を90度回転させることが可能に。また、スマホのスクリーンショットをそのまま利用できるようになった。さらに、スライドショーのエフェクトに“フルサイズ”が用意され、画面いっぱいに表示する機能も追加されている。

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↑設定のサイネージでディスプレーの向きを指定できる。
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↑スマホのアプリ画面。PNGの指定ができるのでスクリーンショットも転送できる。Android、iPhoneに対応。

 使い方は、SDカード経由やスマホから直接写真を取り込み、スライドショー再生する“ホームスライドショー”を活用するのが基本。表示する写真や動画は、アルバムを指定したり撮影した日時の期間などを設定で指定しておくだけで、自動的に再生してくれる。再生する速度やエフェクト、表示する順をランダムにするなどの設定はリモコンで指定可能。エフェクトにある“フルサイズ(アピール)”は、被写体に迫ったりするアニメーションで表示されるので、サイネージ向きだと言える。

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↑ホームスライドの設定では、表示する写真や動画の撮影した期間やアルバムを指定可能。
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↑スライドショー中にリモコン操作で切り替えのエフェクトや表示する時間を指定できる。
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↑フルサイズにすると画面いっぱいに写真が表示され、スクロールなどのアニメーションも加わる。

 “差込みスライドショー”も合わせて利用すると、何枚かに1枚挿入する画像(アルバム)を指定できる。一定ごとに入れる画像としては、たとえばお店の宣伝でイメージ写真が続いたのちに料金やオトク情報などを表示するときに便利。表示する並び順を考えて写真をつくったり取り込んだりしなくてすむので、手間がからずにすむ。

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↑スライドショーのなかで何枚かに1枚、定期的に効果的な情報を表示したいときに便利。

 スマホから直接写真を転送できるのも便利だ。WiFi環境がなくても、ホットスポット化できるので、直接WiFi接続が可能。たとえば、イベントで会場の様子をスマホで撮影し、随時転送していくといった利用も考えられる。PCやケーブルやSDカードを介さなくても、カンタンに更新できてしまうのが、おもいでばことサイネージとの相性がいいところと言えよう。

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↑スマホから写真を選択して簡単に転送できるのがいい。

 キーボードやマウスが必要なく、操作や設定をリモコンで完結できるのも便利。リモコンのボタン割り当ては画面上に表示されるので、迷わず利用できるのもポイントだ。動作も軽快でストレスはまったく感じない。SDカードを利用したロック機能があり、リモコンによる誤動作を防ぐこともできる。

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↑画面右下にリモコンのボタンになんの機能が割り当てられているのか表示。消すこともできる。

 THETAの360度画像は、THETAと本体をケーブルで接続して取り込むだけでなく、スマホで取り込んだ画像を転送してもOK。画像はリモコンで動かして見られるが、サイネージとしては展開した画像のママの表示になるので、円形など1枚の写真として見られるように加工してから転送するといいだろう。

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↑THETAの画像を表示したところ。リモコンで全天表示と拡大縮小ができる。

 本体サイズは154(W)×118(D)×37(H)mmとコンパクトで、単純に置いてもスペースをあまりとられない。誰でもカンタンに操作できる仕組みなので、老若男女を問わずオススメできる商品だ。容量に不安がある場合、従来の製品にマウントキット(直販価格2710円)を装着してディスプレー裏に張り付けて利用できるため、従来製品を含めて購入を検討するといいだろう。実売価格は2万9000円前後と、この手の製品としてはお手頃なので、サイネージの導入を考えているなら即買いしていいレベルだ。

■関連サイト
『BUFFALO おもいでばこ 64GB PD-1000-F64B』製品ページ

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