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アニメとのコラボは風物詩に

けいおん!コラボや、ガルパンほかアニソンをMQAで聴く

2016年04月30日 22時30分更新

4月29日から30日まで中野サンプラザで開催された“春のヘッドフォン祭”。このイベントで「なくてはならいもの」になっている、アニソンをテーマに展示を拾いながら、最後にパソコン周りに置くと便利なヘッドフォン&USB DACの注目機種も紹介。

Astell&Kern AK100Ⅱ けいおん!エディション

 アユートブースには、4月28日から予約受付を開始したばかりのAK100Ⅱとアニメ「けいおん!」のコラボモデル。その実機も展示されていた。限定500台とのことだが、まだ購入できるようなので、ほしい人は急ぎたいところ。

 手に取ると想像以上に高い質感。背面に描かれたCome with Me!!のイメージビジュアルの線画も非常に緻密で凝っている感じだ。けいおん!のハイレゾ楽曲も27曲収録するとのことで、ファンでにとっては、購入した後の満足感が非常に高い、コレクターアイテムになるのではないだろうか。

非常に緻密な背面の線画

放課後ティータイムのロゴをあしらった、音量ダイヤル

ケースも上質感あり

 なおアユートブースにはBluetoothワイヤレスヘッドホン「MW60」を始めとしたMaster &Dynamic製ヘッドフォンも展示されていた。

Master&Dynamicの「MW60」。Bluetooth接続に対応している。

切り替えスイッチ

同じくMaster&DynamicのイヤフォンME03

ガルパンなどアニソンMQA配信に感動する

 e-onkyoでは、先日、高音質音源の制作で有名なノルウェーの2L音源を最新のロスレスコーデックMQAで配信することを始めた。オンキヨー&パイオニアイノベーションズのブースの一角では、このMQA音源を試聴できるスペースが設けられていた。

 MQA(Master Quality Authenticated)は、これまでのハイレゾとは異なる考え方でデータを保存する新フォーマット。ハイレゾはCDの44.1kHz/24bitよりもたくさんの情報が入る、大きな器(量子化ビット数やサンプリング周波数)を用意することがテーマだった。一方、MQAは“時間軸解像度”という概念に基づき、ファイルサイズをそれほど大きくしなくても、高音質な再生ができる点が特徴になる。

 人間は周波数特性やダイナミックレンジよりも、音が立ち上がるタイミングや時間軸に対するズレに対して敏感だという。そこで単純な情報量の多寡ではなく、音の出るタイミングを正確に再現するにはどうするかに取り組んでいる。結果、CD程度の少ないデータ量でも、知覚的には“圧倒的に高音質だ”と感じる音源を作れる。

 参考展示として、未配信のMQA楽曲をいくつか用意。すでに配信済みのハイレゾ音源と比較視聴できるようになっていた。『ガールズ&パンツァー オーケストラ・コンサート HERBEST MUSIKFEST 2015』からライブ録音された「Enter Enter MISSION!」と、今井麻美『朝焼けのスターマイン』を聴いたが、これがなかなかすごい!!

試聴できた曲の一覧

 ともに、一般的な24bit/96kHzのソースと、24bit/48kHz品質のMQAとの比較。

 ガルパンはコンサートホールでのライブ収録。まず冒頭の残響感が違う。そして、途中に入る手拍子の立ち上がりや、その音がホールに広がって消える様子などが極めてリアルだった。特に手拍子は、観客が実際に叩いているのでたまに正確ではなく乱れるのだが、その感じがあたかも会場にいるような雰囲気で伝わってくる。これは通常のハイレゾではあまり意識させない部分。MQAが“その場にいる”ような“臨場感の再現に巧み”だと感じさせる。ライブ録音の楽しさ、一体感があった。

今井麻美さんの朝焼けのスターマインは、一般的なハイレゾ音源とMQA音源の差が分かりやすいソースとのこと

 朝焼けのスターマインでは、低域がほぐれて、空間に広がり、前へ前へ出てくる感じがして驚く。これを聴くと、ハイレゾはこじんまりしていて、少し硬いなと思うほどだ。時間軸を意識したコーデックということもあり、リズム帯の再現はより影響が強いようだ。そして2曲に共通するのは、空間に自然に音が広がっていく感じが得られること。データサイズ自体はかなり少なくなるはずなのに、音に説得力があるというのは不思議な感覚だった。

今回のヘッドフォン祭では、ポタシスコン! という選手権が行われていて、メーカーブースでもそれにちなんだ展示が多数見かけられた。課題曲(けいおん!のGO! GO! MANIAC、藤田恵美のSmile、TECHNOBOYSのおそ松さん エンディング曲・SIX SAME FACES 今夜は最高!!!!!! )を一番好みのサウンドで再生する機器はどれかを選ぶというもの。オンキヨーブースでは、同社のプレーヤーにギブソンのギターをからめて、さらにプレーヤーを収納するホルダーまでつけたトータルコーディネートで参戦。

こちらはヤマハブース。けいおん!の律ちゃんが使っていたドラムセットと一緒にヘッドフォンとプレーヤーを展示。ご存知の通り、作中のドラムセットはヤマハ製だった。

さらにヤマハブースにはレースクイーンまでいて、ちょっと驚かされる

といいつつも華やかな気分になったりもする。

ほかにも聞きたいプロダクツ、デスクトップオーディオを快適に

 ゼンハイザーブースでは、ヘッドホン祭の直前にアナウンスされたばかりの「HD 25」「HD 25 PLUS」「HD 25 LIGHT」などを展示。パッケージ名称や内容をリファインして、価格も下げる。定番機種だが、いまなお愛用しているユーザーが多い機種だけにうれしい部分だろう。「HD 25-1II」を「HD 25」、「HD 25 PLUS」のヘッドフォンは「HD 25」と同等だが、付属品としてケーブル2種類、キャリングポーチ、ベロア製イヤーパッド、標準プラグへの変換アダプターなどが付属する。「HD 25 LIGHT」は、「HD 25-SPII」と呼ばれていたもの、ヘッドバンド部分がシングルになっている。

非常に長く続くHD 25シリーズが刷新。写真は

ヘッドバンド部分がシングルに。実売は1万6000円前後。

 ほかにも「MOMENTUM」のワイヤレスモデル「MOMENTUM Wireless」「MOMENTUM On-Ear Wireless」など展示。NCとBTを搭載しつつ、高音質を維持した機体の製品だ。密閉型「HD 630 VB」や「MOMENTUM In-Ear」「IE 80」など、豊富な製品が試聴できた。

10万円を切るラックスマンのUSB DAC「」

 またラックスマンのブースでは、発表されたばかりのUSB DAC「DA-150」をデモ。幅182×奥行き277×高さ73mm/重量3.3kgと非常にコンパクト。ヘッドフォンと組み合わせたデスクトップ利用に非常に便利な製品だ。USB DACは「PCM1795」を搭載。最大192kHz/32bitのPCMや最大5.6MHzのDSD信号を入力できる点は上位の「DA-250」と同様だ。

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