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一瞬も気が抜けない“銃”づくしの弾幕2Dアクション『Enter the Gungeon』:Steam

2016年04月20日 20時00分更新

 PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』から、面白いゲームを発掘して紹介するレビュー連載。第29回目は、過去を始末できる銃を求めてガンジョンへと潜る見下ろし型2Dアクション・シューティング『Enter the Gungeon』を紹介する。

「ガンジョン」と書いたがキーの打ち間違いではない。ゲームのタイトルは「エンター・ザ・ガンジョン」。本作は銃を求めて銃を持ち、銃で攻撃してくる敵を銃で撃ち倒していく全てが「銃」なゲームなのだ。

 よってシューティング部分はもちろん弾幕シューティング。さらにゲームシステムは周回プレイを前提につくられているため、挑戦するたびにダンジョンの配置が変わるローグライク要素も取り入れられている。

 ゲームの内容としては以前この連載で紹介した『Nuclear Throne』にかなり似ているため、あのテのゲームが好きな人はもちろん、三度の飯より銃が好きな人にはたまらないデキだぞ。

日本語&コントローラーサポート

 さて、先に紹介しておきたいのはEnter the Gungeonが日本語に対応している点だ。

日本語サポート

コントローラーもカスタマイズ可能だ

 しかもUIだけでなく、ストーリーの核となるメッセージや本文も全て日本語化されている。

 最初のチュートリアルでしっかりとそのローカライズの素晴らしさを体験できるため、暇な人は説明おじさんを好きなだけ弄んでみて欲しい。

説明おじさんを撃つと楽しい

「過去を始末できる銃」を求める4人

 Enter the Gungeonの目的は、ガンジョンの奥深くに眠るという「過去を始末できる銃」を手に入れること、らしい。

 らしい、というのはまだ筆者がこのゲームをクリアできていないからであり、ガンジョンは全5層らしいのだが、いまだ2層のボスで手間取っていてクリアできるのはいつになることやらといった感じなのだ。そのため、じつは裏の目的があったり続きがあったりしたら許して欲しい。

 とにかく最初に選べる4人のキャラクターはそれぞれに「消してしまいたい過去」があり、そのためにガンジョンへとやってきた。キャラクターはそれぞれ所有する初期銃、アイテム、パッシブスキルが異なるため、選んだキャラによってプレイスタイルが大きくこと……ならない。

選べる4人のキャラクター

「そこは変われよ」と突っ込みたくなるかもしれないが、『Nuclear Throne』ほどキャラクターに性能差がないため、誰を選んでも結局は銃をぶっ放し続けるという似たようなプレイスタイルになる。

 あえて言うなら初期銃の強い“ソルジャー”と、一撃が強いボウガンを所有している“ハンター”がオススメだ。とくにソルジャーは鎧を装備しているため、最初の被弾は魔界村よろしく鎧が脱げることでノーカンにできる点も嬉しい。

こいつがソルジャー。ゲームを進めるとエントランスが豪華になっていくが意味はない

ヘルメットがなければ即死だった

 まあそんな強いキャラクターを使ってもクリアに至っていないのが筆者なのだが、ゲ、ゲーム内容を紹介するだけならクリアできてなくても大丈夫だ、問題ない。

撃って避けて撃って避けて

 その難しそうなゲーム内容はいたってカンタン。ザコ敵を蹴散らしながらガンジョンの各部屋を探索し、宝箱やショップから新たな銃を入手、そしてそのステージのボスを倒して下層へと降りる、というものだ。

新しい銃は宝箱か

ショップから手に入れる

 文章にするとものすごく単純だが、本当にこれ以上でもこれ以下でもない。ただし、プレイ体験の方はかなり濃いものを味わえる。

 なぜならゲーム中は敵の弾を避けながら敵を狙って撃ち続けることをほぼノンストップで行なうため、休める時間は部屋の敵を殲滅して次の部屋へと進むまでの数秒だけ。それ以外はつねに画面に集中していなければすぐに死んでしまう。

基本は撃って避ける。この繰り返し。でもだいたい死ぬ

 また、とくに重要なのが「ドッジロール」という回避技の使用タイミングで、これを使うと前転中の無敵時間を利用して敵の弾を避けられるのだが、回避後は数フレームほどその場に留まるため使う場面を間違えると回避が無意味なものに。

右クリックでドッジロール

こんな感じで無敵を発生させて避ける

追いつめられるとドッジしても無意味なことも

 このように、プレイヤーはそのプレイ時間中は目一杯ゲームの世界に没頭することになるのだ。

この世の全ての銃を手に入れろ!

 それにしても本作をプレイすると、よくぞここまで「銃」に染め上げたものだと感じてしまう。Enter the Gungeonに登場するものはほぼ全てが銃で統一されている。

 攻撃方法が銃なのは普通だとしても、ザコ敵のかたちは弾丸、ハート(体力)やブランク(いわゆるボム)も弾丸、お金も弾丸だ。強力なボスは強力な銃で攻撃してくるし、極めつけにゲーム内辞書の名前は「アモノミコン(Ammonomicon)」である。

よく見れば分かるけどザコは弾丸

というかボスもでっかい弾丸

弾丸じゃないボスはでっかい銃を持っている

 とにかく銃・銃・銃なのだ。

 もちろんプレイヤーが使用できる銃も膨大な数があるため(そして入手できるかどうかはランダムである)、アモノミコンの銃リストを全て埋められるかどうかといったコレクション要素も楽しめる。

このカタログを全て埋めたい

 銃での撃ち合いが好き。いろんな武器を試してみたい。そもそも2Dアクション・シューティングが好きといった方々は、ぜひとも本作をプレイしてみて欲しい。濃密な銃体験ができるはずだ。

2層から難しくなりすぎぃ!

(顔は)可愛いキャラクターもいます、念のため

Factorioの推奨動作環境は?

 GPUの要件が“GeForce 7600GS”とあるように、軽量なゲーム。現行のCPU内蔵GPUなら、設定次第で問題なく動く。

 Core i7-3770(3.4GHz)、GeForce GTX960を搭載するPCでは、フレームレート上限の60fpsに常時張りつく。ノート用のCPU、Core i5-6200U(Intel HD Graphics 520)で試したところ、画質設定を最低にすると平均33fpsでプレイできた。

『Enter the Gungeon』
●Devolver Digital
●1480円(2016年4月5日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac、Linux
ジャンル アクション、アドベンチャー、独立系開発会社
Copyright 2016 Dodge Roll. All Rights Reserved.

■著者:篠原修司
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
・Twitter:@digimaga

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