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Cerevo岩佐×VAIO中田 IoT/ハードウェアの”生産”を語る

シャープ買収の衝撃 日本が出遅れた「作り手市場」の逆転

2016年04月13日 07時00分更新

写真左より、モデレーターの伊藤有(アスキー)、Cerevo代表の岩佐琢磨CEO、VAIO NB事業部の中田修平氏

 アジアの経済成長とともに、メーカーと製造会社(EMS=Electronics Manufacturing Service)の立場は驚くほど変化している。

 米大手企業によるスマートフォン市場の席巻、ローカル市場だった巨大なアジア企業の躍進。ダブルパンチで国内大手メーカーは低迷が続く冬の季節に。テレビ、パソコン、カメラといった看板製品の生産台数はわずか数年で激減した。

 一方、EMSはアジア経済と並んで成長曲線を描く。結果、強いはずの発注側が貧しくなり、立場の弱い受注側が豊かになるという逆転現象が起きた。iPhone製造元のEMS大手・鴻海(ホンハイ)精密工業のシャープ吸収は象徴的だ。

 いまやアジアEMSは単なる製造会社にとどまらない。「GoPro」や「Fitbit」の次を開発するであろうベンチャー企業を囲いこむファンドを設立し、生産から販売までの面倒を見る“アジアのシリコンバレー”形成主体になっている。

 アジアEMSの強みは速度だ。品質面での齟齬はあるもの、やりなおしを要求したときのスピードも速い。料金をふくめて対応は柔軟だ。国内大手にもEMS部門はあり、品質は高いがコストも高い。提案などの動きも遅くなりがちだ。

 変わりゆくEMSとスタートアップの関係性を出発点に、「いま日本のスタートアップのモノづくりに足りないものは何か?」を語ろうというトークセッションが3月28日開催のハードウェア・フェス「IoT&H/W BIZ DAY by ASCII STARTUP」(主催・アスキー)で展開された。

 Cerevo代表の岩佐琢磨CEO、VAIO NB事業部の中田修平氏が、EMSの現状を語る。モデレーターを務めたのは、アスキーの伊藤有。

 メーカーのみならず、すべての日本企業が知るべき“日本のリアル”が見える。

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