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事業シナジーより、キャピタルゲイン 社内VCに重要な方針とは

2016年03月14日 06時30分更新

 大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。

スターティア 第2回(全4回)

 自己資金による直接投資を原則とするCVCを展開するスターティア。CVCの運用を行なうコーポレートベンチャーキャピタル事業推進室の人員はわずかひとり。それが室長の平岡万葉人氏だ。興味深い同氏のビジネス経歴について話を訊いた。

ベンチャーキャピタル畑を歩んだ経験を買われて

 平岡氏は大学を卒業した1989年にリクルートに入社。1996年まで同社のHR(Human resources)系事業の営業を担当した後、1996年にオリックスへと転職。2013年に同社を退職するまでの17年間のうち、9年間はベンチャーキャピタル事業に携わった。スターティアも当時の出資先のひとつであり、2005年に同社がマザーズ上場を果たしたことで、キャピタルゲインも十分に得られたという。

「ベンチャーキャピタルにとって投資先の株式公開は投資金額の回収という意味ではゴールですので、おおいに成功した投資のひとつでした。スターティア社長の本郷秀之とはその頃からの長い付き合いになります」と平岡氏は振り返る。

 そして2014年の夏に、本郷氏からスタートアップ投資事業に乗り出したいという話を聞いたのである。

「当時、6年近くベンチャー投資の世界から離れていましたが、チャンスがあれば再度チャレンジしたいという気持ちがありました。当時のあらゆる経験を生かして、イチからCVC事業をつくることができるのは大きなチャンスだということで、よしやってやろうと再チャレンジを決意しました」(平岡氏)

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