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フルセグも見られるワイモバのPocket WiFi 502HW

3GB制限後でもHD画質で動画が見られるワイモバ最新Wi-Fiルーターを使ってみた

2015年12月09日 17時00分更新

 みなさん、こんばんは。ASCII(週刊アスキー+ASCII.jp)編集部の吉田でございます。さて、ワタクシはこのたびWindows Phoneの「KATANA01」を購入し、iOS端末のiPhone 6s Plus、Android端末の「ZenFone 2」をあわせて、スマホ3台持ちとなります。ほんとは、ほかにもiPhoneとかAndroid端末とかありますが、常に携帯するのはこの3台。

 現在、iPhone 6s Plusはau回線(旧プラン上限7GB)、ZenFone 2は楽天モバイルの音声SIMの3.1GBパック(ドコモ回線)、KATANA01はフリーテルデータ専用+SMSのSIM(ドコモ回線)で運用しています。正直いって回線品質には満足していません。というのも、楽天モバイルのSIMは3日で計540MBが使うと速度制限がかかるので、かなりシビアなルールで運用する必要があります。フリーテルのSIMは「使った分だけ安心プラン」という段階的な料金体系のうえ5GB使っても1520円と安価なのですが、3台トータルの通信料金として考えるとやはり最低料金の439円(〜100MB)で済ませたいところです。

 というわけで、Wi-Fiルーターの導入を決め、3日間3GBを使ったあとの速度制限が緩いとうわさのワイモバイルのPocket Wi-Fiを導入してみました。

Pocket Wi-Fi
4G LTEはもちろん、キャリアアグリゲーションにも対応

 手に入れたのは「Pocket WiFi 502HW」という最新機種。ソフトバンク回線の、900MHz、1.7GHz、2.1GHz、2.5GHz(AXGP)の帯域が使える製品で、最大187.5Mbpsのキャリアアグリゲーションにも対応しています。Wi-FiはIEEE802.11acが使えるので、Wi-Fi部分がボトルネックに可能性が低いといえます。

Pocket Wi-Fi
メイン画面では電波状態と現在時刻がわかります
Pocket Wi-Fi
側面にはワンセグ/フルセグ用のアンテナ(左)と電源ボタン(右)が備わっています

 最近では当たり前になってきましたが、本体はタッチパネルで操作できるのもポイントです。バッテリー持続時間はWi-Fiルーターとして使った場合で公称10時間。実際には10時間連続で使うことは少ないので、1日半程度は充電しなくても使える印象でした。

Pocket Wi-Fi
内蔵バッテリーの充電はマイクロUSBポート経由です。一般的なUSB充電器が使えます。別売りでACアダプターも用意されています
Pocket Wi-Fi
テレビ電波を有線で入力する端子もあります

 SIMカードとバッテリーは取り外し可能です。iPhone 6と並べてみると、液晶面の上下を切ったぐらいのサイズですね。Pocket WiFiのほうが厚みはありますけどね。

Pocket Wi-Fi
裏面を開けてバッテリーを取り外したところ。その下にSIMカードスロットがあります
Pocket Wi-Fi
iPhone 6sと並べると液晶のベゼル部分を切り取ったほどのサイズ感であることがわかります

 ということで、早速速度テスト。まずはまったく制限がかかっていない状態でテストしてみました。

Pocket Wi-Fi
3日間のデータ通信量は端末側ですぐに確認可能です

 東京・飯田橋にある編集部が入っているビルで速度計測アプリ「Speedtest.net Mobile Speed Test」(開発元:okla)を使って計測したところ、下り17.77〜33.84Mbps、上り14.77〜23.85Mbppをマーク。このあと何回が計測しましたが、下りは安定して20〜30Mbps程度は出ていました。ちなみに、自宅の光ファイバー回線(auひかり)は最大1Gbpsのベストエフォート型で、Wi-Fiルーター(IEEE802.11n対応)経由のデータ通信速度は下り上りとも40Mbps前後だったので、数字で見るとそれより少し遅いですが、実際にMacBookなどで使ってみても体感速度は遜色ないレベルで十分満足できます。

Pocket Wi-Fi
自宅の光回線と遜色ないレベルで使えます(千代田区で計測)

 次に3GBの速度制限がかかった状態でテスト。

Pocket Wi-Fi
3GB制限がかかった状態でベンチマーク

 下りは22.68〜33.06Mbps、上りは5.61〜7.96Mbpsというスコア。何度計測しても下りは30Mbps前後。あれ?もしかして、速度制限かかっていないかも。

Pocket Wi-Fi
速度制限がかかっているはずが、あんま変わりませんね(千代田区で計測)

 Pocket WiFiに表示されるデータ利用量の数値に誤差があるといえ、すでに4.91GB使っているので「3GB制限はかかっているはず」と信じ、時間をおいて再度計測。しかし、下りは27.07〜30.41Mbps、上りは6.15〜11.89Mbpsという高速なスコア。ここまでは飯田橋の編集部で計測しています。

Pocket Wi-Fi
速度制限後に再計測。やっぱ速いまんま(千代田区で計測)

 さらに場所(自宅のある練馬区)を変更して、回線が混んでいそうな休日の23時台に再びテストしたところ、下りは2.79〜3.62Mbps、上りは3.52〜27.15Mbpsという、納得できるスコアがようやく出ました。速度制限されているにもかかわらず上りは速すぎる気がしますが、下りで3Mbpsぐらい出ていれば動画視聴もまあ大丈夫ですね。YouTubeのHD画質(720p/30fps)のビットレートは5Mbpsなんでちょっと足りてませんが、少し待てばフツーに視聴できるレベルでした。

Pocket Wi-Fi
ようやく思いどおりの制限されたスピードに。でも遅かったのはこの時間帯だけでした(練馬区で計測)

 上の計測から2時間半後、日をまたいで3GBの速度制限が撤廃される4日目も計測してみました。速度制限がしっかり解除されてますね。

Pocket Wi-Fi
3日間の速度制限が撤廃されると元通りの速度に(練馬区で計測)

 最後に月上限の7GBを超過した場合にどうなるか検証してみました。3GBと同じレベルならかなり使えるのではと期待しましたが、そこはがっつり制限されました。下り速度は1Mbps以下となり、ワイモバイルが公表している128kbpsになっていると思われます。なぜか上り速度が微妙に速いままですけど。

Pocket Wi-Fi
月制限の7GBは超えるは動画視聴はもちろん、ウェブブラウズもストレス溜まりまくるほど遅く成ります(練馬区で計測)

 なお、Pocket WiFi 502HWはフルセグ/ワンセグのチューナーを内蔵しており、Wi-Fi経由でテレビ番組を楽しめます。ワンセグ/フルセグ利用時にはモバイルデータ通信は発生しないので、地デジの受信状態がよければ一般的なテレビと同様に視聴できます。

Pocket Wi-Fi

 ワイモバイルに問い合わせたところ、3GB制限後の通信速度がワタクシのように高速なままというユーザーもいるとのことでした。詳細は公表していないようですが、回線が混んでなければ速度制限はさほどかからず、混んでいればキッチリかかるという感じなのかも。よほどヘヴィに使わない限り7GB制限を超えることはないので、3GB制限が緩いとなればスマホ3台持ちのワタクシにとっては強い味方です。

●主なスペック
・連続通信時間(Wi-Fiテザリング):約10時間(キャリアアグリゲーション非適用時)
・バッテリー:3000mAh
・無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n/ac
・サイズ/重量(本体のみ):幅104×奥行き18.3×高さmm/約150g
・月額利用料金(端末の分割支払金含む、税込):3991円(さんねん=3年縛り契約、月上限7GB)、6151円(ベーシック=縛り契約なし、月上限7GB)
※「Pocket WiFiプラン2」のベーシック以外の場合、アドバンスドオプション(月額1818円)に加入すれば、7GBを超えても高速データ通信が可能

■関連サイト
Pocket WiFi 502HW

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