2015年11月24日17時00分

日本向けに設計!「Galaxy Active neo」のこだわりのポイントとは?

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 ドコモから発売されたサムスンの「Galaxy Active neo SC-01H」はMIL規格にも対応したタフなボディーが売りのスマホだ。だがハイエンドモデルをアクティブな製品に仕上げた昨年モデルの「GALAXY S5 ACTIVE SC-02G」とは違い、Galaxy Active neoはターゲットを「子供からお年寄りまで」とあらゆる層に広げたミドルレンジモデルだ。ドコモが発売するスマホの中でこれまで最強の落下強度を誇るというGalaxy Active neoの強さのヒミツ、そして開発の裏話をソウルのサムスン本社で開発者に直接聞いてみた。

日本向けに改良を加えたGalaxy Active neo

 サムスンのアクティブ系端末はフラッグシップモデルの「Galaxy S」の「Active」シリーズと、ミドルレンジの「Galaxy Xcover」シリーズの2つのラインが世界中で販売されている。日本では昨年Galaxy S5 ACTIVEがドコモから販売されたのは冒頭に書いた通り。今年はアメリカのAT&Tから「Galaxy S6 Active」も発売になっている。一方ミドルレンジモデルは「Galaxy Xcover 3」が今年春からヨーロッパなどで販売されている。

Galaxy Active neo
AT&Tから販売中のGalaxy S6 Active。サムスンは毎年アクティブモデルを投入している

 ドコモ向けとなるGalaxy Active neoは、グローバルモデルのGalaxy Xcover 3を日本向けとした製品だ。日本ではハイエンドモデルを中心に展開して来たサムスンだが、ミドルレンジのGalaxy Active neoはスペックを上回る魅力が詰まっているという。同製品のデザイン担当シニアデザイナーのハン・ウスン氏は「Galaxy Active neoはアウトドアやスポーツ中にスマホを使いたい人たちが手軽に購入できる製品として開発した」と言う。

 もちろん日本ではハイエンド製品を求める声が高い。だが、最近のハイエンドスマホは片手で持つにはギリギリともいえる本体サイズの大型化が進んでいる。それに対してGalaxy Active neoは「片手でも操作できるコンパクトなモデルを目指した」(ハン氏)と言うだけあって、幅広いユーザー層にマッチする製品に仕上がっている。しかもスペックは必要十分、実質3万円台という低価格で買えるメリットも大きい。

Galaxy Active neo
ミドルレンジながらMILスペック対応のGalaxy Active neo

 しかも、Galaxy Active neoは単純にグローバル向けのGalaxy Xcover 3を日本向けにファームを変更しただけのモデルでは無い。「実は日本ではグローバルとは異なる要求があった」と同モデルの機構開発担当シニアエンジニア、ベク・ウンソン氏は教えてくれた。

 SIMカードやバッテリーを交換しやすいように背面カバーを取り外せる構造にすると、落下時にはカバーが外れてしまうことがある。だが「グローバル市場ではSIMやバッテリーを交換しやすいように、カバーは開けやすい構造にしたほうが好まれる」(ペク氏)という。ところが「日本ではそれらの交換よりも、落とした時にカバーがはずれないという要求が高かった」(同氏)。

Galaxy Active neo
Galaxy Active neoの機構開発担当、ベク・ウンソン氏

 そのためGalaxy Active neoは日本市場向けに背面カバーの設計を一新。爪の形状を大きく変えることで、Galaxy Xcover 3よりもカバーがより強く本体にはまるようになった。Galaxy S5 Activeがフタが外れてしまう高さから落としても、Galaxy Active neoはカバーが外れない。「Active」、「Xcover」という防水防塵強化端末を長年開発してきたサムスンだけに「Activeという名前を付けた以上、日本のユーザーの期待を裏切ってはいけない」という思いが再設計を行なわせたのだろう。

Galaxy Active neo
Galaxy Xcover 3(左)の裏爪の形状をGalaxy Active neo(右)では一新

 スペックも春先に発表されたGalaxy Xcover 3から強化。チップセットはマーベルの「PXA1908」からクアルコムの「MSM8916」に、カメラは500万画素から800万画素に、メモリーも1.5GB、ストレージ8GBからメモリー2GB、ストレージ16GBへと強化されている。Xcover 3のスペックでは日本市場向けは微妙なところだが、Galaxy Active neoのスペックならば価格レンジを考えると十分妥当で、ターゲットユーザーも満足できるレベルと言えるだろう。

 日本向けには非接触ICもNFCからFeliCaへ変更、それにより本体サイズも微妙に変更を加えているという。そのため2つのモデルを比べてみると「パッと見はわからなくても、実は細かい部分でデザインは変えている」(ハン氏)とのことだ。なお、内部はチップセットを変更したことで、発熱対策強化のために空間設計も変更しているという。見ない部分もきっちりと日本向けに手が加えられているのである。

Galaxy Active neo
内部も大きく進化。Galaxy Active neo(右)のカモホワイトは日本限定色

 そして、Galaxy Xcover 3には無かったカラバリがGalaxy Active neoには加えられている。それがホワイトを基調とした迷彩カラーのカモホワイトモデルだ。アクティブ系の端末といえば緑や暗色系の迷彩カラーの採用が多い。だが、最近は迷彩色を取り入れたファッションも増えており、タウンユースで使う若い世代も増えている。「最新の流行でもあり、しかもアクティブなイメージを感じられるカモホワイトを日本の消費者に使ってほしい」(ハン氏)ことから、日本だけのカラバリとしてこの色が採用されたとのこと。

 なお、迷彩パターンをよく見るとデジタルパターンとなっており、これは今年のGalaxy S6 Activeから取り入れたものとのこと。ハン氏が強調したのは「Galaxy Active neoは生活の中で自然に使えるタフなスマホ」。スポーツやアウトドアでの利用だけではなく、街中で普段使いができそうなルックスに仕上がっているのはこのあたりにも秘密がありそうだ。

Galaxy Active neo
アクティブ系の利用だけではなく、スーツやカジュアルなどあらゆるファッションに似合う

MILスペック対応で魅力も利用シーンも大きく広がる

 海外ではGalaxy Xcover 3は幅広いユーザー層から愛されているそうだ。比較的価格が安いにもかかわらず、MILスペックを備えた強靭さから気兼ねなく使えるからだろう。「運送業などのビジネスユースとしても使える製品だろうし、海外では自分の子供にXcover 3を与えるケースもある」(ハン氏)とのことで、確かにスマホをラフに扱うユーザーにもうってつけの製品だ。「ファッション性も高いので、男性だけではなく女性にもぜひ使ってほしい」(同氏)。カモホワイトはほかのスマホには無いデザインでもあり、人とはちょっと違う製品を使いたい層にも受けそうだ。

Galaxy Active neo
製品デザイン担当のハン・ウスン氏

 ところで落としてもカバーが外れないようにするならば、最初からカバーレスの設計にしたほうが優位にも思える。この点に関してはペク氏によると「Galaxy Xcover 3とGalaxy Active neoは、まず前提条件としてカバーが外せる端末という企画で製品化が決まった」とのこと。ミドルレンジモデルであることから、たとえば電池が経たってきた時に自分で交換できるほうが優位性がある、ということなのかもしれない。「それに一体型の本体にした場合は、それはそれで設計の苦労も多い」(同氏)とのことで、一概にどちらが防水性に対して強く、設計もしやすいとは言えないようだ。

Galaxy Active neo
見た目やスペック以上の実力を秘めている

 さて、MIL規格への対応はコストをかけられるハイエンドモデルとは違い、ミドルレンジモデルではなかなか珍しいもの。MILスペックを通すためには「数えきれないほどのテストを繰り返し、そのために多くのテスト機をダメにしてきた」(ペク氏)という。しかも、MILスペックの規格値は「製品として備える数値であり、実際の製品はそれ以上の数値を持っていなければテストを合格できない」(同氏)のだ。たとえば、落下テストはMILスペックよりも高い位置から行ない、落下させる床の材質も端末に不利なより固いものなどを使っている。

 中でも大変だったのは「本体を凍らせるアイシングテスト。凍結を何度も繰り返すことでカバーの爪周りにも圧力が多く加わるため強度をクリアすることが大変だった」(同氏)とのこと。「もちろん冷凍と解凍を繰り返して、そのたびにきちんとタッチパネルが動作し本体が正常に動くことが求められる」(同氏)とのことで、MILスペックをクリアするためには過酷なテストが数多く行なわれていたのだ。

 また、Galaxy Active neoは日本向けの製品であることもあり、ほかの製品以上に品質管理を厳密に行っているとのこと。「製品の耐久テストも一から行ない、試験回数もほかの製品より増やすことで品質を高めている」(ペク氏)。

Galaxy Active neo
日本のユーザーのことを考えて設計したと語る両氏

 サムスンはどちらかと言えば技術優先で製品を開発してきたメーカーと言える。だが、スペックがいいから製品に魅力があるとは限らない。「自社の技術を製品デザインにどのように反映、提示できるか。弊社のデザインチームは常にそれを考えたモノづくりを行っている」とハン氏は語ってくれた。Galaxy Active neoは日常の中にアクティブな生活を求める人だけではなく、カバーや保護フィルムを張らず、ラフに扱えるスマホを求めるユーザーに適した製品と言えるだろう。ハイエンド端末を持っているユーザの2台目需要にも向いたスマホとも言えそうだ。

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