2015年11月16日15時00分

ノキアは滅びぬ、何度でもよみがえるさ!

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計画や戦略があったわけではない

 ノキアテクノロジーズPaul Melin氏によれば、OZOを開発したきっかけは「事業計画があったわけではなく、経営戦略があったわけでもない」。わずか数人のエンジニアが思いついたアイデアからはじまったものだという。

 着目したのは、VRのリアルさだ。映像の品質が上がれば、誰かがそこにいるように感じさせられるし(遠隔存在)、長時間録画ができるようになれば、VRコンテンツの用途や種類も現在よりぐっと広がっていくはずだと考えた。

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ノキアテクノロジーズPaul Melin氏。VRバリューチェーン最上流に立ち、ライセンスと提携で収益化するのが目的という

 彼らは自分たちの狙いについて「VRディスプレイを作るわけでもなければ、VRコンテンツを集めるわけでもない」。アップルやグーグルとは逆の発想だ。

 スマートフォンでたとえるなら、iPhoneそのものをつくるわけでもなければ、App Storeをつくるわけでもない。コンテンツの制作環境を整えることで、コンテンツの制作から消費にいたるまでの「最上流」に立とうというわけだ。

 VRはニッチではなく、マス市場になる。なぜなら、スマートフォンが普及したいますでに視聴環境は整っているからだ。彼はそう強く断言した。

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同じくOZO開発チームのGuido Voltolina氏(左)、Vesa Rantanen氏(右)。めざしたのは「小さく、シンプルで、普及しやすい」VRカメラだったそうだ

 開発の主眼はバリューチェーンの上流に入りこみ、VRの裾野を広げること。より多くのコンテンツ制作者にカメラを使ってもらわなければならない。そのためカメラは「小さく、シンプルで、普及しやすい」という3点に注力したそうだ。

 SDカードを使わず、SDIケーブル1本あれば使える。その場で映像を見ながら撮影できるようリアルタイムレンダリングの仕組みを入れつつ、マイクにはファンなどの風切り音が入らないよう工夫をした。

 ちなみにサイズは人間の頭蓋骨、カメラの間隔は人間の目をイメージしたというプロトタイプは開発者たちに「ブレイン」(脳)と呼ばれていたらしい。

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後部にあるのはバッテリー。サイズは人間の頭蓋骨、レンズの間隔は人間の目をイメージしたそうだ
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8つのカメラでとらえた映像をリアルタイムレンダリング、ディスプレイで見ながら撮影できるのが特徴

 いかにも開発者らしく、熱っぽく語っていたステージは印象的だった。モノづくりのノキア、というイメージがよく似合う。

 そう、ノキアも携帯電話を失ったことは決して絶望的ではない。むしろノキアは時代が変わるたびにがらりと業態を変えることで生き残ってきた。

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