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ニコニコ町会議 in 大阪府 大阪市 水都大阪 ミナ!キタ!フェスティバル2015

“ラスボス”小林幸子の美声に全ニコ厨が熱狂 ニコニコ町会議2015大阪ほぼ完全レポ

2015年11月13日 17時00分更新

雨の中、大阪・湊町リバープレイスに2万人を集めた町会議大阪の盛り上がりをお届けしよう

 2015年7月18日に岩手県平泉からスタートして全国9ヵ所を回ってきたniconicoの全国ツアーイベント“ニコニコ町会議”。11月8日には、10会場目となる“ニコニコ町会議 in 大阪府 大阪市 水都大阪 ミナ!キタ!フェスティバル2015”を実施して、5ヵ月にわたるツアーのファイナルを迎えた。

 大阪での町会議開催は、2013年、2014年に続き3度目。そして、例年、天気に恵まれていなかったのだが、今年も3年連続であいにくの雨となってしまった。併催する“水都大阪 ミナ!キタ!フェスティバル”が水都をアピールするだけあって、やっぱり水はつきもの!? 環境的には過酷だったが、そんな逆境をものともしない盛り上がりを見せたので、早速レポートしていこう!

雨なのにステージ前はこの混雑! 屋外でのイベントなので、来場者の多くは傘を持ったり雨ガッパを着ての参加となった


西川きよし、村上ショージらも出演した豪華OP

 イベントの冒頭では、一昨年も実施したパレード“中曽根OFF”がオープニングセレモニーに先立ち開催された。“少し楽しくなる動画”(HALFBYの楽曲「RODEO MACHINE」のPV)を元に、ユーザーが再現した動画“中曽根OFF”がオリジナルで、さらにそれをリアルの場で再現することとなる。

場所は道頓堀の両脇に伸びる“とんぼりリバーウォーク”で、グリコの看板があることで有名な“戎橋”(えびすばし)のあたりを先頭に、船と徒歩で会場に向かって練り歩いた。途中、寿司のオブジェが川を流れてくる(!)というカオスな場面も

船には、吉本興業の芸人、西川きよし師匠や藤崎マーケットの二人のほか、niconicoの人気ユーザー、ドグマ風見さんやコジマ店員さん、あぷりこっと*さんの6人が乗船。見物客や生中継のユーザーに手を振って声援に応えていた

沿道に待ってたユーザーがお約束の屈伸をしながら手を振ったり、ラブホテルのまどから顔を出したりと、あたり一帯が“少し楽しい”雰囲気に!

 

同じ道頓堀では、さらに今回、コジマ店員さん、セピアさんの2人と参加者が船に乗りながらゲーム実況を行なう“町ゲームクルーズ”も実施した


というわけでオープニングセレモニー。MCは百花 繚乱さん、みるきぃぬさん、ニワンゴ社長の杉本さんといういつもの3人

大阪で町会議を開催して欲しいと希望の声を上げた招致ユーザー、三日月さんは「3年連続できてくれて嬉しいです」と喜びを伝え、ファンだという赤飯さんと固い握手を交わす

 水と光のまちづくり推進会議、水都大阪オーソリティ長の岡本さんも登壇。「水の都大阪、回転寿司が始まったということもあり、ローリング寿司ということで寿司を浮かして遊んでいます。それが大阪らしいところ。ここから船に乗ったら大阪城も大阪ドームも、USJにも船でいける。そういう町なのでぜひ楽しんでいただきたいと思う」と来場者に語りかけていた。

岡本さんは、「歌い手の松下さん、花たんさんに来てほしい」と“ニコ厨”な発言をして、百花 繚乱さんらを驚かせていた

 先ほど船に載っていた西川きよし師匠は、開口一番「明けましておめでとうございます」とボケると、MCの百花 繚乱さんに「早い早い早い!」と突っ込まれていた。

持ちネタである「小さなことからコツコツと」を会場と一緒に唱和

恒例のくす玉割りでは、ファイナルということで豪華な特別仕様に。Mr.Dこと、村上ショージさんが正装で登場し話し始め、いつもの「ドゥーーーン!」で決めるかと思いきや……

「せーの、何をいう〜」とフェイント。釣られて誰かが引っ張ってしまって、くす玉が割れてしまうハプニングが起こる

「私二時間前に入って何の打ち合わせですか!」とツッコむ村上さん。仕切り直して「ドゥーーーン!」の一声をいただき、町会議大阪、スタートです!


ラスボスが歌う『吉原ラメント』に感動!

新喜劇が目の前で!

 大阪ならではだったのが、お茶の間でお馴染みの吉本新喜劇とニコニコがコラボしたスペシャルな舞台だろう。niconicoの有名ユーザーも出演した普段とは一風変わったアレンジで、来場者からの笑い声が絶えなかった。

内場勝則さんを始め、お馴染みの新喜劇メンバーがドタバタのコメディーを繰り広げる

末成由美さんが登場し「ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃーい」とお約束のあと、“UFO”のような髪を一時外すというまさかの展開には会場が大ウケ

絵師のせらみかるさんが扮する刑事は、逃亡する犯人の似顔絵を披露。アップすぎて鼻だけの絵や池乃めだかさんの似顔絵だったりと、わかりやすいボケを連発していた。似顔絵として描かれたカマキリにそっくりの中條健一さんが刃物を持った犯人として登場

シリアスなシーンに突如、歌い手のぽこたさんが登場し、『愛憎ジレンマ』を熱唱して舞台袖に戻っていく。内場さんからは「何しに来たんだ」と、生放送のコメントからは「新喜劇(カオス)」とつっこまれていた

 “町降臨してみた”枠では、もはやniconicoのイベントに欠かすことができない存在となった“ラスボス”こと小林幸子さんが登場。美しい着物姿で、まずは1曲目の『さちさちにしてあげる』を歌い上げる。

会場のユーザーの声援、コメントの弾幕がステージに花を添える

MCでは「すごいパワーで嬉しいです。先日の超パーティーにも出演させていただいたカタツムリの『つむこ』は今日は連れてきていないけど」と語って、会場の笑いを取っていた

 さらに生で歌うのは初めてだという『吉原ラメント』をさすがの歌声で披露した。間奏では和服姿で拳を振り上げる力強い姿も見られた。歌い終わると歌声に鳥肌が立ったと話す踊り手のりりりさんとステージ上で抱き合う。

 ラスボスに加えて“町降臨してみた”枠で、シンガーソングライターの奥華子さんも出演。「すごい盛り上がりですね、盛り上がりマックスですね。負けじと頑張りたいと思います。」とステージに登っての感想を話し、「失恋ソングですけど、盛り上がってくれますか?」と会場に問いかけると、「イエー」と大きな歓声が上がる。

1曲目は7月にリリースしたばかりの『楔 -くさび-』を熱唱

続いて、2013年にニコニコ町会議のエンディング曲として使われた映画『時をかける少女』の主題歌の『ガーネット』を歌い上げる。会場中に響き渡る美声と切ない歌詞に、“涙腺崩壊”した方も多いはず


「samさん、本当にありがとう」

 エンディングでは、運営の杉本さんから、今回の来場者は2013年、2014年と同じく3年続けて2万人であったと発表。さらにネット来場者28万人だったと明かされた。「エンディングの間に親戚に亜カウントをとってもらって100万人を目指そう」と百花 繚乱さんがジョークを飛ばして笑いを取る。

 一方で、百花 繚乱さんは、今年8月に広島の町会議に出演し、9月24日に31歳の若さで死去したボーカロイドP“samfree”さんについても涙ながらに言及。

「4年目にして、初めて地元の広島で開催することができました。そこで、友達に会えたりとか、家族が来てくれたりとか……。1個悔しいこと言っていいですか? 地元で一緒に盛り上げてくれたsamさん、本当にありがとう。あんたの意思継いで、盛り上げたから!!」と、胸の思いをぶつけていた。

samfreeさん、素晴らしい楽曲を本当にありがとう(写真は町会議広島のもの)

百花 繚乱さんの思いは、きっと天国にまで届いてます

最後にラスボスが再び降臨。衣装をドレスにチェンジして、アップビートな『脳漿炸裂バーサン』を歌い上げる

あまりに早口ソングなため「どこ歌ってるのかわかんなくなっちゃった」と話す場面もあったが、出演者、来場したユーザーともに大盛り上がりでフィナーレを迎えた

最後は百花 繚乱さんの「ニコニコ」という掛け声に、全員で「町会議ー!」と返して大団円を迎えた

2015年の町会議エンディング曲となるGalileo Galilei 『青い栞』をバックに、全10会場のスライドショーが流れる。その場の全員が静かに見入っていた

 町会議も4年目で、今回で40会場をまわったという。ほぼ全会場を取材してきた筆者が断言できるのは、非常に熱量の高いイベントだということ。そして単純にお客さんとして遊びに行くのではなく、誰もがステージに上がれるチャンスがあって、全国に自分の才能を知らしめることができる参加型というのが特別で楽しい。

 幕張メッセを貸し切る広大な“ニコニコ超会議”とは異なり、町会議は少し歩けば会場を回れるぐらいにniconicoのエッセンスが凝縮された空間だ。そして地方に住んでいてなかなか関東近県に出てこられないニコ厨が、初めてniconicoにリアルで触れた喜びがびんびん伝わってくる場でもある。

 奥華子さんの『ガーネット』ではないが、「特別で 大切でまたこの季節が めぐってく」というのが、町会議を端的に表したフレーズだ。2016年は、日本のどの場所で興奮と感動を巻き起こしてくれるのか。来年、ぜひ現地でお会いしましょう。

niconicoのイベントは年中やっております。次は2016年1月30日、31日の“闘会議2016”ですかね? ぜひリアルで熱気を 体感してください

(次ページよりフォトレポートをお届け!)

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