週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

カールツァイスBatis 2/25と振り返る美しい夏の思い出

2015年08月31日 19時00分更新

 カールツァイス『Batis 2/25』。フルサイズEマウントに対応する広角単焦点で、すでに販売開始されているものだ。価格はカールツァイスとしては安く、実勢価格は14万円前後にある。1本くらい持ってきたい広角単焦点としてはオススメしやすい部類であり、お盆からお借りしてウロウロしてみた。開放から写りがよく、歪みと収差も皆無なので、とてもオススメ。25mmをどう思うかで検討するレベルだろうか。

カーツァイスBatis 2/25
カールツァイスBatis 2/25とソニーα7RⅡでテスト。Batis 2/25の重量は335gで、α7Ⅱやα7RⅡだけでなく、α7の場合でも重量バランスはイイ感じ。軽量でハイパフォーマンスなシステムは維持される。なんていうか、旅行のお供にちょうどいい。
カーツァイスBatis 2/25
Batis 1.8/85と同じく、有機ELのディスプレーを備える。DMFかMF時のみ動作し、撮影距離と被写界深度が表示される。写真ではフィート表示だが、メートル表示にも対応する。

 さて、25mmは人が意識的に広範囲を見たときと同じとされる28mmよりも広い世界を写すことになる。それもあって、まず風景撮影用と考えるのが妥当だ。また建築物を狙う場合も巨大さを生み出しやすい。反面、ポートレート用として考えた場合は、人のアップよりは風景に入れ込む形が主な出番になるだろう。といっても、このあたりは趣味の世界なので自分にマッチングするのかどうかの世界だ。

 もうひとつ、接写性能を見てみると、20cmまで寄ることができ、テーブルフォトにも耐えるため、旅先に持っていくレンズに迷った場合、意外と柔軟性の高いものだとも感じる人もいるだろう。筆者がそうだ。すっかりα7で重いレンズと重いボディがイヤな民族になってしまったので、これだけでいい気分である。

カーツァイスBatis 2/25
風景写真がいいかしらと秩父にまでブラブラといったところ、なにやら撮影をしていた柳瀬美月さんに現地交渉するなど。
カーツァイスBatis 2/25
1/250、F5.6、ISO800で撮影。
カーツァイスBatis 2/25
柳瀬美月さんと一緒にいたもあさんにも現地交渉をするスタイルをキープ。1/250、F3.5、ISO200。
カーツァイスBatis 2/25
F4あたりの描写が好み。α7RⅡはアンダーめのときにぬめっとしやすいので、相性いいかも。研究施設で純度100%の銅とか電磁石とか検出機器とか撮影したいなぁ……。1/1000、-0.7EV、F4、ISO640。
カーツァイスBatis 2/25
バストアップの場合、相当寄らないといけないのだが、狭いイベントでの撮影用にもいいかも。F2.2からイイ感じ。1/250、F2.2、ISO1600。
カーツァイスBatis 2/25
同じ距離でのバストアップ。ちょっと懐かしい感じの描写のような。1/250、F2.2、ISO1600。
カーツァイスBatis 2/25
こういったシチュエーションでもサクッと撮影できるお手軽さも。写真家先生おふたりとJD。1/60、+0.7EV、F2.8、ISO5000。
カーツァイスBatis 2/25
人物だと乗り物とセットだと出番が増えそうな気が。1/40、F2.2、ISO6400。
カーツァイスBatis 2/25
また開放域に近い場合、人を軽く浮かばせる感じにしやすいので、やはり風景とセットでポートレートしたいときにもいい。1/1600、F2.2、ISO100。

 というように、人物とのセットでの風景写真を作例としてみた。担当編集氏が「女の子よろ!」といったためだが、個人的には構造物用に対してのチェックが気になっている。よって以下は趣味の写真である。

カーツァイスBatis 2/25
まず通路。手持ちで水平をちょい崩して不安げな感じがちょうどいい。1/60、F3.5、ISO12800。
カーツァイスBatis 2/25
連続した建築物を撮りたいときはやはり広角だと安心できる。8秒、F7.1、ISO200。
カーツァイスBatis 2/25
広角になるほど端の歪みを気になるが、Batis 2/25の場合はそのあたりほとんど気にしなくていい。1.3秒、F6.3、ISO800。
カーツァイスBatis 2/25
町中を撮影したり、観光スポット撮影用にもイイ感じ。1/2、F2.2、ISO800。
カーツァイスBatis 2/25
お散歩途中に気になった建築物の撮影状態だが、手持ちでも手ぶれ補正機構内蔵なので気軽に行ける。1/60、F2.8、ISO3200。
カーツァイスBatis 2/25
すごい贅沢をいうと、絞り羽8枚バージョンもほしい(光芒的な意味で)。30秒、F11、ISO1600。
カーツァイスBatis 2/25
そういえば、ご飯写真については20cmまで寄れることもあって意外とアリ。やはりちょっとしたお出かけにも耐えるんじゃあないだろうか。1/100、F3.5、ISO1600。
カーツァイスBatis 2/25
うらやまダム。到着した時間には階段が閉まっていたのが残念だったが、かわいい階段でたまらない。あと思い出したようにF2で撮影してみたが、とくに問題らしい問題を感じない描写。1/125、F2、ISO1000。

 といった感じにBatis 2/25で夏休みをブラブラっとしてみたが、シーンを選ばず使えるといった印象を強くうけた。上記しているが開放域からしっかりした描写をするため、F2~F2.8付近で固定していてもいいし、F5.6あたりのカリっとした描写を楽しむのもいい。

 9月になり、秋の紅葉シーズンも視野に入ってくるシーズンとなるが、オールシーズンでかつ小物もOKな性能なので、コストパフォーマンスは高く、出番も多いレンズだといえる。35mmも出してくれないかしら!

カーツァイスBatis 2/25
この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう