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360度全天球画像に3Dオブジェクトを設置 夢広がるリコーTHETAのアプリコンテスト開催

2015年08月22日 10時00分更新

 360度全天球画像が撮影できる『RICOH THETA』の開発者コンテスト“RICOH THETAデベロッパーズコンテスト”の授賞式が2015年8月20日に東京の日本科学未来館で行なわれた。RICOH THETAを使ったアプリケーション、ハードウェアを競うもので、世界15の国と地域から72作品が集まり、その中から受賞した12作品が表彰された。

RICOH THETAデベロッパーズコンテスト

 RICOH THETAはAPIと開発者キットSDKを公開しており、360度全天球画像の撮影をより楽しめる、さまざまな拡張性アプリを作成できる。今回の開発者コンテストでは、大賞のほかにアプリケーション・API部門、アプリケーション・ユーティリティ部門、ガジェット部門の賞が用意されていたが、あまりにもおもしろい作品が多く、RICOH THETA賞、審査員特別賞が追加されたほど。受賞した作品は、すぐにでも商用化できるのではと思わせるものが多かったのが印象的だ。

RICOH THETAデベロッパーズコンテスト

 大賞に選ばれたのはドイツから参加したbitstarsの『Holobuilder』、撮影した全天球画像の空間上に3Dオブジェクトを追加できるウェブアプリだ。文字や飛行機などを、画像の中に配置できる。メッセージ付きの全天球画像を人に贈れる、360度全天球画像をより楽しくしてくれるアプリケーションだ。

RICOH THETAデベロッパーズコンテスト

 すぐにでも使いたいと思ってしまった作品が、アプリケーションAPI部門を受賞したaiminoの『360HDR』だ。HDRとは露出を変えつつ複数枚の写真を撮影して組み合わせることで、白飛びや黒つぶれなど明るさの違う部分でも最適な撮影画像になるというもので、スマートフォンにも機能が搭載されている。360HDRはそれをRICOH THETAでやってしまうというもの、360度全天球画像はより明暗の差が大きい部分が多いため、通常の写真よりも効果が大きい。

RICOH THETAデベロッパーズコンテスト

 MIROの『ポータブルパノラマプレイヤー』は、専用ビューアーが必要ないブラウザー上で動く、パノラマ写真が見られるプレーヤーだ。人に360度全天球画像を送るときに、相手側は見るために専用プレーヤーのインストールが必要など少しハードルが高い。写真とプレーヤーをセットにしてひとつのファイルとして相手に渡すことで、受け取った側はファイルを開くと専用プレーヤーなしに、ブラウザーが開き、360度全天球画像をお手軽に楽しめるというもの。

RICOH THETAデベロッパーズコンテスト

 そのほかエンタメ色の強いものから、照明と冷却材をセットに船の暗いエンジン内を撮影できる専用ガジェット『スマートエンジンカメラ きらりNINJA』や、360度全天球画像をもとに寸法計測ができるアプリ『3Dパノラマ画像計測システム PanoMeasure2』などユニークな作品が多かった。

●大賞
『Holobuilder - a web-based virtual reality creator using 360° Theta photos』(bitstars)
●アプリケーション・API部門賞
『360HDR』(aimino)
●アプリケーション・ユーティリティ部門賞
『3Dパノラマ画像計測システム PanoMeasure2』(株式会社ズームスケープ、株式会社インベステム)
●ガジェット部門賞
『Ambisonics360 マイクロフォン』(Qos_mic)
●RICOH THETA賞
『Theta GPS』(Cornelia and Harald Meyer)
『CliPETA』(石村 司)
『360 Coffee Shop』(360 Coffee Shop)
『ポータブルパノラマプレイヤー』(MIRO)
『スマートエンジンカメラ きらりNINJA』(日本郵船株式会社、株式会社MTI、ダイトエレクトロン株式会社)
●審査員特別賞
『Journey360 タオソフトウェア』(チームサンディ)
『THETA PACKAGE HMD』(itachin)
『なかよしボックス』(ParkCaravan実行委員会)

■関連サイト
RICOH THETAデベロッパーズコンテスト

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