2015年08月14日07時00分

コミケ待機中の紳士に贈る、レイヤー様をLightroomできれいに現像するテク

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 RAW現像ソフトとして人気のあるLightroom CCは、Photoshop CCなどでお馴染みのAdobe製品だ。画像処理をして出力できるほか、画像管理アプリとしてもけっこう扱いやすいものだ。なおLightroom CCは30日間の試用ができるほか、月額980円でLightroom CCとPhotoshop CCを使用できるプランもある。

 以下では、基本的な流れとして現像のプロセスを紹介している。やり方の自由度は高いので、慣れてきたら、自分流を見つけてみるのもいいし、自分のツボを追求してみてもいい。

LightroomMagic
左が補正前、左が補正後。こういった軽い処理だけでなく、ガラっと雰囲気を変えてしまえるのもRAWファイルとLightroomの魅力だ。

 そうは言っても「“RAW”ってなんだ?」という人もいるハズ。おさらいしておくと、デジタルカメラで撮影をした場合、イメージセンサーに記録された情報はRAWとして一時的に書き出され、次にJPEGに変換されて保存される。この変換部分をPC側で処理をするのがRAW現像だ。

 メリットは、生のデータになるためJPEGよりも補正の幅が広いことにある。RAWデータなら、人がうっすら写っているような白く飛んだ写真であっても、階調が多く残っているので、それなりに復旧させたりできる。また画像加工とは異なり、非破壊式で処理できるため、納得いくまでパラメーターを調整できるのも魅力だといえるだろう。そのため、光線状況や環境的にもキツい夏コミなどでは、フツーに取っておいて後から調整のほうが肉体的にも精神的にも平和だ。

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サンプル写真は、ワンフェス2015夏で取材したぽぷりさんのデータにした。コミケのコスプレエリアの多くと似た環境光でもあるためだ。ちなみに、ぽぷりさんは3日目J-11bとのこと。みんな行くように。
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カメラ側の設定としては、画質の設定からアクセスできるボディが多く、RAWやRAW+JPEGが並んでいるハズだ。またコンパクトデジタルカメラも、近年ではRAWに対応している。写真はα7のもの。ちなみにRAWのみの場合、内部でJPEG変換をしないため、バッテリー持ちがよくなるメリットもある。

 ホワイトバランスや露出、各種レベルの調整が主になる。コスプレ写真は流行の撮り方があるものの、基本的には2.5次元くさいものが主流だ。ただコミケのコスプレエリアの多くは撮影するとしてはタフな環境なので、作品的に撮るというよりは、記念撮影でいいだろう。そういったことからすると、処理もそちらに寄らせてみると、RAW現像の流れを覚えていきやすい。

 まずLightroomのインターフェースは、各種パラメーターを上から順に作業していく前提になっている。ただ項目数は多いため、最初はホワイトバランスや露出補正、コントラスト、彩度などから調整していくといい。

 日本人は黄色人種なので、どうしても肌が黄色くなってしまう。その部分の処理は以下で触れているが、まずは“お肌白めでふんわりした雰囲気にする”のがいい。慣れてきたら、キャラクターに合わせてパリっとさせてみたり、趣味に突っ走ってみたりするといいだろう。ただ元の色をベースに仕上げる場合は、以下のプロセスとは異なるので、ひとつのやり方ができたら、あれこれ試すに限る。

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ぽぷりさんは、呂500ちゃんのコスプレだった。呂500ちゃんといえば、絶対的天使であるのでふんわりした雰囲気が望ましいと勝手に判断して進める。まずホワイトバランスはAWBで撮影したが、5050から4813付近まで下げて、感覚的にちょっと青くする。次に色かぶり補正を+15に倒して、肌の黄色をとりあえず抜く。注意点としては、ぽぷりさんの肌色ベースの話なので、被写体に応じて微調整は必要になること。なお、この処理はワンフェス2015夏の記事でも軽めで行なっている。
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次に階調の項目。露光量はデジタルカメラでいうと露出補正になる。これは元データの明るさ次第だが、ここでは+0.45、コントラストについては、衣装次第。コスプレの場合、コントラストが明瞭であるほうが分かりやすいため、基本的にプラス……といいたいのだが、この場合はあえてコントラスト-25にしている。なぜかというと「外観」での設定に答えがある。
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階調の項目にあるハイライトやシャドウ、白レベル、黒レベルは弄ってもいいが、慣れるまで放置したほうがいいものだが、夏場っぽい雰囲気にするため、ハイライト+10、シャドウ-10、白レベル+5、黒レベル-10とした。ポイントとしては髪飾りあたりに太陽光が直撃しているので、それを盛っているところ。夏の日差しだし。このパラメーターは変化がわかりやすいようで、わかりにくいので、まず極端に変更してみて、どう変化するかを覚えるといい。
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“外観”の項目で、まず“自然な彩度”を+30に上げた。先にコントラストを下げたぶん、自然な彩度を上げると落ち着きやすいことが多いからだ。無視していいのは“彩度”。単純に変化がピーキーで、ポートレートでは扱いにくいから。そして“明瞭度”だが、これはマイナスにするとふんわりし、プラスにするとパッキパキになるというのがLightroomの仕様で、女の子の場合、マイナスにすると、ふんわり感が加速するのでとてもお手軽なのだが、明瞭度をマイナスにしたら負けだなと思っているシーズンなので、ここでは+10。
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Lightroomの明瞭度は、輪廓までふんわりしてしまう仕様なので、あからさまにLightroomで明瞭度-15くらいしましたねとわかってしまうからだ。写真は試しに明瞭度-30にしてみたもの。後述しているが、引きの場合は明瞭度を少し下げたあと、しっかりとシャープネスの値を決めると、落ち着きやすくはなる。
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“トーンカーブ”。主に微調整で個人的には感覚的なものとして扱っている。ハイライトが飛びすぎかなぁとおもったら下げるくらいでいいだろうか。もしくはシャドウをちょっと持ち上げたいなど、微調整目的として考えると、仕様を把握しやすいハズだ。また人によっては真っ先にトーンカーブという人もいる。値は、ハイライト-5、ライト+3、ダーク0、シャドウ-17。
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“輝度”を弄る。特定色域のみを調整するもので、色相と彩度、輝度、すべての4種から選べる。筆者が主に使用するのは輝度と彩度。まずこれまでの処理の過程で、リップの色合いが明るく淡くなりすぎなのでレッド-8。次にオレンジで肌色を明るくするべく+8、先に肌色から黄色を抜いてみたが、何か違和感があったのと、金髪をもうちょっとプラチナブロンドにしたかったのでイエローを+10にした。何気に、このパラメーターは把握しにくいので、時間のあるときにそれぞれ動かしてみて、変化を知ったほうがいいだろう。そして、ブルーを-44にして、彩度のタブに切り替え。
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これまでの流れを見てきて、スク水の色に違和感を感じていたのであれば、力強く握手できる同志だ。そうちょっとスク水の濃紺ではない感じがする。そのため輝度側でブルーを-44にし、彩度側でブルー+40、アクア+2で分かりやすい感じに落ち着かせてみた。ワオ……ゼン……。白い肌とプラチナブロンドと濃紺のスク水による神聖なアトモスフィアが生まれたではないか。(編注・延々と忍殺語でスク水について語っていたので、割愛しました)
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“ディティール”の項目では、シャープの値を変更してみた。適用量32、半径0.7に変更。この部分はPhotoshop側でアンシャープマスクでいいこともあるので、その都度、検討しよう。

 色については、ディスプレーによる環境依存の激しい部類なので、カラーキャリブレーターがないのであれば、PCでの色を信用するよりは、スマホでチェックしてみて微調整がオススメ。とくにiPhoneユーザーの割合が高いため、iPhoneでの発色を意識するといい(なるべくiPhone 5s以降で)。Androidであれば、近年のものであれば発色はまともなので注意する必要はないが、Xperiaの場合、高画質モードとしてX-Reality for mobileがデフォルトでオンになっている。これはプリチェックする際に邪魔でしかないので、オフにしておくといい。そのほかのスマホでも似た機能は多いので、やはり確認しておくといいだろう。X-Reality for mobileは動画のみ、画像のみといった設定が可能になるといいのだが……。

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“かすみの除去”。Lightroom CCの新機能になるが、ここではとっても気持ち霞ませるために-1にしている。ちょっとふんわりするというか、-1~-3くらいすると落ち着きやすい。“かすみの除去”については以前にも記事で触れているので、そちらを参考にしてほしい。ここでの処理は気分的なものだ。これで処理は終わり。

 現像は何度でもリトライできるほか、作業中にわからなくなることが多々あるので、休み休みがいいが、時間を置くと賢者モードになりすぎることもあるので、勢いで処理してしまったほうがいいこともある。要はバランスなのだが、もしSNSにアップロードするとした場合、コスプレイヤーさんから見て、変ではないかなぁと考えてみると着地点が見つかりやすい。やったー撮ったー!だけでアップロードしていることをよく見かけるが、けっこうキツいものもあり(とくに表情)、逆にダウンイメージなこともある。これは処理だけでなく、写真のセレクトにも言えることだ。

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iPhoneとXperia Z4で色合いをチェックして完了。今回は数値をわかりやすく大きめにしたが、もう少し大人しくしたほうがいいかも。気分次第ではあるが。
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実は引きの場合、明瞭度をかなり下げても違和感は生まれない。ただしぼんやりしがちなので、シャープネスの項目を弄ってみるか、現像後にPhotoshopで段階的に数値を変更しつつ、アンシャープマスクをかけるのもアリ。筆者は後者のほうが好き。長辺1280pixelまでは、パッとわかりにくい感じになるハズ。(掲載サイズは長辺900pixelなのだが)

 補足して、現像のプロセスで使用した写真の撮影に関していくつか。フラッシュを用意しているのであれば、逆光か逆光に近い状態で、フラッシュ側の設定はハイスピードシンクロにして、TTL+1.0~1.5が無難だろうか。天候次第ではあるのだが……テストショットで微調整する感じで攻めよう。曇りである場合は、空に天然のレフがあるので、あえてフラッシュを使用せず、露出補正を+にして撮ってみるだけでもいい。

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慣れてきたらマスクで特定部分だけ補正してみるのもいいだろう。上記の場合だと、髪飾りがハレーションで真っ白だったので、作るの大変だったのかしらと思いつつ、可能な限り色を戻している。

 掲載している写真の場合で見てみると、シャッター速度1/1250、f2.2、ISO200で1ショット目を行ない、プレビューをチェックしてから、状況に応じてシャッター速度を変更していた。ワンフェス2015夏は晴天だったので、コミケが晴天であれば参考になるだろう。またフラッシュがないのであれば、背景は白むが露出補正を+1.5EVなどもりっと上げてみたり、測光の設定をデフォルトのマルチ測光から中央重点にし、まず顔か肌色の部分でシャッターを半押しホールドしてから、フレーミングに入るのもいい。

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使用している写真は、シンプルな構成で撮影している。
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測光はマルチ(平均)、中央重点、スポットの3種類であることが多い。マルチはファインダー全体、中央重点はファインダー中央あたり、スポットは画面中央のごく僅かな部分で、色を取る。カメラの設定が不安であれば、中央重点にして、自分の手のひらを撮影してみると、設定調整のヒントになるだろう。黄色人種の肌色は、反射率18%に近いからだ。

 さて、ここまで割と固めの長々と話をしてきた。すでにLightroomで遊んでいる諸氏であれば、当たり前みたいなものだが、あまり触れていないのであれば難しい部分もあったと思うし、日差しがきつくて大変な待機状態かもしれないし、もしかすると雨でさらにタフな状況かもしれない。

 1日目は、俺たちの艦これのほか、東方Project、評論・情報、歴史・創作、鉄道・旅行・メカミリ、ゲーム系、スポーツ、特撮などがジャンルとして設定されている。あと2日もあるため、企業ミッション終了後に撤退する人も多そうだが、評論・情報は数サークルごとに内容がもりもりと変わるカオスっぷりで、かつそんなに通路は混んでないので、立ち寄ってみると新しい世界に出会えるかもしれない。

 また企業ブースでは、週刊アスキーで左手デバイスを披露している颯田直斗先生のイラストをセルシスブース内に展示されているToughPad 4Kパンフレットで入手できる。これも余裕があったら寄ってみてほしい。またToughPad 4Kは現時点で最強クラスのモバイルタブレットで、個人でも購入可能だが、基本的に法人向けなのでタッチ&トライできるチャンスは少ない。興味があれば足を運んでチェックするとモバイルしたくなることだろう。

パナソニック
初登場以降、延々と追い続けているToughPad 4K。20型のタブレットで、最新モデルではHDMI入力にも対応している。すごくイイ。

 さて。いきなりだが、筆者のサークルはコミックマーケット88の1日目ヒ-31b『ツインテ』として設定されている。設定されているということは、つまり本記事掲載日がその当日なのだが、新刊はない。

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(編注:「新刊はよ。」)

サークルとしては、研究施設や巨大施設、地下空間などを写真集としてまとめているのだが、狙っていた美女こと“プラズマ真空容器”の取材時期が年末~来年度に延びてしまったからだ。
 スマホ界隈の方々に匿名で好きに語ってもらう本も考えていたが、年末のほうが総決算的でいいよねってことで、お誕生日席だが戦術的に新刊を落とすことにした。戦略的に落としたわけじゃないから大丈夫だもん!! それに軍艦島や高エネルギー加速器研究機構、池島などの写真集は、少量だがまだ在庫があるので、見に来ていただけるとうれしい。

 そんなわけで、筆者は会場でのほほんとしているので、これを読んだ読者のみなさんは、気になるガジェットのお話をしにきてもいいし、冷やかしにきてもいいし、現像のお話をしにきてもオーケーだ。あとソニーの『α7RII』で遊んでいるので、インプレッションのチェックをしにくるのもアリだろう。お誕生日席だが、お昼過ぎたら周辺は平和な状態になっていると思われる。

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ツインテの領布物は基本的に研究施設のメカだとか、地下空間が多く、ごく稀に廃墟な感じ。

 それでは、共に熱中症に気をつけ、適度に水分やナトリウムを補給しつつ、コミケを3日間楽しもうではないか。そろそろ筆者も、有明ビッグサイトへと旅立つ時間だ。

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