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注目ベンチャー15社激突 予約台帳アプリ『トレタ』がグランプリに:RISING EXPO 2015

2015年08月10日 16時00分更新

 国内、世界の有力ベンチャー起業がプレゼンを競う“RISING EXPO 2015”が2015年8月7日に豊洲PITで行なわれた。サイバーエージェント・ベンチャーズが主催するアジア最大級の資金調達、事業提携イベントで、前回2014年は遊休スペースのマッチングサイト『スペースマーケット』が優勝し、大きくサービスを展開している。ほかにも『ツイキャス』のモイなども優勝を経験。出場した企業のうち22社が、1億円以上の投資を獲得、総額100億円規模になっているというから驚きだ。

 2015年はアジア各国で予選会を行ない、広告、テクノロジー、ToC向け、産業革命とテーマに分けられたファイナリスト15社が、プレゼンを競った。結果、グランプリにはクラウド予約台帳システムを飲食店に提供するトレタが選ばれた。

RISING EXPO 2015

 中村仁代表取締役は、トレタのサービスを使いタブレットを使って項目を流暢に入力していく、飲食店の電話予約を取るデモ(寸劇)を吉田健吾取締役COO(お客さん役)とともに行ない、プレゼンのおもしろさでも会場を盛り上げた。同社は今後世界進出も考えており、「飲食店予約の世界的インフラを目指す」(中村氏)としていた。

RISING EXPO 2015

 SMBC日興証券賞とGoogle賞に選ばれたのは、請求書サービスのFintech企業Misocaだ。請求書の作成、発送代行をオンライン上で行なえる。現在、5万業者が登録し、毎月50億円の請求書がつくられているという。確かにフリーのライターさんから受け取る請求書に、Misocaが使われることも多くなっており、成長を実感している。

 全体の7割がまだアナログで行なわれているBtoBの取引、特に請求書業務は、出す側も受け取る側もフォーマットが違っており、それぞれがバラバラのフォーマットに入力をしているのは効率が悪いと、Misocaサービス内で請求書だけでなく取引全体をサポートしたいという。「BtoBの取引自体がオンラインになる。新しい価値をつくりたい」(豊吉隆一郎代表取締役)

RISING EXPO 2015

 AWS賞、住友不動産賞に選ばれたインドネシア語で家具を意味するKAMARQ(カマルク)は、家具プラスアルファで新しい価値を創造しようとするモノづくりメーカー。家具は世界共通の大きい市場だが、サイズに自由度もなく、部屋に家具を合わせるのではなく、家具に部屋を合わせていることも多い。そんな状況を打破するべく、色、サイズ、デザインを自由に選べ、さらにローコストなサービスを目指す。

 プレゼンでは家具×音楽と、スマホアプリをダウンロードして、振動で音の鳴るテーブルを披露。「家具はいろいろなものを融合して、世界がつくれる」(町野健代表取締役COO)

RISING EXPO 2015

●グランプリ(投票&JAL賞)、AGSコンサルティング賞
 トレタ(ウェブ予約台帳サービス)
●インテリジェンス賞
 ZUU(金融経済メディア)
●SMBC日興証券賞、Google賞
 Misoca(クラウド請求書)
●EY賞
 オープンエイト(女性向けスマートフォン動画広告)
●AWS賞、住友不動産賞
 KAMARQ(家具のモノづくり)
●ファイナリスト
 フーモア(マンガ制作のクラウドソーシング)
 VUNO(ヘルスケアの人工知能、韓国)
 JOKERPACK(コラボレーションキャンパス『BeeCanvas』、韓国)
 Lang-8(ネイティブどうしの語学学習アプリ『HiNative』
 スピカ(ネイル写真の共有サービス『ネイルブック』
 wizpra(顧客ロイヤリティーを数値化するクラウドサービス)
 A-STAR(IT業界のアウトソーシングのプラットフォーム)
 Ayannah Information Solutions(新興国向けデジタル決済サービス、インドネシア)
 Drivemood(安全に利用できる車載ナビのスマホアプリ)
 Anywhere 2 Go(スマホ写真を使うクルマの事故処理サービス、タイ)

■関連サイト
RISING EXPO 2015

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