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自作PCの総額が160万円を超えた結果、もっと貯金しようと思った話:ジサトラ気まぐれラボ

2015年07月01日 09時00分更新

 どもども、ジサトライッペイです。近頃、編集部で僕の自作PC“大紅蓮丸”から異音が出ていると、ちょっとした騒ぎになりました。というのも、大紅蓮丸は100万円以上かけた自腹マシンなのでそんな高価なPCが壊れたら……、僕の落胆する顔を想像して同僚たちはワクワクが止まらなかったのだと思います。

 でも、大丈夫。どんな高負荷にも耐えられるようきっちり水冷化し、フィッティング(チューブを接続するために使う水冷パーツ)も水漏れなしで脱着できるクイックリリースタイプを使ってます。寝小便されたらどうしようもありませんが、水冷マシンなのにラジエーターを取り外せて移動もできる優れたシステムです。トラブル?んなバカな。あり得ない。

72万円もぶっこんだ水冷PCを590円の雑誌付録でデコった顛末
僕の大紅蓮丸はファン6基のラジエーターで冷やす水冷マシンです。冬は暖房替わりにもなるスーパー便利PCです。

 と思っていたのですが、耳を近づけてみると確かに異音がします。「カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ」ってずっとなってます。どうもファンの軸ブレっぽいです。しかも、音源をたどってみると、グラフィックボードくさい。外してみましょう。電王に連絡し、一旦、将棋の学習演算を止めてもらいます。(※余談ですが、今年Ponanzaがようやく世界コンピュータ将棋選手権で全勝優勝で世界一に輝きました!おめでとう!)

やっぱり音の原因はグラボ

ジサトラ
大紅蓮丸はXeon E5-2697 v2が2基、メモリー64GB(8GB×8枚)の超パワフルマシンですが、グラフィックボードはわりとかわいげのあるGeForce GTX460でした。5年前でもミドルレンジですが、あまりGPUには興味がなかったので十分満足していました。

 取り外したグラボのファンを指で回してみると、短く「カカカ……」という音が。悪い予感が的中した瞬間です。さて、どうしたものか。ファンを取り出して交換するのも至極めんどうだし、新しいのを買うにしたって候補はたくさんある……。と迷いながらも、上から順に考えていきました。まずはGeForce GTX TITAN Z。デュアルGPUの最高峰グラボで、まず間違いなく世界一の品。しかし、国内ではもうほぼ売ってない。売ってたとしてもたぶん30~40万円で高いので無理めです。「ではTITAN Xは?」と考えたものの、なにやらGTX980Tiがすぐ後ろに迫っている性能だとわかり、GTX980Tiでデザインが大紅蓮丸にふさわしいものを探していると、まだオリジナルクーラー搭載モデルがあまり各社から出ていない。そして、迷いに迷った末……

GeForce GTX980を2枚買っちゃいました

ジサトラ

 左がASUSの『STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5』(7万8440円)、右がMSIの『GTX 980 GAMING 4G』(7万4590円)。いずれもヨドバシドットコムで注文し、翌日サクッと届きました。15万3030円の出費は正直痛いのですが、3回払いでクールに乗り切ろうと思ってます。10月にはきれいな体に戻れるはず。

 ちなみになぜこの2本なのかというと、デザインです。そもそも大紅蓮丸という名前は、はじめて組んだときに使っていたマザーボード(EVGAの『Classified SR-X 270-SE-W888-KR』)のカラーが赤×黒だったところから命名しています。その後、Ivy Bridge-EP用のBIOS更新が遅かったところから、青いマザーボード(ASUS『Z9PE-D8 WS』)に交換したのですが、依然そのテーマ―カラーは赤×黒だったのです。僕の中では。なので、グラボは赤×黒のクーラーを搭載したモデルが欲しかったんですね。で、上記2本が該当しました。で、どちらを買うか30分ほど悩んだんですけど、結論が出ず、ジサトラルールを適用することに。それは

「悩んだらどちらも買う」

です。この2本のグラボでSLIを組めば、きっとGTX980Tiを超える性能が手に入るはずです。ちなみにCore i5-4670K搭載システムでのGeForce GTX980Tiの性能は3DMarkのFire Strikeテストで12323スコアー、4K想定のFire Strike Ultraテストで3674スコアー程度です。では、GTX980 SLIで強化した大紅蓮丸ではどうでしょう?早速計ってみました。

3DMark(Fire Strike)で18800スコアー超え

ジサトラ

3DMark(Fire Strike Ultra)でも5900スコアー超で圧倒

ジサトラ

 GTX980TiどころかTITAN Xまでぶっちぎりました。TITAN Xは安い物でも15万円前後なので、元は取れたかなと思ってます。本当にいい買い物をしました。これで晴れてGeForce GTX460から卒業できます。

ジサトラ
左からGTX 980 GAMING 4G、STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5、5年前に購入し、辛いときも悲しいときも常に一緒にいてくれたPalit『GeForce GTX 460 Sonic Platinum』。ありがとう。君のと3DMark11をたくさんまわしたこと忘れないよ。
ジサトラ
裏側はバックプレート付きのSTRIX-GTX980-DC2OC-4GD5(真ん中)が一番カッコイイですね。とげとげしていないので怪我する心配もないです。

 さて、いい機会なので大紅蓮丸に今までかけてきた総額を軽くまとめてみることにしました。

●現在の大紅蓮丸の主なスペック
CPU:インテル『Xeon E5-2697 v2』(12コア/24スレッド、2.7GHz、最大3.5GHz)×2 55万4000円前後
予備CPU:インテル『Xeon E5-2687W』(8コア/16スレッド、3.1GHz、最大3.8GHz)×2 32万8000円前後
マザーボード:ASUS『Z9PE-D8 WS』(Intel C602) 7万円前後
予備マザーボード:EVGA『Classified SR-X 270-SE-W888-KR』(Intel C606) 6万8000円前後
メモリー:キングストン『KHX21C11T3FK8/64X』(DDR3-2133 8GB×8枚) 10万円前後
グラフィックボード:ASUS『STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5』(GeForce GTX980)【New!!】 7万8500円前後、
MSI『GTX 980 GAMING 4G』(GeForce GTX980)【New!!】 7万4600円前後
予備グラフィックボード:Palit『GeForce GTX 460 Sonic Platinum』(GeForce GTX460、ファン軸ブレ中) 2万5000円前後
SSD:インテル『DC S3500』(SATA3、240GB) 3万円前後
HDD:ウエスタンデジタル『WD40EZRX』(SATA3、4TB) 1万6000円前後、
HGST『0S03361』(SATA3、4TB) 1万8000円前後
電源ユニット:Corsair『AX1200i』(1200W、80PLUS PLATINUM) 4万円前後
予備電源ユニット:LEPA『G1600-MA』(1600W、80PLUS GOLD) 3万2000円前後
PCケース:Lian Li『PC-D8000』 5万4000円前後
OS:マイクロソフト『Windows 8.1 Pro』(DSP版、64bit) 1万2000円前後
水冷パーツ:Magicool『Hexa 720 Radiator』(ラジエーター)ほか 10万円前後

総額160万100円前後

 

 振り返ってみると割と後悔する額でした。しかし、久しぶりにいろいろといじれるタイミングができたので、何の気なしにBIOS更新とWindows Updateなどいろいろとアップデートしたら、CPUの定番ベンチマーク『CINEBENCH R15』のマルチスレッドスコアーで3000cbを超え、ご満悦の僕なのでした。やっぱり性能が高いって素晴らしいことですよね。さて、次の投資に向けて貯金します。早くとも10月からですが……。

ジサトラ
大紅蓮丸のCINEBENCH R15のマルチスレッドスコアーは3001cb。Core i7-4790Kの3.5倍上性能が良い計算になります。え?価格性能比?考えたら負けですよ。
ジサトラ
こちらは大紅蓮丸のタスクマネージャー。この論理48スレッド数をながめるだけでも買った買いがあるってもんですよ。
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