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EOS 5Dsと5Ds Rと5D Mark IIIを撮り比べ 5060万画素ってどれぐらいキレイなの?

 5060万画素という驚異の解像度を誇るキヤノン『EOS 5Ds』がついに6月18日に発売しました。とはいえ、市場は品薄の状態が続いているようです。そんな中ラッキーなことに短時間ではありますが実機で撮影できるチャンスがあったので、その実力がどんなものかお届けします。

キヤノン

 高解像度ということで、まずは精細感をチェック。比較するのは2230万画素の従来機『5D Mark III』。さらにローパスの効果を排除し、モアレや偽色のリスクはあるけどその代わりに優れた解像感が得られる兄弟機『5Ds R』とも撮り比べました。

キヤノン
この写真(編集注:この画像自体は横1000ドットにリサイズしています)の囲み部分を拡大して比べました。撮影条件は絞り優先オート・F8、1/160秒、ISO100、ホワイトバランスオート、ピクチャースタイルスタンダード。レンズはEF50mm F1.2L USMを使用。

さすがの5060万画素!5Ds Rはわずかに精細感アップ

キヤノン
5Dsと5Ds Rは100%切り出し。5D Mark IIIは見た目をそろえたため約150%拡大しています。

 5Dsと5D Mark IIIとでは画素数が倍以上違うので当然とも言えますが、5Dsは細部まで精細に再現されています。5060万画素恐るべし。よく見ると5Ds Rのほうが灯篭の台座の質感などがクリアーに見えますが、その差はわずか。

 さて、画素数が大きいということはそのぶん1画素あたりの面積が小さくなり、光を取り込む量が少なくなるので高感度画質は不利とも言われてますが、その辺も見てみましょう。

キヤノン
この写真((編集注:この画像自体は縦1000ドットにリサイズしています))の囲み部分を拡大。撮影条件は絞り優先オート・F5.6、ISO100からISO12800まで1EV刻みで撮影。ホワイトバランスオート、ピクチャースタイルスタンダード・ノイズリダクションは標準。レンズはEF50mm F1.2L USMを使用。

高感度では5D Mark IIIに劣るもののA3印刷では気にならない

キヤノン
キヤノン
キヤノン

 5DsはISO1600程度からノイズと解像感低下が感じられますが、画素数を考えれば十分健闘しています。5Ds Rも多少違いはありますが、撮影状況での誤差範囲なのでほぼ同じ傾向。やはり、5D Mark IIIのほうが高感度画質は優秀で、約1EVくらいの違いがあるような感じです。

 しかし、5Dsと5D Mark IIIでそれぞれISO6400で撮った写真をA3サイズにプリントして比べて見ると、ほとんど違いがわかりませんでした。よく考えればそれもそのはずで、5060万画素もあればA3サイズでは縮小して印刷することになるので、相対的にノイズもそのぶん目立たなくなります。う~ん、高解像度恐るべし(さっきも言いましたね)。

 さて、“高解像度で”という点において、個人的に気になるのが階調再現。高感度と同様に明暗差の再現もやや不利になるかもしれません。

階調表現も申し分なし

キヤノン
5Dsで撮影。
キヤノン
5D mark IIIで撮影。

 チャートを撮影してグレースケールの数値を測ってみると、わずかですが5Dsのほうが明暗差が広い。しかし、この程度ならRAW現像などでカバーできる範囲です。なお、いずれも撮影設定は露出マニュアル、絞りF8、シャッタースピード1/125秒で、ストロボを使いました。RAW撮影(現像時に露出を調整)で、レンズはEF24-70mm F2.8L II USMを使用。

 5Dsは前評判通りの解像感に、高感度や階調再現も十分満足。とはいえ一筋縄ではいかないのがこのカメラ。下の写真ですが、右の画像のほうが描写が甘いのですが理由はわかりますか?

キヤノン

 左は三脚とレリーズを使用し、ミラーアップの2秒後にシャッターが切れる設定。ピントはライブビューで拡大表示して合わせました(今回掲載の作例はすべてこの設定で撮影)。右は普通に手持ち撮影。50mmでシャッタースピードは1/160秒。それほどブレを心配する状況ではなかったにもかかわらず、こうゆう結果になりました。このカメラの性能を最大に発揮するには労を惜しんではいけませんね。いい勉強になりました。

■関連サイト
EOS 5Ds製品ページ
EOS 5Ds R製品ページ
EOS 5D Mark III製品ページ

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