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Wii U新作『スーパーマリオメーカー』のメインターゲット層はYouTuberか?:E3 2015

2015年06月22日 18時30分更新

 E3 2015がおもしろすぎて興奮が無限1UPした私、ちゅーやんによる注目の発表タイトルをコラム形式でお伝えしたいと思います。

 さて、初回は任天堂から『スーパーマリオメーカー』をご紹介。

マリオメーカー

 スーパーマリオメーカーに関しては、既に4月に行なわれた“Nintendo Direct”において発表がありました。

 上記の動画では14:40ころから開始です。
 マリオシリーズ最新作となる『スーパーマリオメーカー』はオリジナルコースを作成できるシミュレーションソフトのようなもの。

マリオメーカー
↑スーパーマリオブラザーズ
マリオメーカー
↑スーパーマリオブラザーズ3
マリオメーカー
↑スーパーマリオワールド
マリオメーカー
↑New スーパーマリオブラザーズ U

 これら4作品のタイトルからスキンを変更させつつ、自身の“Wii U GamePad”上で好きなようにコースを作成できるというモノ。ブロックや土管など手軽にどこにでも配置が可能です。もちろん敵も。さらには、自分のつくったコースをインターネット上にアップロードして第三者にプレイしてもらうことも可能ですし、ほかのプレイヤーがつくったコースを遊ぶということもできるようです。

マリオメーカー

 任天堂 岩田社長はNintendo Directにおいて「有名コース職人になれる」ということもおっしゃっていました。

 E3 2015では宮本茂氏、手塚卓志氏によるスーパーマリオメーカー製作の経緯を対談形式にて公開。

 動画では41:00ころから。
 手塚氏は「次にこういう横スクロールのマリオをつくるなら、もっと簡単なツールが必要だ」と。そこで、ツールチームに開発してもらい、宮本氏が「これだったら製品版に仕上げてみんなでコースをつくったほうがおもしろい!」ということでスーパーマリオメーカープロジェクトが始まったようです。
 スーパーマリオブラザーズを開発した当時は手書きで書いた原型をデータに落としていく手法で製作していました。

マリオ30周年特設サイト
↑方眼紙にコースのレイアウトを描いてプログラマーに渡して数値に置き換えて入力していた。
マリオ30周年特設サイト
↑マリオは当初“陸”、“海”、“空”のシーンでの遊びをつくる考えだった。マリオメーカーでは“雲”をセットしておけば雲にのって移動できる。

 根本的なスーパーマリオメーカーに対する考えは「全く新しいモノを入れるのではなく、過去のモノを利用して新しい組み合わせができないか。」ということ。

マリオメーカー
↑敵をどんどん上に高く積むということはマリオメーカーならではの要素。

 そのほかにもAmiiboをつかうことでほかのキャラクターになって操作することができますよ。

 さて、長い長い前振りはこの辺にしておいて本題です。私がこのゲームを最初に思ったのは“ターゲット層はYouTuberなのではないか”ということ。
 任天堂はniconicoやYouTubeにおいてクリエイター奨励プログラムを実施中。クリエイター推奨プログラムとは、「niconicoの投稿作品に対し、プレミアム会員収入の一部を原資として奨励金(クリエイター奨励スコア)を支払う制度です。」(niconico ヘルプより転載)
 YouTubeにおいては任天堂のゲームをプレイして広告収入を任天堂とアップロード者で収益をシェアできますよということ。このプログラムに対応しているゲームをプレイし、動画投稿すればお金が入るシステム。現在は一部のタイトルですが、今後はおそらく『スーパーマリオメーカー』も対応タイトルに含まれるのではないかと思っています。このバックにあるのはステージやマップをクリエイトするゲームが流行っていること。週刊アスキーのYouTubeチャンネルでもプレイしていますが、『マインクラフト』の影響が大きいはず。

 マインクラフトではステージの配布があり、ほかのユーザーがつくったステージを共有してプレイすることが可能です。そのほかでも、ギミックの作成方法など解説ふうの動画も多数有り、有名なYouTuberを始めとする動画投稿者が投稿しています。

例えば
・有名動画投稿者がプレイしてステージを作成し、視聴者につくったステージをプレイしてもらう
・視聴者から作成したステージを募集し、動画にて発表する
・斬新なステージ構成などを動画で解説する
 などということが『スーパーマリオメーカー』でも可能になると考えられますよね。こういったクリエイトするゲームはプレイ動画を見るだけで完結するよりも実際に自分自身もプレイしたくなるので、まずは最初のターゲットとして動画投稿者を狙ってるのではないか、と思います。実際、私自身もティザームービーを見るだけでも自分で自由自在にステージをつくりたくなりましたし。

 今までのマリオシリーズは“ひとりで完結”や“身近なひとと完結”するようなゲームの印象がありました。スーパーマリオブラザーズはひとりでプレイして遊べるものですし、マリオパーティに関しては身近な人とワイワイ楽しむようなゲームでした。今回の『スーパーマリオメーカー』はインターネットをとおすことで大多数の人といっしょに盛り上がって楽しむことができるゲームなのではないかなと。

 本作は従来のマリオとくらべて考えるとかなり革新的なタイトル。今後のゲームはインターネットをどう使うかというところがコンシューマー機でもメインとなり、任天堂もゲーム市場最高クラスのIPであるマリオを使って展開していくのでしょうね。そのきっかけがこのマリオメーカー。発売自体もとても楽しみですが、発売後の展開のほうが気になるゲームです。

『スーパーマリオメーカー』
●任天堂
●2015年9月10日発売予定
●パッケージ版5700円(税別)、ダウンロード版4700円(税別)
●対応機種 Wii U

(c)NINTENDO

■関連サイト
スーパーマリオブラザーズ30周年特設サイト
スーパーマリオメーカー 公式サイト

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