2015年06月01日12時10分

集めた声、企業に届けます モノ・サービスの改善要望投稿サービス『ReQ!』の挑戦

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ReQ!

 「この商品、もっとここがこうだったら……」「あのサービス、本当はこうすればもっと良くなるのに……」など、日常のなかで体験するちょっとした思い。このような部分をすくいとるための、モノ・サービスに対する要望投稿サービス『ReQ!』(リク)が6月1日にサービスを開始した。

 ReQ!は、生活者がモノ・サービスを利用して感じた「もっとこうならいいな」「もっとこうしてほしい」といったアイデアや要望を投稿するWEBサービス。さまざまな意見がもっと企業に伝わり、モノ・サービスの発展を促していくことを目指した投稿型のSNSを展開する。

「今まで、生活者からアイデアや要望を企業に伝える経路や発信する場は限られていて、実際の発信もあまり行われていない」と語るのは、ReQ!を手がけるConjenik(コンジェニック)の下山素成代表取締役。

 苛烈なクレームなどはウェブ上では強く発言されるが、「まぁいっか・大人げない」というレベルの行き先はあまりない。日本の場合、既存のSNSなどではコミュニティーのなかで文句言いになってしまうのを避ける心理もあり、また「こんなのあったら」と思っても友人がわかってくれないような内容は埋もれがちだ。

 モノやサービスに対する利用者ニーズはアイデア・クレーム両面の性質を持っている。「要望にこそうずもれたメッセージがあるのではないか。消費者の声は、企業側にもヒントになるのにもったいない。そこに経路が開かれれば、モノやサービスの改善につながる」(下山代表)

 新サービスReQ!について、コンジェニックの下山代表と青木大一郎取締役に話を聞いた。

ReQ!
「みんなの要望で、企業にモノ・サービスを発展させてもらおう!」という場を作るのがReQ!のコンセプト。
ReQ!
ログインはメールアドレス、Facebook、Twitterで連携可能。匿名利用もできる。
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要望に対する共感コメントや、「そう思う!」といった”いいね”機能も。
ReQ!
アカウント情報では、コメントや「そう思う!」をもらったスコアが表示される。


●慧眼を埋もれさせてないようにしたい

 下山代表によれば、利用者の声が出ないと想定される理由はまずタイミングや問い合わせ先がない点だ。次に、「本当にやってくれるかわからない期待感がないところ、だから言わない」という面をあげる。そこでReQ!では、集まった要望をまとめて企業にもっていくようなイベントも予定し、聞いてくれるかもしれない期待感を利用者のメリットとして出す予定だ。

 海外では似たようなサービスとして、ブラジルに『ReclameAqui(ヘクラミアキ)』というクレームを書き込むサイトがあるが、目的は異なっている。「国として品質が満たされてないため、会社に言っても対応しないのでプレッシャーをかける目的がある。日本の場合は、あくまで利用者の『もっと』という部分を満たしたい」

 要望という面でもAmazonや価格.comなどでの書き込みと比べると、”商品”ではなく”利用者の要望”を目的にしたい点が異なるという。「ECサイトの場合はサイト側での目的もあっての口コミ。使い方や解決方法なども含まれてはいるが、製品をよりよくするという視点ではない。(ReQ!は)『自分の意見が採用されるかもしれない』といった可能性や、意見を言ってみて議論が生まれるような場にしたい。第三者が率直にモノを言えるようにするため、ダイレクトな広告を入れることも考えてない」

 だがはたして利用者は、要望をほどよく言ってくれるのだろうか。実際のところ、ネガティブな可能性を含んだままコミュニケーションできるかどうかという、社会実験的なチャレンジの要素も含まれているという。

「『ユーザーイノベーション:消費者から始まるものづくりの未来』という本によれば、世界でもイノベーションにつながるメッセージはたった5%だとされている。意味のない要望ばかりになってしまっては、読んでる側も離れてしまう。そのため、最初から薄く広くよりは、意見を言う人・出す人を中心に集まってもらいたい。そうやってイノベーションに近づく場になれば。例えば、銀行や公共サービスなど改善の余地まだまだが多いはず。社会的にユーザーからの吸い上げが弱いところは書かれる機会も多いのではないか」

 利用はスマホを想定し、入力のしやすさ改善し、アプリ化も予定している。将来的には、言いがかりリスク・誹謗中傷などの企業側のリスクコントロール、集まったデータの加工分析なども見込む。まず企業側には、ソーシャルリスニングレポートとして利用者の生の声を集めた分析レポートを売り込んでいく。

「署名集めを行って実際に社会を変えるChange.orgというサイトがある。このような発想は参考にしたい。1つの要求から連携して広がっていって、『そうだよね』となってムーブメントが起こって届けば、社会が変わるかもしれない。慧眼を埋もれさせてないようにしたい」

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コンジェニックの下山素成代表取締役(左)と、青木大一郎取締役(右)。

●関連サイト
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