2015年05月28日15時00分

サクサクな操作感に驚き デンソー発スマホデバイス・KKP(くるくるピ)触ってみた

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 トヨタを中心に社名の由来でもある自動車用電装部品を拡販し、世界中の自動車メーカーに対して広く製品を供給するデンソー。そんな同社が手がける、珍しい製品がクラウドファンディング・Makuakeで順調に支持を集めている。プロジェクトの名前は『KKP(くるくるピ)』。スマホアプリをシンプルかつ直感的に遠隔操作できるデバイスで、自動車などでのスムーズな操作がウリだ。

 5月20日~22日に開催された”人とくるまのテクノロジー展2015”のデンソーブース。プロジェクトを進めているデンソーの伊藤正也氏に話を聞いてみた。

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デンソー情報通信基盤開発部 サービス開発室の伊藤正也氏。

 伊藤氏が所属するのは、スマートフォンとつながる通信サービスを担当するデンソーでも異色の部署。車載機向けの需要もスマートフォンの影響で変わってきおり、ユーザーからは「iPhone・Androidで使えるか」と聞かれることが多いという。だが、市販のサービスではまだまだ対応が追いついていないものが多い。

「誰もが持っているもので使えるものこそユーザーフレンドリーだと、そういうものを目指してつくろうと始めた。デンソー社内としても挑戦。そもそもの始まりは据え置き型で、手軽なダイヤル式を考えていた。展示会に出してみたが、日本では軽自動車が半数のシェアを占めているので、据え置きでは場所に困るとわかった。またハンドルから手を放すことも危険。手を離さずに使えるデバイスを目指した」

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ベルト上の皿に磁石でついているため取り外しはカンタン。

 こだわったのは、誰でも親指だけで操作可能な設計だ。人間工学を考慮し、平均的な日本の女性の親指の長さ、可動域ですべて操作できるようにしている。

「指の範囲とダイヤルでの操作がポイント。ジョグダイヤルを加えたことで一次元での操作ができ、手元の視認性も従来の半分で問題ないレベル。過去にさまざまな車載用品をつくったデンソーのノウハウが生かされている。ただし、モノづくりの部分、製造・販売やソフトウェアは得意なメーカーさんにおまかせしている」

 いろいろなベンチャー企業と連携していきたいとして、ソフトウェアはUIEvolutionとの共同開発。製造・販売を手掛けるのは、Braveridge(ブレイブリッジ)となっている。

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音楽再生アプリやカレンダーなどが備わっている。

 現状での仕上がりについては、「操作中にナナメに傾いてしまうなど、まだまだ改良する必要はある。社内でもテストを行っており、操作性の評価では、視認時間や移動時間は従来のタッチオペレーションに対する優位性が確認できている。従来のコンソールナビの場合、道路からの視線移動が大きくなるが、ハンドル近くのバックボード上だと周辺視野で確認できる。体験型のデバイスなので、ぜひさわってもらって追従性の良さを感じていただきたい」と伊藤氏は語る。

 実際ニーズが高いのはカーナビだが、利用頻度で見ると低いそうだ。「毎日カーナビを使う人は多くはない。絶対に必要という声はなかなか挙がらないが、おそらく頻度が高いのはオーディオ操作。実際はiTunesやAndroidの中に入った音楽を聴くはず。インターネットラジオなども聴けるように機能を追加したい」

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こちらは連絡先の画面。このほかにスライドショーなどのビジュアル表示、動画再生もできる。バックグラウンドでの複数アプリの処理も当然対応。

 今後、期待するのはさらなるスマホへの最適化だ。「現状では後付けになっているが、将来的にはビルトインで連携できるようにしたい。当然KKPだけで終わるつもりはない」

 スマホとの連携プロダクトはKKP以外にも進められているという。「コンシューマー向けのノウハウが少ない会社なので、マーケティングリサーチといった面でクラウドファンディングを活用させてもらった。第2弾以降のプロジェクトも、試作品段階で動いている。派生でもう1本面白いものがあるので楽しみにしてほしい」

 デンソー社内での反応をうかがうと、「完全に異端児」だと伊藤氏。「何をやっているのかわかりにくい部署なので、理解してもらえるように展示会などには積極的に出すようにしている。一番最初にハッカソンに出したのも、社外のいろいろなデベロッパーの方との連携が必須だと思ったから」

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基本はジョグダイヤルの回転とエンターキーだけで操作ができる。カーナビのような目的地を指定する場合に方向キーを使用する。

 会場で実際に触ってみると、思った以上に軽快な操作反応だった。カーナビアプリを立ち上げると現在地がでてきて、くるくるダイヤルを回すと拡大・縮小ができる。方向キーでスクロールして、ピン押しが簡単にできた。経路案内の反応もスムーズだ。「(KKPの)ライブラリは軽量で、アプリの動作に影響を及ぼさないようになっている。この速さはUIEvolutionさんならでは。もちろんマルチプラットホームで動く」

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当日はブースの最前面で展開していた。

 お客さんの反応も上々とのこと。5月27日〜5月29日の3日間、東京ビッグサイトで開催される”ワイヤレスジャパン2015”のBluetooth SIGパビリオン内Nordicブースでも実機デモ展示中だ。気になる人はぜひ現場で触ってみてほしい。

ワイヤレスジャパン2015
会期:5/27〜5/29 10:00~18:00(最終日17:00終了)
会場:東京ビックサイト
ブース:Bluetooth SIGパビリオン内Nordicブース(西4ホール、小間番号:7-3-6)

●関連サイト
KKP(Makuake
デンソー

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