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キャンプにもビジネスにも活用できるモバイルプロジェクターepico PJ214Aがスゴイ

2015年05月23日 12時00分更新

 プロジェクターというとビジネスシーンでプレゼンに使ったり、AVマニアがシアタールームで使うものという印象が強い。しかし、最近では小型でラクに持ち運べるカジュアルなプロジェクターが増えている。専用ルームを用意しなくても、部屋の白壁に投影するだけで映画や写真を50インチ超という大画面で楽しめるため、レジャーやちょっとしたプレゼンに重宝する。

 epico PJ214A(以下、epico)も、そんな手軽に使えるプロジェクターのひとつだ。125(W)×60(D)×23(H)mmと手の平に余裕で収まるほどの小ささで、重量も約165gとスマホ並みに軽い。それでいて投影映像の明るさは50ルーメンと小型ながらかなり明るく、1.65メートルの距離で最大50インチまで投影できる。

epico PJ214
↑超小型モバイルプロジェクター、epico PC214A。
epico PJ214
↑手の平に乗る超小型ボディーながら、1.65メートルで50インチの大画面投影が可能。
epico PJ214
↑底面に三脚用のネジ穴がある。付属の小型三脚などを利用して角度を整える。

 実際に使ってみると照明をつけた部屋でも十分に内容を把握できるほど明るい。もちろん、部屋の照明を落として使うほうが圧倒的に明るいが、このコンパクトボディーからは考えられないほどの明るさと言っていいだろう。

 投影映像の表示解像度は854×480ドットと、このクラスのプロジェクターとしては標準的。フルHDの大画面テレビと見比べると、PCのデスクトップ表示では、細かな文字が読みづらく全体的に粗い印象だ。しかし、大画面の迫力が強く印象に残るためか、写真や動画では映像の粗さが気になることはあまりなかった。

epico PJ214
↑部屋の照明がついている状態でも映像を確認できる。
epico PJ214
↑照明を落とすと画像はクッキリ。フルHD(1920×1080ドット)入力でも854×480ドットにダウンコンバートして表示しているが、写真表示では粗さが気にならない。発色もまずまず。

 映像入力端子にはHDMIを用意。HDMI出力を備えるPCやAV機器、ゲーム機などを接続して大画面で投影できる。実際にPCやPlayStation 4を接続してみたが、問題なく映像を投影でき、映像やゲームが楽しめた。また、epicoはスピーカーを搭載しており、単体でサウンドを再生できる。音はそれほど良くないので、サウンドを追求するならヘッドホン出力にヘッドホンやスピーカーを接続して利用するのがベスト。しかし、音声を確認する程度であれば、本体内蔵スピーカーでも十分だろう。

epico PJ214
↑映像入力端子はHDMI。HDMI出力を備えるPCやAV機器、ゲーム機を接続できる。
epico PJ214
↑PlayStation 4を接続してみたが、ゲームも問題なくプレイ可能。内蔵スピーカーでサウンドも再生できるのは嬉しい。

 バッテリーを内蔵し、電源のない場所でも利用できるのも特徴のひとつ。バッテリー容量は2800mAhで、最大90分の連続投影が可能。映画を1本観るには心もとないが、それでもバッテリー駆動で使えるということで利用シーンが大きく広がることになる。例えば、電源を確保するのが難しいキャンプなどで、その日に撮影した写真をテントや建物の壁などに投影して楽しむ、といったことも簡単に実現できる。

 そして、epicoにはもう1点大きな特徴がある。それは、WiFiでiPhoneやAndroidスマホ、ノートPCを接続し、ワイヤレスで写真や動画を投影できるというものだ。通常のプロジェクターは電源を接続し、映像出力機器をケーブルで接続して使うのが一般的。しかし、epicoなら一切ケーブルを接続せずに映像を投影できるのだ。WiFi接続で利用する場合は、iPhoneやAndroidスマホ、PCに専用アプリをインストールして利用することになるが、スマホやPC側でアプリを起動し、表示したい写真や動画を選択するだけで投影できる。また、専用アプリではWord、Excel、PowerPoint、PDFなどのドキュメントファイルも表示できるので、ビジネスシーンでも活用できる。

epico PJ214
↑iPhoneやAndroidスマホ、PCの専用アプリを利用し、WiFi経由で表示データを転送して投影する。
epico PJ214
↑バッテリーを内蔵するため、このように電源も映像ケーブルもつけずにスマホやPCの映像を表示できる。
epico PJ214
↑WordやExcel、PowerPoint、PDFのデータも表示できるのでプレゼンにも使える。

 このように、epicoは他の製品にはない魅力的な機能が満載でかなり完成度の高い製品だと感じたが、1点気になったこともある。それは内蔵空冷ファンの動作音で、金属的な甲高い音が耳に届いてくる。しかし、爆音というほどではないため、サウンドをやや大きめに設定すればあまり気にならない。価格は2万8000円前後と決して手軽な買い物ではないが、一般的なプロジェクターと比べればはるかにお手頃。場所を問わず大画面映像を楽しめるグッズとして覚えておいて損はないアイテムだろう。

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