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大容量SSDは高い?いやいや1TBモデルでも今や5万円切りです

2015年05月02日 12時00分更新

  CrucialのSSDはトップクラスのアクセス速度と手頃な価格を両立し、コストパフォーマンスに優れたSSDとして非常に人気が高い。そんなCrucial製SSDの中で、2014年の自作市場で一大ブームを巻き起こした製品があった。それが『MX100』だ。MX100はハイエンドSSDに匹敵するアクセス速度を実現しながらも最安クラスの価格で販売されたことで、自作PCユーザーを中心に飛ぶように売れていた。

BX100
↑Crucialブランドの最新SSD『BX100』シリーズ。コスパの高さが最大の魅力で、1TBモデルでも5万円切りと同容量のSSDのなかではかなりお手頃な部類だ。

  そんなMX100の後継製品となるのが、今回取り上げる『BX100』だ。MX100のDNAを受け継ぎ、さらなるコスパ追求モデルとなっている。BX100の市場販売価格は、120GBモデルが8000円台、250GBモデルが1万2000円台、500GBモデルが2万3000円台と、とにかく安い。そして、最大容量の1TBモデルでは4万9000円台と5万円切り。ここ数年、容量250GB以下のSSD製品は価格が大きく下がていたが、大容量モデルの価格下落はあまり進んでいなかった。しかし、BX100のように1TBモデルでも5万円を切るようになると、十分選択肢として考慮できるようになったと言える。

BX100
↑製品の仕様は、一般的な2.5インチSSDとほぼ同じだ。
BX100
↑厚さは7mmと薄く、デスクトップはもちろんノートPCやUltrabookにも問題なく搭載できる。

  BX100の低価格の秘密は、内部仕様にある。CrucialのSSDではMarvell製コントローラを採用する例が多かったが、BX100ではCrucialブランドのSSDとして初めてSilicon Motion製コントローラー『SM2246EN』を採用している。このコントローラーは低価格SSDでの採用例が多く、低価格化しやすい。また、採用するNANDフラッシュメモリーはマイクロン製のMLC NANDフラッシュメモリーのため、信頼性も申し分ない。平均故障間隔や総書き込み容量はMX100と同等で、保証期間も3年間と十分に長い。同容量で比べた場合、最安クラスのSSDではあるが、品質に不安がない点も大きな魅力だ。

BX100
↑パッケージにはスペーサーが同梱され、本体上部に装着することで厚さ9.5mmに対応させることも可能。
BX100
↑接続インターフェースはSATA3(6Gbps)となる。
BX100
↑底面や側面のネジ穴は2.5インチHDDと同様で、換装用途でも問題なく使える。

 しかも、性能面での妥協がない点も大きな特徴。BX100ではCrucialが独自にチューニングしたファームウェアを採用することで上位製品と同等の高速アクセスを実現している。

 例えば、従来モデルとなるMX100の128GBモデルでは、順次書き込み速度が毎秒150MBだったのに対し、BX100の120GBモデルでは毎秒185MBに強化。また、SSD利用時の快適度に直結するランダムアクセス速度も向上しており、4Kランダム読み込みが8万IOPSから8万7000IOPSに、4Kランダム書き込みが4万IOPSから4万3000IOPSにそれぞれ向上している。下記にMX100とBX100の速度をまとめてみたが、低価格モデルを中心に速度が向上していることがわかるだろう。

 他の容量のモデルでは公称速度が低下している場合もある。とはいえ、実際に使ってみると、順次読み込みや書き込みの速度が毎秒300MBを超えていると、体感差はほとんど感じられず、この差も気にする必要はほとんどない。

BX100

 実際のベンチマークテストの結果を見ても、十分な速度が出ていることがわかる。今回は最大容量の1TBモデルで検証したが、順次読み込み速度が毎秒544.6MB、順次書き込み速度は毎秒458.7MBと、どちらも公称値を上回った。また、ランダムアクセス速度も十分に高速で、これならハイエンドSSDと比べても体感の快適度はほとんど差がないはずだ。

BX100
↑CrystakDiskMarkのデータサイズ1000MBテストの結果。順次読み込み速度も順次書き込み速度も公称値を上回る結果。
BX100
↑こちらはデータサイズ4000MBテストの結果。やはり公称値の性能を上回り、上位製品と比べても遜色のない速度を発揮した。

 このように、BX100はとにかく現時点でコスパ最強のSSDと言っていい。特に、大容量モデルのコスパは群を抜いており、500GBモデルや1TBモデルは“大容量SSD”として今最もオススメできる製品だ。

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