2015年03月07日08時00分

【私のハマった3冊】映画のこだわりやウソを見抜く 狙撃兵・銃撃戦マニュアル

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1019BOOK

ネイビー・シールズ 実戦狙撃手訓練プログラム
編 アメリカ海軍
原書房
2376円

図解 ガンファイト
著 大波篤司
新紀元社
1404円

ヒーローたちのGUN図鑑 HYPER
著 白石光
学研パブリッシング
700円
 

 私の批評サイト『超映画批評』で約7年ぶりに100点満点をつけた『アメリカン・スナイパー』(公開中)だが、実在の伝説的狙撃手の生き様をリアルに描いており実に驚かされる。

 彼が所属する米海軍特殊部隊はアメリカ映画にしょっちゅう出てくるが、なぜ連中はあんなにタフなのかと思い読んだのが『ネイビー・シールズ 実戦狙撃手訓練プログラム』。どこから流出したか、’87年ごろの狙撃兵育成マニュアルを邦訳したものだそうで、誰かの手による編集版らしいとはいえ400ページ超えの教本には圧倒される。

 心臓を撃っても8秒間は生存するから、両目の後ろの5センチほどの脳のどこそこを狙えとか、182.9メートル以上の距離では当たらないから撃つなとか、厳密すぎる数値描写が生々しい。ほかにも旅客機機種別の狙撃陣地設営ポイントといった、日常生活にまったく役立たないトリビアがたまらない。

 銃撃戦のコツ集『図解 ガンファイト』も同じだが、こちらは一般向け読み物なのでとっつきやすい。見開きの半分は図解という読みやすさで“水中の敵に弾は当たるか”などユニークなお題101項目を解説。ちなみに水深2メートルで弾丸は殺傷力を失うらしい。今後悪者に追われたら水に潜るとしよう。

 このほか、マガジン(弾倉)は使い捨てずに回収するものだとか、シャツをはだけて撃つと熱い空薬きょうが胸に飛び込んで危険なんて話もおもしろい。戦いのあと地べたでちまちまと拾い集めたり、胸元を大やけどして飛び跳ねるアクション映画のヒーローを想像すると少し笑える。フィクションと現実の違いを知ることで、映画のこだわりやウソを見抜く力もつく。

 これらに『ヒーローたちのGUN図鑑 HYPER』を加えればなお万全。348種類もの銃を、使用された映画や漫画の場面とともに紹介。ターミネーターからまどか☆マギカまで、どの銃を使っているかが一目瞭然だ。
 

前田有一
亀有出身の映画批評家。100パーセント消費者側に立った"批評エンタテイメント"をテレビ等で展開中。

※本記事は週刊アスキー3/17号(3月3日発売)の記事を転載したものです。

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