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大賞受賞者がこっそり教えるUnreal Engine 4開発のヒント|Mac

 UE4を使ったゲームコンテスト「ぷちコン」の大賞受賞者に、ゲーム開発のテクニックや発想法、開発時の苦労話や作品に込めた思いについて話を聞いた。UE4でゲームを開発したいと思っている人も、いままさに開発中の人も必見だ。

What is ぷちコン?

 UE4のサブスクリプションライセンスを使ったゲームコンテスト。UE4のテンプレートを使って短期間で開発したゲームをYouTubeかニコニコ動画にアップしてメールを送るだけという手軽さが人気を呼び、1カ月強という応募期間にもかかわらず23本もの作品が集まった。主催側の予想以上にクオリティーの高い作品ばかりで、ゲーム開発者の底力を見せつけられたかたちだ。総合完成度、オリジナリティー、UE4使いこなし度の3点を重視した審査により、大賞を含む6つの受賞作品が選ばれた。

【大賞】MATETESTER– メイトテスター

大賞受賞者がこっそり教える本格グラフィックゲーム開発のヒント|Mac
画面の左右にある黄色いボタンを2人交互にジャンプして踏むと、上からカギが降りてくる。2人で連携してプレーする楽しさはもちろん、背景のミラーで全体を把握できるようにするなど、遊びやすさを追求した工夫にも注目だ

 大賞を受賞したUTworksは、和歌山大学と九州大学の学生からなるコンテンツ制作集団。UEには昨年の暮れあたりから触り始め、ゲームは「このチームで作るのは初」とのこと。作品は2人で息を合わせてステージ内の謎を解くというゲーム性、画面の雰囲気などが審査員から高い評価を受けた。

大賞受賞者がこっそり教える本格グラフィックゲーム開発のヒント|Mac
全ステージをクリアすると、プレーした2人の相性がパーセンテージで表示される。プレーヤーのキャラクターはUTworksのオリジナルで、「Blender」を使ってモデリングされた。ちなみに相性100%を達成した人はまだいないのだとか

 特に力を入れたという画面の雰囲気の統一感については、「キャラクターに合った世界観を築くために、少しレトロなスチームパンク調のグラフィックにしました。アセットで補えない部分は自分たちでモデリングも作成しました」とのこと。モデリングは無料の3DCG制作アプリ「Blender」を使用。サンプルやアセットは、名前を整理しきれないほど多数流用しているそうだ。

大賞受賞者がこっそり教える本格グラフィックゲーム開発のヒント|Mac
背景の扉も「Blender」で制作。パイプや円形のハンドルなど、どこか懐かしさを感じさせるパーツで構成されており、統一感のある雰囲気にひと役買っている

 中でも苦心したのは、2人プレーの実装だったという。完成版はひとつのキーボードを2人で操作するように設計されており、キーボードから値を受け取ったキャラが、もうひとりのキャラに値を渡すことで解決した。現在はUE4を使った短編アニメーション制作にも興味があるというUTworks。UE4の新たな可能性を追求する作品を今後も生み出してほしいところだ。

作者:UTworks
※企画・プログラム●射場 梢 制作指揮/音楽●近藤数馬 素材集め/デザイン雑務●金氏勇馬 グラフィックスディレクション/モデリング●古賀裕也 モデリング●川崎智貴 キーデザイン●岩崎可奈子 キャラクターデザイン●松本真理子

「ぷちコン」次回開催決定!!
    ■応募受付 2014年10月5日まで
    ■結果発表 2014年10月中旬を予定
    ■参加資格 日本在住のUE4サブスクリプションユーザー(※年齢・国籍・性別・個人/法人を問わず)
    ■主催 株式会社ヒストリア
    ■協賛 エピック・ゲームズ・ジャパン(同)
    詳細は株式会社ヒストリアのぷちコン特設サイトで!!


 UE4の詳しい内容はMacPeople10月号(8月29日発売)の第1特集「いまこそ知りたいUNREAL ENGINE 4」をチェックしてみてください。サブスクリプションライセンスの登場でモバイルゲーム開発の新潮流になること必至のUnreal Engine 4を32Pにわたって総力特集。UE4の基本からサンプルプロジェクトを使ったチュートリアル、いま話題のOculus Liftアプリの作成方法まで徹底解説します。

MacPeople10月号(8月29日発売)
MacPeople10月号(8月29日発売)

 このほか、Macの選び方からXcodeの使い方まで紹介する「アプリ開発はじめの一歩」、たった3つの方法で収益をアップさせる「アプリのダウンロードを増やす方法」など盛りだくさんの内容となっています。ぜひお手に取ってみてくださいね。

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