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【私のハマった3冊】大テキスト時代を泳ぎ渡るための役に立つ実践型・文章の書き方論

2014年08月02日 20時00分更新

990BOOK

Webライティング実践講座
著 中田一会、小川治人、井上果林、吉澤瑠美、君塚美香
アスキー・メディアワークス
2160円

文章を書くのがラクになる100の技
著 佐久間功
技術評論社
1598円

小説講座 売れる作家の全技術
著 大沢在昌
角川書店
1620円
 

 ネットにはブログやニュースやSNSなど、大量の文章があふている。本を読まない時代と言われるが、小説やラノベを書きたい人向けのコミュニティーも活発化し、掲示板にはSS(サイドストーリー)と呼ばれる文章によるアニメやゲームの二次創作が次々と投稿されている。仕事や勉学においても、メールやレポート、プレゼンなど、文章を書く機会は非常に多い。

 しかし下手な文章も多い。無駄に長い、意味がとりにくい、必要な情報が欠落してる、等々。

 文章のうまい下手は、ほとんどが“型”の問題で、目的にあった正しい型を知っていれば、たいていうまく書ける。型を知るためには、良い文章を沢山読んで、真似して沢山書くのが一番いいが、「そんな余裕などない!」という人がほとんどだろう。

『Webライティング実践講座』は“Web”と銘打ってはいるが、すべての文章書きに必要な考え方を非常にロジカルに説明し、しかもステップを踏んで学べる優れた教本だ。文章で人に伝えることの大切さは、Webに載せる文章も、ビジネス文書なども変わらないから、ビジネスマンや学生でも必ず役に立つはずだ。

『文章を書くのがラクになる100の技』も類書だが、100のテクニックが見開きごとになっていてパラパラ拾い読みできるのがいい。内容もアイデアの拾い方やまとめ方から“テニヲハ”など細かい文章作法まで網羅している。「そんなの知っている」と言わずに一度読んでみると、新たな発見があるかもしれない。

『売れる作家の全技術』は、作家の大沢在昌による小説講座だ。キャラ作りや物語の盛り上げ方などエンタメ小説に必要な技法を、実践的に解説している。売れっ子作家はどんなふうに作品を作っているのか? その舞台裏を知ることができるので、小説を書くことに興味がない人でも興味深く読めると思う。

 文章は技術を知り努力すれば必ずうまくなる。これらを読んで、挑戦してみてほしい。
 

根岸智幸
電子書籍ミニッツブック (外部サイト) やってます。

※本記事は週刊アスキー8/12号(7月29日発売)の記事を転載したものです。

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