週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

3Dプリンターと3Dスキャナーを備えた複合機が700ドル以下で登場!:COMPUTEX2014

2014年06月03日 22時30分更新

文● シバタススム 編集●世界の山さん

 実売価格7万円以下の3Dプリンター『da Vinci1.0(ダヴィンチ1.0)』で注目を浴びているXYZプリンティングがCOMPUTEX2014に合わせて新製品を発表。なんと、今度は3Dプリンターに3Dスキャナーを搭載した“造型複合機”が700ドル以下で販売される予定だ。さらに、25ミクロンの超高精度に対応した光造型も発表。なお、日本での販売元XYZプリンティングジャパンによると、2色造型対応の『da Vinci2.0』は年内に発売予定とのことだが、他の機種については発売時期、価格も含めて未定とのこと。

■スキャン精度0.2ミリで700ドル以下の3Dスキャナー搭載『da Vinci1.0 AiO』

20140603_xyz

↑3Dプリントと3Dスキャンの複合機モデル『da Vinci1.0 AiO』。
 

20140603_xyz

↑『da Vinci1.0 AiO』の上位モデル『da Vinci2.1 AiO』。


『da Vinci1.0 AiO』は従来の熱溶解積層型3Dプリンター『da Vinci1.0』に3Dスキャナーを搭載したモデル。工業用に使われる3Dスキャナーを搭載し、スキャン精度は0.2ミリ。15センチ立方の物体を5分でスキャンしてSTLファイルを生成できる。2015年頃の登場予定で700ドル以下を目指している。詳細はまだ不明だが、写真を見ると、造型するための台(ベッド)の下が丸くターンテーブルのようになっており、ここに物体を置いて回転させてスキャンするようだ。また、筐体内の右下と左上にはスキャン用のレーザーを照射する思われる黒い装置がついている。なお、詳細は不明だが、下記『da Vinci2.1 Duo Plus』相当で3Dスキャナー搭載と思われる上位モデルの『da Vinci2.1 AiO』もラインナップされる。

■2色造型、WiFi、スマホ連携、モニタリングカメラ搭載の『da Vinci2.1 Duo Plus』

20140603_xyz

↑2色造型モデルでかつスマホでプリントジョブの確認やモニタリングできる『da Vinci2.1 Duo Plus』。
 

20140603_xyz

↑2色造型だけ搭載した下位モデル『da Vinci2.0 Duo』。

『da Vinci2.1 Duo Plus』は、『da Vinci1.0』の機能を拡張したモデル。最小0.1ミリの積層ピッチを持ち、造型可能な最大サイズは149(W)×198(D)×198(H)mm。2つのエクストルーダーを持ち、2色同時同型に対応しているほか、WiFiと有線LANを搭載し、ネットワーク経由でプリントが可能となった。またUSBメモリーからデータを参照して造型もできる。さらに造型中の物体を確認できるモニタリングカメラも搭載、スマホからのリモート制御に対応しており、外出先からスマホで造型中の様子やプリントジョブの状態が確認できるという。また本体に搭載された液晶も2色から5インチカラー液晶にグレードアップされた。従来機と同様に自動ノズルクリーニング機能を備える。対応OSは従来と同じWindows 8.1/8/7/XP/Mac OS 10.8以上とWindowsだけではなくMacも対応する。また、下位モデルとして、WiFiやスマホ連携、USBメモリー対応をなくした『da Vinci2.0 Duo』もラインアップされる予定だ。


■超高精度 最小ピッチ25ミクロンの光造型3Dプリンタ『Nobel 1.0(ノーベル1.0)』

20140603_xyz

↑最小ピッチ25ミクロンの造型が可能な光造型3Dプリンター『Nobel 1.0(ノーベル1.0)』。2015年登場予定。2500ドル以下で販売を目指す。

 こちらは一般的な熱溶解積層型とは異なり、SLAプリンター(光造型)と呼ばれるモデル。熱溶解方式がABSやPLAなどのパスタ状になった材料を溶かして積層させていくのに対し、SLAプリンタは、光を照射すると感光して硬化するプラスチック溶液を用いて造型する方式だ。今回発表された『Nobel 1.0(ノーベル1.0)』はその最小積層ピッチがなんと25ミクロン(0.025ミリ)と熱積層型の10分の1サイズという細かさだ。最大造型可能なサイズは127(W)×127(D)×200(H)mm。従来の他メーカー機種と比べ材料充填機構が改良されており、充填する手間を減らしているという。価格は2500ドル以下での販売を目指すとのこと。従来の光造型プリンターも30万円前後で販売されているため、ほぼ同じレベルとなりそうだ。精密な模型すら作れるレベルの精度となるため、ホビーユースのユーザーにとってはこちらが本命となりえる。

■関連サイト
XYZプリンティングジャパン

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう